信州・戸狩温泉スキー場で春スキーすべり納め体験記

雪山を愛するライター兼スキーインストラクターの中村知空です。スキーやスノーボードが楽しいのは、真冬だけではない。今回は「春でもパウダースノーが滑れるゲレンデを知りたい」という依頼を受け、北陸新幹線開通でより行きやすくなった、長野県北部の戸狩温泉スキー場をレポートする。

戸狩温泉周辺は日本有数の豪雪地帯で、春でもまだ降雪がある地域。春にパウダースノーで滑りたい人におすすめだ。

北陸新幹線で2時間の極上ゲレンデ

北陸新幹線開通で、長野県の飯山・野沢温泉エリアのスキー場は、首都圏からかなり行きやすくなった。東京駅から新幹線に乗れば、2時間足らずで玄関口となる飯山駅に着く。ここからバスに乗り、ゲレンデへ向かう。

JR飯山駅

北陸新幹線開業に合わせて新築された飯山駅。コンビニや休憩場所もある

戸狩行き急行バス

ゲレンデ行きの急行バスは冬季のみ運行

飯山駅千曲川口から長野電鉄の急行バスに乗れば、25分で戸狩温泉スキー場だ。

戸狩行き急行バス

バスの車窓から。雪原を進む

戸狩温泉スキー場

ふかふか雪の戸狩温泉スキー場

戸狩温泉スキー場は、ペガサスゲレンデ(南側)、オリオンゲレンデ(北側)、とん平ゲレンデ(北側奥)の広大な3エリアを擁し、上級コース5コース、中級コース6コース、初級コース7コースの計18コース。初級者でもロングクルージングやパウダースノーが楽しめるコース設計になっている。また、高速リフトも多く、移動がスムーズなのも魅力だ。

千曲川を挟んだ向かい側にある、野沢温泉スキー場に比べると知名度は低いが、初級者から上級者まで楽しめる、バランスのよいゲレンデなのだ。

ペガサスゲレンデ入り口

バス到着。目の前がゲレンデ

さて、「戸狩温泉スキー場」バス停を降りると、同スキー場の南側、「ペガサスゲレンデ」が目の前だ。北側の「オリオンゲレンデ」から入りたい方は、バスの終点「二ツ宮」からアクセスするのがよい。

さっそく、「戸狩温泉スキー場」バス停すぐ横にある、スキー場直営の「とが坊レンタル1」に立ち寄って更衣室とロッカーをお借りし、滑走の準備を開始する。

ペガサスゲレンデ入り口

無料のスノボ教室があるのも魅力

ちなみに、ゲレンデの入り口では、声をかければ、30分間無料で、ボードの装着の仕方から止まり方、滑り方など、スノーボードの初心者講習が受けられる。併設されているスキー学校の先生が教えてくれるので、わかりやすくて上達も早い。スノボ初体験でも雪山を楽しく滑ってほしいという、スキー場のうれしい心づかいだ。

ペガサスゲレンデ入り口

あいにくの天気だが、滑走開始!

ペガサスゲレンデの正面には、みみずくコース(初級)・五本松コース(中級)・モーグルコース(初級)が広がる。

みみずくコース

みみずくコースは初心者でも滑りやすい、なだらかなコース

みみずくコースは、初心者の練習にうってつけ。ほとんど斜度がなく、距離が長いコースなので、ゆっくり練習できる。リフトを降りるとすぐに、みみずくコースと並走している五本松コースとの分岐があるので、間違えないように。

五本松コースは中級コース指定だが、下までまっすぐで滑りやすく、平均斜度13度。みみずくコースで滑れるようになったら、こちらで腕試しをしてみよう。

モーグルコースは初級設定だが、コブ斜面の滑走は少し技術がいるので、しっかり板をコントロールできるようになってからチャレンジだ。

私もここで簡単に体を慣らして、上級者コースがあるペガサスゲレンデの山頂へ向かった。

戸狩温泉スキー場名物は、パウダースノーの非圧雪コース

山頂は標高1000メートル超え。下界では春の足音が聞こえ始める3月であっても、このあたりはパウダースノーが残る冬景色。

戸狩温泉スキー場の特徴として、上級者コースは非圧雪コースが多いことが挙げられる。通常、ゲレンデは、板が滑りやすいように雪を踏み固めてならされているものなのだが、「非圧雪」とは、降ったままの状態のこと。パウダースノーのこのエリアでは、ふかふかの雪の上を滑ることができる。滑るのには少しコツがいるが、私はこの雪質が好きなのである。

しかも、この日は、まとまった雪が降ってきた。滑ったそばから雪が降り積もってシュプールを消す「エンドレス・パウダー」の様相を呈してきた。

ラビットコース

エンドレスパウダーのラビットコース

最大斜度34度のラビットコース、最大斜度29度のジェットコースの難斜面を気持ちよく滑り、昼食をとることにした。

昼食は、荷物を置いた「とが坊レンタル1」から徒歩1分ぐらいの「ペンティクトン」に。ここの焼きカレーは、戸狩温泉スキー場名物だ。

ペンティクトン

ご当地カレーの有名店「ペンティクトン」

焼きカレー

アツアツの焼きカレー。お土産用のレトルトもあります

20種類ものスパイスを独自に配合して作ったというカレーは、トッピングの卵やチーズとマッチして絶品だ。スパイシーな中にも旨味たっぷり。

もうひとつ、戸狩温泉スキー場の名物を紹介しよう。

ペガサスゲレンデのリフト乗り場前にある「とがりふれあい動物園」は、看板犬であるパグのモモコをはじめ、ウサギ、パンダマウス、ハムスター、モルモット、ハリネズミなどのかわいい小動物たちと触れ合える癒やしスポットだ。

とがりふれあい動物園

外は寒いけども、動物は温かい。癒やされる

だんだん天候が悪くなってきたので、この日のお宿があるオリオンゲレンデに移動する。ペガサスとオリオンのゲレンデ間は徒歩10分強と、そう遠くはない。

天候悪化

吹雪いてきた!!

