今回の列車旅ポイント

  1. ダイナミックレールパックで京都へ
  2. 嵯峨野トロッコ列車に乗車。車窓からの景色を楽しむ
  3. 紅葉と嵯峨野トロッコ列車を撮影できる秘境駅・保津峡駅

「秋の京都に行ってみたい」。

秋が近づくにつれ、旅先の候補地として、京都を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。今回は、僕、写真家の相沢亮が紅葉の時期の京都に行ってきました。紅葉シーズンの京都をいつか撮影したいと思っていたので、念願の旅でもありました!

訪れたのは「嵐山」エリア。渡月橋や嵯峨野トロッコ列車への乗車、人混みを避けて比較的ゆっくり紅葉狩りができる場所に加え、抹茶スイーツなどを堪能できる1泊2日のおすすめのルートを紹介します。

紅葉に染まる嵐山を走るトロッコ列車もしっかりと写すことができ、良い旅になりました。ぜひご覧ください!

東京駅を出発

東京駅から東海道新幹線で秋の京都へ

まずは、JR東京駅から東海道新幹線「のぞみ」に乗って約2時間10分で、JR京都駅へ。

京都への旅は、「JR東日本びゅうダイナミックレールパック」を利用するのがおすすめです。新幹線と宿のセットがお得に予約できます。

東海道新幹線

京都駅で山陰本線の快速に乗り換えて、15分ほどでJR嵯峨嵐山駅へ。東京駅を出発してから、嵯峨嵐山駅までは2時間45分ほど。思ったより、早く着きました。

嵐山の紅葉スポット1/渡月橋

秋の渡月橋へ

最初の目的地である「渡月橋」までは、嵯峨嵐山駅から徒歩で15分ほど。道中にはたくさんのお店が立ち並び、楽しみながら向かうことができるので、歩いて向かうのがおすすめです!

渡月橋

嵐山といえば、この渡月橋をまず思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

「月に渡る橋」とは、神秘的な名前ですよね。由来を近くにあるお土産屋の店員さんに聞いてみたところ、最初に橋が架けられたのは約1200年前の平安時代。鎌倉時代に、亀山上皇が橋の上を移動していく月を眺めながら、「くまなき月の渡るに似る」と詠んだことが名前の由来とのことでした。

鎌倉時代の人も、後の世で渡月橋が嵐山を代表する観光スポットになり、多くの人々に親しまれているとは思わなかったでしょうね。歴史を知ると、橋を渡る時の気分も高まります。

渡月橋から見える屋形船と紅葉

渡月橋が架かる桂川では、屋形船に乗って川から景色を楽しむ観光客も多くいました。

桂川河川敷

河川敷には写真を撮ったり、川沿いでゆっくり過ごしたりする人たちが。ちょっと歩き疲れた時に、ひと休みする場所としてもぴったりです。地域に根付き、長年愛される心地よさ、それが渡月橋の魅力のひとつなのかなと。鎌倉時代の人々もここで休んでいたのかなと、ふと頭に思い浮かびました。

嵐山の紅葉スポット2/嵯峨野トロッコ列車

紅葉に染まる保津峡を眺めるトロッコ旅

次の目的地である、トロッコ嵐山駅を目指します。

紅葉
竹林

渡月橋から徒歩で20分ほどですが、紅葉、竹林、お店と景色を楽しみながら向かうことができます。

トロッコ嵐山駅

トロッコ嵐山駅に到着しました。ここから「嵯峨野トロッコ列車」に乗車します。トロッコ亀岡駅までの約25分の旅です。

※編集部注:嵯峨野トロッコ列車の乗車券は、乗車日の1か月前から公式HPで購入できます(数に限りがありますが、先着順の当日券もあります)。紅葉シーズンは事前の購入がおすすめです。なお、1月・2月は運休。運行スケジュールはこちら

トロッコ列車座席のご案内

今回乗車するのは、窓のない5号車のリッチ号。実は、トロッコ列車自体に初乗車です。どんな感じなのかと期待が膨らみます。

嵯峨野トロッコ列車が向かってくる様子
嵯峨野トロッコ列車

列車が出発するとガタンゴトンという音をダイレクトに聞くことができ、「あーこれは、移動手段でもあるけど、アクティビティだな」と、アトラクションに乗った時のようなワクワク感で胸が高鳴ります。

近くにいた乗客の方もしっかりとカメラを構えており、ついつい話が弾んでしまいました。これからトロッコ列車に乗って旅に出るという仲間意識が生まれ、人見知りなのに会話ができました。

トロッコ列車からの風景

トロッコ列車が出発しました。例年よりも、紅葉の見頃が遅れているとのことでしたが、目の前に広がる紅葉に染まった木々や、渓谷の澄んだ空気を感じながら、どんどん進んでいきます。

トロッコ列車から見える紅葉

渓谷ということもあり、途中トンネルを何度か通りますが、これもアトラクションのようです。

トロッコ列車から見える紅葉と渓谷

トンネルから出ると、まるで演出されたかのように、パッと紅葉の景色が広がる瞬間を体験できます。トロッコ亀岡駅まで合計8つのトンネルがあるので、動画を撮っても楽しそうですね!

