ロードバイク女子の輪行旅。房総半島で100kmサイクリング 首都圏

ロードバイク女子の輪行旅。房総半島で100kmサイクリング

2017.03.31 首都圏千葉
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「趣味は自転車で、週末は100kmくらい走ります」と言うと「えっ!?」と驚かれることが多いのですが、より速くより遠くに行くことを目的に作られたロードバイクなら、女性でも軽々と100kmを走ることができます。
ただ、自分の家から自走で行ける範囲には限界があります。

そんな時に使えるのが「輪行(りんこう)」。

自転車を専用バッグに入れて、電車や飛行機など公共交通機関を使って運ぶ方法で、日本中どこへでも自転車旅ができちゃいます!

グルメ・景色とも大満足! 自転車旅と相性ぴったりの房総半島

ロードバイクの魅力はなんといっても、自分の脚で走っていろんな所に行けること。とくに房総半島と自転車は相性良すぎなんです!

房総半島が自転車旅に向いているポイントは3つ。

  1. 走りやすい一本道で迷子知らず! きれいに舗装され車も比較的少ない。
  2. 道の駅や飲食店が豊富で、おいしいものがてんこ盛り。疲れたらいつでも休憩できちゃう。
  3. 海と緑、花に囲まれていて、景色を見ながら走るだけで楽しい!
海を背景にロードバイクを持ち上げて自撮りする筆者

房総半島と自転車は相性ぴったんこ!

今回は、輪行初心者にもチャレンジしやすい千葉県の房総半島をロードバイクでぐるっと100km走ってきました。おいしいものと素敵な景色を求めて、レッツ房総!

ロードバイク旅の必需品。ヘルメットはお忘れなく!

出発の前に、自転車旅の、ちょっとした持ち物を書いておきますね。
私が必ず持参しているのが「ヘルメット」と「パンク修理キット」です。スポーツバイクはスピードが出るので、万が一のために常にヘルメットをかぶって走ります。
それから、パンクした時に自分で修理できるように、替えのチューブや携帯空気入れも持参しましょう。

輪行袋にロードバイクを収める様子

最寄り駅に到着したら、さっそく前輪と後輪を取り外して、輪行袋に収納します

チャックを閉めて完成! 慣れれば5分程度、でスムーズに入れられるようになります。輪行袋から自転車のパーツが飛び出していると、車内持ち込みができません。輪行の際は、きちんと袋の中に自転車を収納しましょう。
輪行袋が人にぶつからないように注意しつつ、東京駅朝9時ちょうど発(土・日曜、祝日)の特急列車「わかしお」に乗り込み、安房鴨川へ向かいます。

輪行時の電車のおすすめシートは、車両の最後尾席です。座席の背面スペースに輪行袋を入れておけば、邪魔になりません。

シートの裏にバイクを収納する

ただし、背もたれを倒す時はそーっとね

安房鴨川駅に到着したら、ロードバイクを組み立てて、いよいよ出発です。

鼻をくすぐる潮風の香り。海を眺めながら走る一本道

ここからこの日の目的地「白浜」までは、海沿いのほぼ一本道。走り始めるとすぐ、風に乗って潮の匂いが漂ってきます。うわあ、海だー!

青空と穏やかな波打ち際にロードバイクを止めています

海のない町で育ったせいか、海が見えるだけでめちゃくちゃ心が高鳴ります

青い海、青い空! 気持ちいい潮風に吹かれながら走る自転車、最高っっ! ペダルをこぐたびに、気持ちがどんどん高鳴ります。

和田浦名物。伝統和食のくじら料理

安房鴨川駅から和田浦に向けて走ること13km。最初の目的地は、くじら料理の店「ぴーまん」です。

くじら料理の店ぴーまんは、入り口に2頭の白いくじらの看板があります

お店の看板にもくじらが

ここ、和田浦は日本で5カ所しかない捕鯨基地のひとつで、昔からくじら料理が盛んなのです。このお店では、くじらカレー、くじらソースカツ丼など、さまざまなくじら料理を食べられます。
くじら欲が高まってきたきたー!

