古墳にコーフン! 太古のロマンに触れる 群馬・古墳旅

古墳にコーフン! 太古のロマンに触れる 群馬・古墳旅

古墳の形のかわいさに惹かれて、全国各地の古墳との出会いを楽しんでいる“古墳シンガー”まりこふんです。

日本には現存するだけで約16万基の古墳があります。この数、なんとコンビニの3倍!

古墳といえば、西日本にたくさんあるイメージがあります。そんな中、昨年末に「群馬県の古墳の数が県教委の調査で、従来公表されていた8,423基から大幅に増え、1万3,500基前後になることがわかった」というニュースがありました。平成24年度周知の埋蔵文化財包蔵地数によると1位の兵庫県が1万8,841基、2位の鳥取県が1万3,459基ですので、この発表により、群馬県の古墳の数は全国でも2位(これから行う調査の実数によっては3位)に位置することになります。群馬の古墳は大きさや状態の良さからファンが多く、今回のニュースを喜ぶ声も多かったんです。

古墳界で注目を浴びている群馬。一体どんな古墳があるのでしょう?

群馬の古墳との出会いに土器土器(ドキドキ)しながら旅してきました。

本当に山の上にある山上古墳

JR東京駅から上越新幹線でJR高崎駅まで来ると、駅内にこんなものが。

上野三碑 模型

まるでイギリスの世界遺産・ストーンヘンジみたいなこちら。日本に18例しか現存しない古代の石碑の中で、最古の石碑群「上野三碑」の模型です。この石碑はいずれも群馬の歴史が刻まれています。

山上碑 模型

こちらが「上野三碑」のひとつ「山上碑」。これは最初の目的地「山上古墳」の説明が刻んである、日本最古級の石碑なんです。

偶然に山上碑の模型を見つけ、山上古墳も私を呼んでいるのでは……なんて思いながら電車に乗り込み、上信線で約10分。高崎市の山名駅に到着。

駅を出ると、さっそくこんな看板が。

山上古墳 案内図

山上古墳 案内図

この古墳のイラストが、とってもかわいい!

看板を見て気分も高まり、古墳を目指して歩いていくと、長い階段が……。

古墳前の長い階段

登りたくない……

おっくうですが、この階段の上にあのかわいい古墳があるならば、登るしかないですね。

山上古墳

100段以上ある階段を登りきると、山上古墳がお出迎え!

その名の通り、山の上にありました。

丸くてかわいらしい山上古墳さん。7世紀中頃に造られた円墳で、石室(埋葬施設)の中に入れます。

古墳によっては石室の入り口が狭く、中が真っ暗でなかなか入る勇気が持てないことがありますので、LEDライトなどの照明器具を持って行くことをおすすめします。

石室の石が非常にきれいに加工されていて、当時の石工技術の高さがうかがえます。石室の羨道部(遺体が埋葬される奥の部屋へ続いている部分)をこんなにきれいな正方形に作れるなんて、当時の石工職人やるなぁ!

山上古墳 石室

山上古墳 石仏

たくさんいるカマドウマにもめげずに中に入ると、こんな石仏もありますよ

もっこりおちょぼ口な見た目でかわいらしいけど、たどり着くためには100段以上の階段を上らないといけないし、石室に入るにはカマドウマが待ち構えているし、入り口も結構狭いし。なかなかアドベンチャー度の高い古墳でした。

しかし、それだけに、達成感の大きい古墳ですよ!

山上古墳に来てみて、思ったことを、その場で歌にしてみました。

覆屋(おおいや)

碑石の文字の消滅を防ぐための覆屋(おおいや)

山上碑

近くの建物の中をのぞくと、高崎駅にあった「山上碑」の本物が!

古墳だけでも満足だけど、本物の山上碑も見られて、一回で二度おいしい山上古墳。階段はちょっとキツいけど、行く価値大ありです!