トロッコ列車の座席

天井もガラス張りなので、紅葉に包まれるような瞬間もありました。

さまざまな景色が楽しめて、25分間あっという間のトロッコ列車の旅でした。紅葉の時期には、トロッコ列車沿線のライトアップも行っているとのこと。期間中は臨時列車も運行するようなので、昼とはまた違った幻想的な風景を見ることができます。

ライトアップ(写真提供:嵯峨野観光鉄道) ライトアップ(写真提供:嵯峨野観光鉄道)

京都嵯峨野 maison matcha cafe

駅直結のカフェで抹茶パフェを堪能

景色を堪能した後は、トロッコ亀岡駅の2階にある「京都嵯峨野 maison matcha cafe亀岡店」へ。一番人気の「抹茶とあずきのパフェ」をいただくことに。

抹茶とあずきのパフェ

白玉2つにあずき、黒蜜、きなこに抹茶アイスとボリュームたっぷりです。甘さ控えめで少し苦味を感じる抹茶アイスにあずきや黒蜜の甘さのバランスがちょうどよく、さっぱりとした後味です。

京都嵯峨野 maison matcha cafe店内

店内のソファのスペースでゆっくり食べることができます。

グリーンティー

ホットの「嵯峨野グリーンティー」も頼みました。温かいドリンクありがたいです!

その他にもぜんざい、大学芋、みたらしやあん団子、ワッフルといった温かいスイーツや焼きそば、ピラフ、たこ焼きといった軽食もあります。ちょっと小腹すいたな、という時にもおすすめです。

駅の近くの馬車

カフェの店員さんに教えてもらって、トロッコ亀岡駅前にある馬車乗り場で観光客を待つ馬も撮影。

嵐山の紅葉スポット3/保津峡駅

保津峡を走るトロッコ列車の撮影へ

「せっかくなら紅葉に染まる渓谷を走るトロッコ列車を撮りたい」と思い、嵯峨野トロッコ列車の駅員の方に撮影スポットを聞いてみると、「気軽に行けておすすめなのは、JR保津峡駅の下りホームですよ」と教えてくれました。

山陰本線 馬堀駅

トロッコ亀岡駅から徒歩10分ほどのJR馬堀駅で山陰本線の京都行きに乗り、保津峡駅を目指します。

保津峡駅

保津峡駅までは3分ほどの乗車時間ですが、降り立った時の秘境駅といった感じがたまりません。「京都駅からも近いのにこんな場所があるの!?」、まずそれが頭に思い浮かびました。

保津峡駅ホーム

下りホームから渓谷を見下ろすと、川沿いの線路がカーブしており、良い感じの撮影スポットを簡単に見つけることができました。

「トロッコちゃんと来るかな……」なんて不安はありません。ちゃんと時刻表(※)を調べてきました。トロッコ嵯峨駅からトロッコ亀岡駅に向かう列車が1時間おきに出ているので、トロッコ嵯峨駅からの出発時刻に合わせてカメラを準備しておけば安心です。長時間待つのが嫌という方は、出発時刻から5~10分後にカメラを準備しても間に合うかと思います。

※編集部注:運行状況は時期によって変わるため、公式サイトで調べてから行くのがおすすめです

列車が近づいてくると、音でわかります。ガタンゴトンという音が遠くの方から少しずつ大きくなってきます。来た瞬間、胸が高鳴り、ついついたくさんシャッターを押してしまいました(連写です)!

そして撮影できた写真がこちらです!

