初夏の東京カレー散歩〜世界各地の“現地の味”を求めて〜

初夏の東京カレー散歩〜世界各地の“現地の味”を求めて〜

カレー好きのみなさん、ナマステ〜。

初夏の日差しがまぶしい今日この頃、体がスパイスを欲していませんか? いつものカレー屋さんもいいけれど、ときには未知なる刺激を求めて、カレー旅に出てみてはいかがでしょう?

ここはカレーの聖地・東京。はっきり言って、こんなにいろいろなカレーを食べられる街は、実はほかにありません。一説によれば、東京では世界40カ国近くのカレー料理が食べられるそう。日本人向けにアレンジされていない現地仕様のカレーに出会える店だって、少なくありません。

ディープで刺激的な“現地の味”を求めて、カレー食い倒れの旅に出発!

異国の香りが立ち込める、イスラム横丁を散策

最初の目的地は新大久保です。「え!? 新大久保って、コリアンタウンでしょ?」と思いますよね。でも、最近ちょっと様子が違うのです……。

新大久保路地

山手線を降りて駅の改札を通り抜けたら、駅前の横断歩道を渡ってすぐの路地へ。そこは、まるで混沌とした異国の雑踏。漂う空気が、もはや日本の街のにおいではありません。遠いどこか異国の街へ、一瞬にしてワープしてしまったかのよう。ふと見上げれば、「INDIAN」「ARABIAN」「ASIAN」「TURKISH」「AFRICAN」などと書かれた店の看板が。

イスラム横丁

もはや世界各地どこの人が歩いていても、違和感はありません

ここは通称「イスラム横丁」。イスラム教の戒律に則った食品を取り扱うハラルショップが軒を連ね、いろいろなスパイスがズラリ。マトンなどの冷凍肉、ダルと呼ばれる挽き割り豆、インドの米や調味料、スナック菓子、スイーツも売られています。モスクを備えたビルもあって、15回の礼拝も行われているそうです。

一帯にはインドネシア、ネパール、ベトナムなどの各国料理レストランが集まり、おいしそうなバーベキューチキンを店頭で焼いている店も。もう四方八方から多種多彩な香りが漂い、思わず胃袋がギュルルルル。では、目的の店を目指しましょう!

“リトル・カトマンズ”の民族料理店で、超豪華版ダルバート!

アーガン スペシャルタカリセット

おいしいタカリ族の料理が、ワンプレートにいっぱい!

最近、新大久保界隈では急激にネパールの方たちが増え、今や“リトル・カトマンズ”の様相。それに伴って増えているのが、日本に住むネパール人が食事に通うネパール料理店。そのひとつである「ネパール民族料理 アーガン」では、ネパール現地でもおいしいことで知られる、ネワール族やタカリ族の料理が食べられます。

ネパール民族料理 アーガン

カレーを何種類か食べるなら「アーガン スペシャルタカリセット」がオススメ。ダル(豆)スープ、チキンカレー、マトンカレー、タルカリ(カレー味の野菜のおかず)に青菜炒めや漬け物、ご飯がセットに。近ごろ日本でも人気があるネパールの定食「ダルバート」の超豪華版ともいうべき、欲張りメニューです。

アーガン スペシャルタカリセット

お客さんのほとんどがネパール人ですが、メニューはバッチリ日本語対応。日本語を話せる店員さんもいて、食べ方を聞けば丁寧に教えてくれます。まず風味のよいギー(精製バター)、細かく砕いたパパド(豆粉のせんべい)、ダルスープをご飯にかけて混ぜながら食べます。カレーやおかずは、ひとつずつ味わうもよし、ガーッと豪快に混ぜて食べるもよし。混ぜれば味の化学反応(?)が起こり、グッとおいしさがアップ。うん、これは楽しいぞ!

チキンやマトンは骨つきで、そのだしが効きまくったカレーは絶品。ご飯とダルスープはお代わりできるのですが、この店だけで満腹になってしまうわけにはいきません。次の目的地を目指しましょう!

アーガン スペシャルタカリセット

左からチキンカレー、マトンカレー、ダルスープ

“リトル・ヤンゴン”のカレー煮込みを、ミャンマービールと

再び山手線に乗り、次は高田馬場へ。この街は、ミャンマー人のコミュニティがある、通称“リトル・ヤンゴン”。周辺に10店ぐらいあるというミャンマー料理店の中で一番の老舗「ミンガラバー」へ。

ミンガラバー

1997年オープンだから、今年でもう20周年です」と笑顔で話すのは、女性オーナーのユユウェイさん。家庭的なくつろぎの空間で、「アジアで最もおいしい」というミャンマービールをプシュッ!

ミャンマービール

ミャンマーの代表的な料理のひとつが、「ヒン」というカレー味の煮込み料理。インド料理に比べるとスパイスは控えめで、油を多く使うそう。鶏肉、牛肉、ラム肉、ひよこ豆と野菜など、さまざまなヒンの中から選んだのは、豚肉のスパイシー煮込み「ウェッターヒン」。豚の三枚肉とジャガイモがやわらかく煮込まれて、まるでカレー味の角煮のよう。ビールが進む進む!