石室の石積みがスゴイ! 魅惑の綿貫観音山古墳

次の古墳に向かうべく高崎駅に戻り、高崎線で約4分の倉賀野駅へ。

倉賀野駅ではレンタサイクルの利用が可能です。徒歩や自転車なら高低差もわかるし、ちょっとした古墳の情報の看板なども見落とさないのでおすすめです。

車もいいけれど、古墳巡りをするときは、できるだけ公共交通機関を使います。地元の人と触れ合いながら、古墳がずっと残っている街の空気を感じるようにしています。

倉賀野駅南口の自転車駐車場

倉賀野駅南口の自転車駐車場でレンタルできる

倉賀野駅から自転車を漕ぐこぐこと約15分。そろそろお昼時なので、群馬県立歴史博物館のすぐそばにある「彼方此方(あちこち)」で腹ごしらえ。そばはもちろん、天ぷらがとってもおいしいんです。古墳巡りのエネルギーを補充して、目的の「観音山古墳」を目指して、さらに自転車をこいでいきます。

「あちこち」のそば

天ぷらは、好きなものを自分で取るスタイル

途中で看板を発見。よく見てみると「高崎市指定史跡不動山古墳 “舟形石棺”」という文字が……!

不動山古墳 看板

看板下部には魅惑の文字が!

気になって階段を登ると、上州綿貫不動尊の後ろに舟形石棺が置かれていました。

不動山古墳 舟形石棺

舟形石棺の身の部分だけが残っていた

不動山古墳 全景

この土の盛り上がり全体が、5世紀後半に造られた前方後円墳「不動山古墳」

看板には「普賢寺裏古墳」という古墳が近くにあると書いてありました。

偶然に目的以外の古墳を見つけ、そこからさらに別の古墳情報をGETできると非常にうれしいものです。

普賢寺裏古墳は、普賢寺の裏にある前方後円墳らしいのですが、墳丘がだいぶ崩れた状態。ちょ~っと形はわかりにくいのですが、この辺りの古墳(綿貫古墳群)の中でも最初に造られた前方後円墳ということなので、会っておくべき古墳です。

※古墳見学の際には、普賢寺の方に一声かけましょう。

普賢寺裏古墳

お墓と本堂の間の道を行くと裏手にある普賢寺裏古墳

目的地近くで思わぬ寄り道をしてしまいましたが、さらに1分ほど自転車で移動し、ようやく観音山古墳に到着です。

観音山古墳

いやぁ、なんとも美しいフォルム! とてもキレイに整備されていて、気持ちの良い古墳です。観音山古墳は古墳時代後期の6世紀後半頃に造られた前方後円墳で、武人や巫女などの人物や、馬などの埴輪もたくさん出土したそうです。

事前に申請をしておけば、石室の扉を開けてもらって中に入ることもできます。

観音山古墳 石室入り口

扉が閉まっている状態ではこんな感じですが……

観音山古墳 石室入り口アップ

開けてもらって中に入ると……

観音山古墳 石室

この加工技術の高さ、美しい積み上げはすさまじいです! 他の古墳ではなかなか見られないクオリティの高さですね。

当時の姿に復元されているとはいえ、今から1400年以上前に、石をブロックのように加工して積み上げたなんてびっくりです。

観音山古墳 石室の壁

びっしりと積み上がった石室の壁

さらにこの古墳、上にも登れます。

天気が良ければ、榛名山などの山々が見えて絶景だとか。

何度でも訪れたい古墳ですね。

観音山古墳 古墳の上

残念ながら曇っていたが、今度は古墳の上から絶景を眺めたい

「観音山古墳」や「観音塚古墳」といった、「観音」が名前についている古墳はたくさんあるけど、こんなにきれいな墳丘でこんなに見事な石室の古墳はココだけなんじゃなかろうか……なんて考えていたら曲のフレーズが浮かんだので、人がいない隙を見計らって、またまた歌ってみちゃいました。

1日目の古墳巡りはここまで。

一日の古墳巡りの疲れを癒やすべく、高崎駅からタクシーで約10分の錦山荘へ温泉とおいしい夕食を求めてやってきました。天然温泉に入った後は「錦海鮮丼」と群馬地酒の「榛名山」を注文。曇っていて見られなかった榛名山を、せめてお酒で楽しみます。一合で、だいぶ気持ち良くなれましたよ。

錦山荘

錦海鮮丼

「錦海鮮丼(1,480円)」には味噌汁とサラダが付いてきた。そして群馬の地酒「榛名山 本醸造 一合(590円)」。おなかいっぱいです

高崎駅に戻り、駅からすぐのホテルに宿泊。2日目の古墳巡りに備えます。

墳ピクに最適! 埴輪も楽しめる大室古墳群

2日目は晴れて墳活日和です!