くじらのフライや刺し身、味噌汁、ご飯、小鉢が並んだくじら御膳

せっかくなので、いろいろなくじら料理が楽しめる「くじら御膳 黒滝(2000円)」を注文

赤身と皮の2種が盛られたくじらの刺身

赤身と皮のお刺身2種盛り

くじらカツ、竜田揚げ、赤身と皮の刺身、佃煮とさまざまなくじら料理が味わえるお得な定食です。くじら肉って硬いイメージがあったのですが、お肉はふんわり柔らか! 癖が少ないのでパクパクいけちゃいます。皮のお刺身は、じゅわっと甘い脂が口に広がります。これは、お酒にも合いそう♪
脂肪分が少なくタンパク質が豊富なところも、自転車乗りにはうれしいポイントです。

日本唯一の料理の神様に、料理力向上を祈る

くじら料理でおなかが膨れたところで、高家(たかべ)神社に向かいます。ここは 日本で唯一の料理の神様を祀っている神社です。最近、自炊をさぼり気味なので、料理上手になれるようにお祈りしました。

緑の木に囲まれた高家神社の参道

日本中の料理人が訪れるという、知る人ぞ知る神社です

高家神社の正面

お料理の神様へ。私が自炊をさぼらないように見張っていてくださいね

道の駅ちくらで、サザエゴロゴロの海鮮コロッケ

ここまで走ること25km。まだまだ脚は元気満々です。左手に海を眺めながら、次なる目的地「道の駅ちくら 潮風王国」に向けて走ります。

左手に海が見える広々とした舗装路

舗装道路はきれいで車も少なく、本当に走りやすい! サイクリングに適した、良い道!

煉瓦風の外観の「道の駅ちくら」の入り口と駐輪場

サイクルラックにロードバイクを停車。自転車乗りウェルカム精神がありがたいです

「道の駅ちくら」の名物はサザエコロッケ。多い日は600個を売り上げるという人気商品です。
房総で取れたサザエのぶつ切りが入ったほくほくのコロッケを片手に、しばし休憩。

※サザエコロッケを販売する「しおかぜ コロッケハウス」は、土・日曜、祝日に営業しています。

じゃがいもとサザエがゴロゴロ入ったコロッケの断面

コリコリとしたサザエの触感が楽しい!

房総フラワーライン。色とりどりの花々を眺めながら、ペダルをコギコギ

白浜までは、房総フラワーラインを中心に走ります。ポピーや菜の花などの花々が両脇に咲き乱れて、天国のよう。平坦な一本道なので、ロードバイクでの走りやすさもまさに天国級!?

フラワーラインから見える、色とりどりの花畑

青い空とカラフルな花々のコントラストが美しい!

小川のほとりに咲く菜の花

道のあちらこちらに菜の花畑がありました

空と海と鳥居と富士山をいっぺんに見られる絶景神社

この日最後の立ち寄りスポットは、布良崎(めらさき)神社です。

布良崎神社の看板

館山に向かうフラワーライン沿いにあります

この神社には、二つの鳥居の間から海と富士山が見えるという有名な絶景スポットがあるのです! 日の入りの時間に来れば、そこに太陽のシルエットも重なって、それはそれは美しい景色が見える、らしいのですが……。

曇り空と海を背景にした布良崎神社鳥居

あいにくの空模様で富士山が見えず。無念!

青空と富士山を背景にした布良崎神社の絶景写真

お天気ならば、こんな絶景が望めます。神社の人に写真を見せてもらいました

自転車乗りにも、とっても優しい!白浜オーシャンリゾートに宿泊

白い壁に水色のストライプが入ったホテルオーシャンズ白浜の外観

この日の宿は、海辺に立つ白浜オーシャンリゾート(旧リゾートイン白浜)です

通常ホテル宿泊の場合、輪行袋に自転車をしまって部屋に入れることが多いのですが、こちらのホテルではフロントでロードバイクを預かってくれました。
そしてもうひとつうれしいことに、ホテル内にコインランドリーがありました!。夜間にこの日着たジャージ一式を洗濯しておけたので、持参する荷物がかなり少なくて済みました。リュックを背負って走るので荷物は少ないほど、楽です。

この日走った走行距離は50km。2日目も同じ50kmを走る予定です。夕食にホテルの海鮮ブッフェをがっつり食べて、翌日に備えてぐっすりおやすみなさ~い。

太古のロマンを感じる海底地層を見に行こう

2日目は、内陸の安房グリーンラインを中心に走ります。2011年に完成した新しい道で、走っている車の数が少ないので、とっても走りやすいんです。
安房グリーンラインは全長16km、緑豊かな里山の中を抜ける一本道です。アップダウンもあり、走り応えも十分!