インドのカレーとは作り方がまったく異なるというヒン

濃厚なウェッターヒンを味わっていると、さっぱりしたものも食べたくなります。そこで「ラペットゥ」をオーダー。発酵させたお茶の葉に、キャベツ、ひよこ豆、大豆、ピーナッツ、ゴマ、干しエビ、揚げニンニクなどを和えたサラダで、この店の看板メニューのひとつ。さっぱりとした塩味に、茶葉のほろ苦さ、レモンの酸味、ニンニクやナムプラーなどの風味が加わって、今までに体験したことのない複雑な味わい。初めて食べる味なのに、なんだかちょっと懐かしいような落ち着いた気分になるのは、お茶の葉のせいでしょうか? カレー煮込みとお茶の葉のサラダをつまみながら、ミャンマービールを飲む。これ、クセになりそうです。

ラペットゥ

独特の風味が、やみつきになってしまいそう

カレーを満喫しておなかも心も満たされたところで、東京メトロ東西線で飯田橋駅へ移動し、今宵の宿・ホテルメトロポリタン エドモントへ。ゆっくり休んで2日目に備えましょう。

「TRAIN SUITE 四季島」料理監修シェフのカレーに出会えるランチブッフェ

“食のエドモント”として知られるホテルメトロポリタン エドモント。宿泊先にここを選んだのには、理由があります。

この5月にデビューした、JR東日本のクルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島」。その料理監修を務めたのが、このホテルの統括名誉総料理長・中村勝宏氏です。ホテルメトロポリタン エドモントの開業時、初代料理長だった中村氏は東京のホテルのカレーを食べ歩いて研究し、レシピを開発したそう。

ダイニング・カフェ「ベルテンポ」のランチブッフェでは、伝統のレシピで作られたカレーを日替わりで楽しめます。

ランチブッフェのカレー3種

ランチブッフェのカレー3種。左からキーマカレー、シーフードカレー、ビーフカレー

この日は王道のビーフカレー、魚介の旨味をふんだんに効かせたシーフードカレー、シャープにスパイスを効かせたキーマカレーの3種。ライスのほかにナンも用意されていて、キーマカレーにぴったり。

左のキーマカレーはスパイスが効いて、個人的にイチオシ。

もちろん、ローストビーフやサラダ、ピッツァ、スープなど、好みの料理が食べ放題。カレーとともにいろいろな料理が楽しめて、大満足のランチでした!

旅の終わりは、東京駅直結の地下街で南インド料理

エリックミールス

東京駅に隣接する地下街で、南インド料理が食べられるなんて!

旅の最後は、飯田橋駅から中央・総武線に乗って東京駅へ。東京カレー散歩もこれで終わり……の予定でしたが、思い出しました。東京駅周辺には、人気の南インド料理店が集まっているのです。「ダクシン」「ダバインディア」「エリックサウス」などの競合店が居並ぶエリア。今回は八重洲地下街にある「エリックサウス」へ向かいました。

この店の特徴は、カウンター席が多くて、一人でも気軽に立ち寄れること。しかも、東京駅から地下街で直結しているので、新幹線に乗る前にふらっと訪れるには最適です。大きなスーツケースを持った、旅行者らしきインド人カップルの姿もありました。

エリックサウス店内

ここは軽くインドビールとスパイシーなつまみでもと思っていたのですが、メニューの写真を見て心変わり。南インドの豪華な定食「エリックミールス」を選んじゃいました。

南インド定番の豆&野菜カレー「サンバル」、黒胡椒とニンニクが効いた酸っぱくて辛いトマトスープ「ラッサム」に、お好みのカレー2種、菜食カレー、ライス2種に、軽食のウプマとワダなどが付いて、見た目も豪華。複数のカレーを混ぜて食べると味が変わって楽しみも増えるという、なんともうれしいメニューです。しかし、ランチブッフェで満腹だったのに、はたして食べられるのでしょうか?

エリックミールス

右手前からラッサム、サンバル、菜食カレーのポテトマサラ

しかし、運ばれてきたミールスの香りとビジュアルでテンションMAX! 食べ始めると不思議なことが起こりました。満腹だったはずのおなかに、食べ始める前よりも明らかに余裕が生まれているのです。もはやスプーンを持つ右手が止まりません。これは、スパイスの持つ食欲増進効果なのでしょうか?

エリックミールス

右手前からチキンカレー、マトンカレー、ポテトマサラ。黄色のターメリックライスの上にはパパド

結局、サンバル、ラッサム、ライスをお代わりして、最後にはインドのアイスクリーム「マンゴークルフィ」までオーダーしてしまいました。

マンゴークルフィ

南インドのデザートやドリンクも充実しています

「よくカレーばかり、そんなに食べられるなあ」と、あきれる人もいるでしょう。2日間の東京カレー散歩、確かにカレーばかりたくさん食べました。でも、「カレー」という料理は、とても幅が広いのです。なぜなら、そもそも別の料理を、私たちは全部ひとまとめに「カレー」と呼んでいるから。

今回出会ったカレーは、それぞれ別の国の別の料理。同じように見えるチキンカレーでも、ネパールのものと南インドのものでは、使っているスパイスや素材、味つけが異なります。それに、インド料理店のメニューにチキンカレーが何種類も載っているように、同じ国のチキンカレーでもいろいろなものがあるのです。日本人が醤油や味噌でさまざまな料理を作るのと同じですね。

東京には、まだまだ未知のカレーがいっぱいあります。カレー好きにとって、こんなにワクワクする街はありません。ひとくくりにできない多様さ、各国各地の“現地の味”が楽しめるのは、「東京カレー」の大きな魅力です。東京カレー散歩、みなさんもいかがですか? ナマステ。

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