今日目指す前橋市の大室公園には、6世紀頃の赤城南麓を代表する豪族の墓4基が並ぶ大室古墳群があります。

JR高崎駅からJR両毛線でJR前橋駅へ。そこから路線バスで向かいます。

大室公園に着いて、トイレに行ってみると……。

大室公園 トイレ

埴輪の絵になってる!

こういうものを見つけるのも、古墳巡りの楽しみのひとつです。

それでは古墳を見ていきましょう。まずは後二子(うしろふたご)古墳。

6世紀後半に造られた前方後円墳で、石室の中が見学できます。

後二子古墳

後二子古墳 玄室

柵があって玄室(遺体が置かれた奥の部屋)には入れませんが、センサーで照明がついて見学しやすい

次は後二子古墳のすぐ隣にある小二子(しょうふたご)古墳。

全長38mの小さな前方後円墳で、石室は埋め戻されていて入れませんが、墳丘の上にたくさんの復元埴輪が置かれています。

小二子古墳 埴輪

築造当時は、こんなふうに埴輪が並んでいたんですね。

大室古墳群の埴輪のことをもっと知りたい!

そんな気持ちを抱えつつ公園内を進んでいくと、こんな看板を発見しました。

大室はにわ館 看板

大室はにわ館!? 行くっきゃないでしょ!

……というわけで、やってきました「大室はにわ館」。

蔵の中に埴輪の展示があるようです。

大室はにわ館

大室はにわ館 展示

ズラッと立ち並ぶ埴輪の中、ひときわ目を引いた埴輪がこちら!

大室はにわ館 円筒埴輪

こ、怖い……

こんなにまがまがしい円筒埴輪を見たのは初めてですよ! 顔がついた円筒埴輪は日本全国でも数例しかない、珍しい埴輪だそうです。

この埴輪が出土した「中二子(なかふたご)古墳」がコチラ

中二子古墳

大室古墳群の中でも一番大きな前方後円墳で、全長は111m。石室はまだ見つかっていないそうですが、すごい宝物が眠っていそうですね。

前二子古墳

中二子古墳の隣にも、中二子古墳よりひと回り小さな前方後円墳がありました。全長94mの「前二子(まえふたご)古墳」です。

前二子古墳 石室入り口

こちらも石室内を見学できます。

入り口は暗いけど、中に入ると照明がついて、石室内を照らしてくれるのがうれしい!

前二子古墳 石室

群馬県を代表する、狭くて長い横穴式石室

玄室(遺体が埋葬される奥の部屋)にはレプリカが置かれ、土器や装飾品がどのような状態で出土したのかがわかりやすくなっていました。

前二子古墳 玄室

ほかにもM-1号墳、M-4号墳といった小さな古墳もあるので、公園内の古墳を全部回って“墳プリート”(=古墳コンプリート。古墳をすべて制覇すること)を目指してみるのもよいでしょう。

この日の気候は本当に過ごしやすく、なんだか大室古墳群の古墳さんたちも気持ち良さそうでした。そんな様子を見ていたら、こんな感じの曲が生まれましたよ。

大室公園は、古墳の墳丘も石室も埴輪も楽しめる公園です。

広くて自然がいっぱいなので、公園内のベンチや芝生にレジャーシートを敷いてお弁当を食べ、古墳を眺める“墳ピク”(古墳ピクニック)を楽しんでみてはいかがでしょうか。

大室公園

今回巡ったのは、群馬県にある古墳のほんの一部です。

まだまだ群馬県には、私たちを驚かせてくれる古墳がたくさんあります。郷土料理や地酒、温泉なんかも併せて、群馬の古墳との出会いを楽しんじゃいましょう!

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