安房白浜トンネル

1km続く安房白浜トンネル

自転車の後輪についた赤いライトが点灯しています

トンネルに入る前には、自転車のライトをしっかり点灯しましょうね

トンネルを抜けると……

海底の地すべりの後がギザギザに残る大きな岩にロードバイクを立てかける

大規模海底地すべり構造が現れます

200万年前の巨大地震の痕跡で、長い年月をかけて地上に押し上げられた地層です。海の底にあった地層の迫力に、地球のロマンを感じます。

山や田んぼ、桜の木々など、安房グリーンラインの両脇には自然があふれ、飽きることがありません。

緑の山に囲まれた安房グリーンラインの棚田

道の斜面に作られた棚田。夏・秋には、田んぼの美しい景色が楽しめそう

安房グリーンライン沿いに咲く河津桜

両脇には河津桜が咲いていました。歩行者も車も少なく、景色独り占めです

足湯でほっこり一休み。「道の駅三芳村」

のどかな田園に面した「道の駅三芳村 鄙の里(ひなのさと)」では、無料の足湯が楽しめます。自転車をこいで疲れた足を足湯につけて、ほっこり一休み。

田んぼに囲まれ、大きな屋根のついた道の駅三芳村のベンチ

里山風景を眺めながら、ゆっくり足湯が楽しめます

ズボンをまくって道の駅三芳村の足湯で足を温める筆者

足元から、じんわりあったまります。あぁ、なかなお尻が上がらない

房総は、日本の酪農発祥の地としても有名です。この「道の駅三芳村」でも、牛乳やソフトクリームなど新鮮な乳製品を使ったメニューが味わえます。
そんな中でも、気になった一品がこちら!

売店に並んださわやか乳酸菌飲料ミネカル、1本900円

さわやか乳酸菌飲料ミネカル

手術後の体力回復や健康維持のために飲む人もいるという、いかにも健康体になれそうな飲み物です。
売店でホットミネカルを購入してごくり。おなじみの乳酸菌飲料のように親しみのある味で飲みやすかったです。

房総の旬の魚介をたっぷり使った、ブイヤベースご飯

内陸を走った後は、外房黒潮ラインに抜け、海沿いを走ります。お昼は、鴨川の「FUSABUSA」へ。房総の食材を使ったメニューが楽しめるレストランです。

黒い壁と白い入り口のレストラン、FUSABUSA

広々とした店内には心地よい音楽が流れており、穏やかな雰囲気です

トマト、レタス、ブロッコリー、イチゴ、ポテトサラダ、ハムが盛られたサラダとポタージュ

セットのサラダ。干し大根を使ったポタージュと南光ポークを使った自家製ハム

ブイヤベースにご飯が添えられたプレート

まるで絵画のように収まって、見た目にも美しい一皿!

魚介の旨味がしっかり溶け込んだ濃厚なスープが、あっさりした味わいの白身魚とよく合います。お皿に添えられた紅苔菜(こうさいたい)はしゃきっとした触感で甘味があり、スープのアクセントにぴったりでした。
売り切れていて食べられなかったのですが、このレストランのプリンがとても有名らしく、次回は海を眺めつつ、名物プリンを食べたいなぁ。

※「FUSABUSA」は2019年3月2日現在閉店しています。

房総半島100kmサイクリング達成!

このあと、ゴールの安房鴨川まで走り、ちょうど100km達成です。
今回は、1日目海沿い、2日目内陸を中心に走りましたが、他にもサイクリングと相性のいいルートやスポットは沢山あります。

首都圏からのアクセスも良い房総半島は、ロードバイクに乗り始めて間もない人にもピッタリです。見て、食べて、走って、体験して、身も心も大満足な100km自転車旅でした。

この記事の内容は2019年3月2日現在の情報です。

 

今回の旅の行程

【1日目】JR東京駅→JR安房鴨川駅→くじら料理の店ぴーまん→高家神社→道の駅ちくら 潮風王国→房総フラワーライン→布良崎神社→白浜オーシャンリゾート

【2日目】白浜オーシャンリゾート→大規模海底地すべり構造→安房グリーンライン→道の駅三芳村 鄙の里→JR安房鴨川駅→JR東京駅

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この記事を書いた人

ゆっこ

元運動嫌いのロードバイク乗り兼愛猫家。気づくと、自転車の魅力にすっかりハマってしまいました。おいしいものと素敵な景色を求めて、毎週走り回っています。
Twitter:https://twitter.com/yuccobicycle
ロードバイク初心者だけどなんとかなるよね?日記:http://ameblo.jp/yuccobicycle/

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