保津峡駅から見えるトロッコ列車

良い写真が撮れました。

「あのトロッコに乗ってきたのだな」と思い返しました。俯瞰の位置から見ると、より渓谷の美しさがわかります。

良い写真を撮ることができ、陽も落ちてきたので、保津峡駅から宿のある嵯峨嵐山駅に戻ります。

渡月橋付近 川沿いの灯篭

夕暮れの嵐山も良い雰囲気です。嵐山の空気感とともにゆっくり過ごしました。

嵐山の紅葉スポット4/大河内山荘庭園

大河内山荘庭園にて朝の紅葉狩り

2日目は嵯峨嵐山駅周辺からスタート。

嵯峨嵐山駅

「人気スポットの嵐山で比較的落ち着いて紅葉狩りができるスポットはどこだろう」。

旅の計画中にそんなことを考える方も多いのではないでしょうか。そんな時におすすめの場所のひとつが「大河内山荘庭園」です。

竹林

駅から徒歩15分ほどですが、ここへ向かう道中も竹林が広がっています。

大河内山荘庭園入口
大河内山荘庭園チケット

着くと、趣深い門がお出迎え。ちょうど紅葉の最盛期に訪れることができました。

大河内山荘庭園

こちらの庭園の魅力は、丘のようになっていて、紅葉のトンネルを石段とともに上がっていくと、赤、橙、黄のトンネルが続くこと。色彩豊かな光景が広がっています。

大河内山荘庭園

思わず撮りたくなるようなスポットもたくさんあり、シャッターを押す手が止まりません。

大河内山荘庭園の紅葉
水面に浮かぶ紅葉
大河内山荘庭園
大河内山荘庭園頂上からの景色

階段を上り、庭園の頂上に着くと、紅葉とともに街並みを見下ろすことのできる見晴らしの良い場所に着きます。朝の心地良い空気と景色に癒やされました。

大河内山荘庭園の紅葉

大河内山荘庭園 

京都府京都市右京区嵯峨小倉山田淵山町8

営業時間: 9時~17時(最終入場16時30分)

定休日:無休 

イクスカフェ京都嵐山本店

ほくほくの焼き団子を堪能

丘を登ったりして、小腹が空きましたので、大河内山荘庭園から徒歩15分ほどの「イクスカフェ京都嵐山本店」へ。

イクスカフェ外観

古民家を改装したレトロで素敵な空間でした。

注文したのは、「ほくほくお団子セット」。目の前に七輪が置かれ、プレーンとよもぎの2種類のお団子を自分で焼いて食べることができます。

イクスカフェのほくほくお団子セット

両面にちょっと焦げ目がついたら食べ頃らしく、途中でひっくり返し、いただきます。

自分で焼くというのがまた楽しい。

ほくほくお団子セット

口に入れると、焼き立ての香りがまず広がり、表面はカリッと、中はモチッとした食感を楽しめます。味付けは甘辛いみたらしと、やさしく控えめな甘さのあんの2種類。ほろ苦い抹茶付きで舌が飽きることがありません。

ほくほくお団子セット

庭を眺められるソファ席や、木村英輝さんの獅子のアートが広がる畳の席などさまざまな席でゆったりと過ごすことができます。

イクスカフェ内観

抹茶以外にもはんなりブレンド(コーヒー)やパフェやカルボナーラといったさまざまなメニューもあります。

ゆっくり街並みを散策した後は、嵯峨嵐山駅から京都駅へと向かい、そこから新幹線で帰京。

京都駅 京都駅の建築はいつみても美しいですね

紅葉の季節に風景とともにトロッコ列車のアクティビティや、おいしい抹茶スイーツを味わいたいという方はぜひ、参考にしてみてください!

東京駅に到着

掲載情報は2025年1月30日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

今回の旅の行程

【1日目】JR東京駅→JR京都駅→JR嵯峨嵐山駅→渡月橋→トロッコ嵐山駅→「嵯峨野トロッコ列車」乗車→トロッコ亀岡駅/京都嵯峨野 maison matcha cafe亀岡店→JR馬堀駅→JR保津峡駅→JR嵯峨嵐山駅(ホテル)

【2日目】JR嵯峨嵐山駅→大河内山荘庭園→イクスカフェ京都嵐山本店→JR嵯峨嵐山駅→JR京都駅→JR東京駅

京都・嵯峨嵐山
JR+宿泊 ホテルビナリオ嵯峨嵐山

1泊2日/東京駅⇔京都駅

※商品が0件の場合は検索条件を変更いただき、
再検索をお願いします。

アンバサダー企画

びゅうたびアンバサダー活動のご紹介!列車旅の投稿、アンバサダーと一緒につくる旅の記事

「びゅうたびアンバサダー」の活動をこの1ページにぎゅっと凝縮してご紹介します。

記事を読む

びゅうたびアンバサダー活動のご紹介!列車旅の投稿、アンバサダーと一緒につくる旅の記事

記事を読む
アンバサダー企画

びゅうたびアンバサダー活動のご紹介!列車旅の投稿、アンバサダーと一緒につくる旅の記事

「びゅうたびアンバサダー」の活動をこの1ページにぎゅっと凝縮してご紹介します。

記事を読む

びゅうたびアンバサダー活動のご紹介!列車旅の投稿、アンバサダーと一緒につくる旅の記事

記事を読む

人気記事ランキング

週間

月間

旬の旅

春は桜、夏は高原、秋は紅葉、冬はスキー……
今行きたい、季節ならではの旅の情報が満載です。

みんなの#びゅうたび

読者の皆さんが撮影した「とっておきの一枚」を集めました。
旅先で見つけたあなただけの写真を「#びゅうたび」でぜひ投稿してください!

みんなの投稿を見る

みんなの#びゅうたび

みんなの投稿を見る