雪山での無理は禁物である。この日の宿は、オリオンゲレンデ近くの「ホワイトイン 松屋」だ。

ホワイトイン松屋

ゲレンデから歩ける距離にあるこの日のお宿

戸狩鍋

野菜たっぷり戸狩鍋

夕食のメインは名物「戸狩鍋」。これは、飯山周辺の名物食材であるみゆきポークと地元の野菜をふんだんに使った鍋。吹雪気味だったゲレンデで冷えた体が、内側から温まる。

パウダースノー好きにはたまらない「ザ・デイ」を滑る

翌朝は一転して、快晴。

オリオンゲレンデ

前日の吹雪はどこへやら

純白の雪に青空。パウダー好きの人が言う「ザ・デイ(新雪と快晴のスキー日和)」だ。

スキー旅行2日目の楽しみといえば「ゲレンデ1番乗り」。前日の吹雪でたっぷり新雪の積もったゲレンデで、自分がつけたシュプール(滑った跡)を見返し、にんまり。

オリオンゲレンデ

雪を巻き上げてシュプールを描くのが、非圧雪斜面の楽しみ

馬の背コースからの眺め

オリオンゲレンデの山頂、馬の背コースからの眺め。山が美しい

次に、戸狩温泉スキー場の最奥、とん平ゲレンデへ。

とん平ゲレンデ山頂からの展望は抜群で、野沢温泉スキー場や、日本の原風景のような農村が眼下に広がる。

とん平ゲレンデ

向かいは野沢温泉スキー場。信州の、のどかな町を見下ろす

山頂というと「上級者でなければ行けない」というイメージがあるかもしれないが、とん平ゲレンデの山頂からは、なだらかな初級者向けのう回路が用意されているので、プルークボーゲンができるようになっていれば対応できる。

とん平ゲレンデの山頂から、オリオンゲレンデの山頂を経由してオリオンゲレンデを降りるコース(ならの木コース~パラダイスコース)は、初級者でも楽しめるロングコース。初級者にこそ、山頂の美しい景色を見に行ってほしい。

お昼は、オリオンゲレンデの食堂「Snow daruma」で「雪山チーズラーメン」を。

Snow daruma

もやしたっぷり。冷えた体が温まる

塩ラーメンに、チーズがふんだんにトッピングされている。あっさりスープにチーズが溶け、だんだんと味が変わってくるという楽しい趣向だ。

さて、帰りの時間が迫ってきたので、ペガサスゲレンデまで滑って戻ることにした。オリオンゲレンデからペガサスゲレンデに戻るには、とん平ゲレンデを経由する。

とん平ゲレンデからペガサスゲレンデへつながる連絡コース

とん平ゲレンデからペガサスゲレンデへつながる連絡コース

とん平ゲレンデからペガサスゲレンデまでは、みみずくコースにつながる平坦な連絡コースもあるのだが、2日間で上達した腕を試すなら、一度、ペガサスゲレンデの山頂までリフトで上がり、林間コース(中級)~五本松コース(中級)のロングコースがおすすめ。

ペガサスゲレンデ

山頂から野沢温泉方向へ。山々を見渡す絶景!

最大斜度14度。プルークボーゲンでしっかりコントロールできるようになっていれば、チャレンジ可能な斜度だ。

戸狩温泉スキー場は、レストランが多いのもおすすめポイント。それぞれ特徴あるゲレ飯や軽食が食べられる。板を外して一息入れようと、無料休憩所があるペガサスゲレンデの「星降るレストラン」へ。

お目当ては名物「とがりんとうソフト」。雪山とはいえ、やはり3月。晴れると気温が上がるので、汗をかく。こんなときに冷たいスイーツはごほうびだ。

星降るレストラン

名物「とがりんとうソフト」

信州りんご果汁を使ったソフトクリームに、かりんとうをトッピングしたものだ。かりんとうをつけて食べると、またひと味違う。

甘いものを食べて気力を取り戻したら、旅の終わりにもうひとつの楽しみへ向かう。「戸狩温泉スキー場」という名前の通り、戸狩には温泉があるのだ。ペガサスゲレンデからすぐのところにある「暁の湯」へ。

暁の湯

暁の湯

暁の湯

雪見露天風呂が楽しめる

料金は大人550円、子供350円。アルカリ性の優しい肌触りで、冷えた体が温まる。疲労回復や関節痛にも効能があるので、スキー帰りにはぴったりだ。

ちなみに、オリオンゲレンデのすぐそばにも「望の湯」という立ち寄り温泉がある。

ペガサスゲレンデ前のバス停

帰りも飯山駅行き急行バスで

「暁の湯」は「戸狩温泉スキー場」バス停のすぐ近く。ぎりぎりまで温まって、飯山駅に戻る。

このエリアは、かつては東京から行きにくい場所だったが、北陸新幹線のおかげで「居眠りしているうちに到着するエリア」になった。日中のリフト営業時間が終わる1650分までしっかり遊んでも、21時ごろまでには東京駅に到着できる。今年の営業は終了してしまったが、来年はぜひ戸狩のパウダースノーでスキーを満喫していただきたい。

ちなみに、新潟県のかぐらスキー場など、積雪が多いエリアではゴールデンウィークのころまで営業しているスキー場も。スキーシーズンは、まだまだ終わらない!

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