今回の列車旅ポイント
御朱印と社寺旅を発信している旅作家の大浦春堂ともうします。今回は、港町として発展する函館を訪ね、個性豊かな御朱印と御朱印帳をいただいてきました。
旅はJR東京駅から出発です。
冬の函館は日没時間が早く、16時から16時半頃。少しでも明るい日中に活動時間をつくるため、早朝6時台の東北・北海道新幹線「はやぶさ」で一路、函館へ。新幹線と宿をお得なセットで申込みできる「JR東日本びゅうダイナミックレールパック」を利用するのがおすすめです。
なにをかくそう、実は乗り鉄でもあるわたくし。車窓からの景色を眺めて気になる建造物があれば調べて次の旅の計画に入れたり、停車時間に余裕があれば駅弁を買いに出たりすることもしばしば。新幹線に乗ってゆっくりと過ごせる時間も大好きなのです。
車両は仙台、盛岡とひた走り、11時前にはJR新函館北斗駅に到着。新函館北斗駅で、在来線の「はこだてライナー」に乗り換えます。
乗車時間は20分足らず。「函館に着いたらまずは荷物をホテルに預けて」などと、JR函館駅からホテルまでのルートや、目的地までの移動手段を調べているうちに到着してしまいました。
キャリーバッグをホテルに預けたら、函館駅前停留場から函館市電に乗って谷地頭(やちがしら)停留場まで移動します。
函館駅前停留場の函館市電(2日目に撮影)
市電に揺られること20分ほどで谷地頭停留場に到着。下車後は最初の目的地である「函館八幡宮」まで5分ほど、トコトコと歩いて向かいます。
函館八幡宮
地元の人から「八幡さん」と呼ばれて親しまれる函館八幡宮は、室町時代の1445年(文安2年)の創建とされ、江戸時代には箱館奉行所の祈願所として、明治時代には北海道開拓の守り神として崇敬を集めた神社です。現在の雄大な社殿は1915年(大正4年)に「聖帝八棟造り」として建てられたもので、東京にある明治神宮と同じ安藤時蔵による設計なのだそう。
傘みくじ
通年で引くことができる「傘みくじ」のほか、夏限定の「風鈴みくじ」や正月限定の「獅子みくじ」など、季節によってはユニークなおみくじも。
社務所では、地元・函館で採れた安納芋を使った焼き芋を販売するほか、土日には、神職さんがつくる温かい「がまんうどん」も食べられます。
函館八幡宮の御朱印
函館八幡宮の御朱印は、神社名を書いた通常のものと、社殿と同じヒノキ材に毎月異なる絵柄を描いた限定御朱印の2種類がありました。旅をした11月はあしらいが冬らしい、トチノキの絵柄でした。
函館八幡宮の御朱印帳
御朱印帳は表装が木製のものと、裏表紙に函館の夜景や天の川を表現したものと合計3種類。いずれも社務所でお頒(わ)かちいただけます。
境内には、お稲荷さまを祀る「鶴若(つるわか)稲荷神社」も。
鶴若稲荷神社
鶴若稲荷神社の御朱印・お守り・おみくじ
お参り後は、かわいいきつねが描かれたおみくじやお守り「鶴若稲荷神社御守」もチェックしてみて。また、鶴若稲荷神社の御朱印は、函館八幡宮の社務所でいただけます。
函館八幡宮から歩いて30分ほど。次は、北海道最古の神社といわれる「船魂神社」を訪れます。
船魂神社
教会や洋館など異国情緒漂う元町エリアに佇む船魂神社は、「ふなだまさん」の愛称で親しまれ、函館山の麓に、街を見守るかのように静かに佇みます。1135年(保延元年)、海上安全を祈念するために創建されたといいます。
船魂神社の境内から望む海
海難事故が多かったとされる津軽海峡の海上安全を願って創建された神社で、今も漁業に従事する人々からの崇敬があついそう。晴れた日には、境内からは青々とした海を望むことができます。
境内には、願い事を書いた人形を御神水に浮かべて心願成就を祈願する祈願符が。社務所には、海や水にちなんだ授与品も多く、航行の無事を祈る「安航祈願守」や、船の舵になぞらえて人生の舵取りを良い方向へ導いてくれる「舵守」などが並んでいました。
船魂神社の御朱印帳・安航祈願守
海の波と舵の模様が入った御朱印帳もありました。
船魂神社の御朱印
ゆっくり2社をお参りしていたら、あっという間に日没が近づいてきました。ぶらぶらと坂の上に立ち並ぶ洋館を眺めて歩きながら再び函館駅前へ戻り、1日目は終了です。函館駅近くのホテルで休みます。
2日目も函館駅前停留場から函館市電に乗って、五稜郭公園前停留場へ。下車したのち、徒歩およそ10分のところにある「五稜郭 最上寺」にお参りします。
五稜郭 最上寺
函館の代表的な観光スポット「五稜郭公園」は、旧幕府軍と官軍が最後に戦った箱館戦争の舞台になった史跡。現在は歴史公園として整備されています。
1932年(昭和7年)、その公園入口に信行道場を設立したのが最上寺の創始です。
最上寺の御朱印・御朱印帳
最上寺の御朱印は、箱館戦争に参戦し五稜郭に埋葬されたという説のある土方歳三の名を拝したものと妙法、そして冬に五稜郭を彩るイルミネーションをイメージした3種類。いずれも五稜郭の特徴的な星型城郭を表す印の下に、卍が入っています。これは最上寺のある位置を示しているのだとか。新選組のだんだら羽織をモチーフにした御朱印帳もいただきました。
お参りのあとは五稜郭を散策し、冷えた体を温めるべく「六花亭 五稜郭店」の喫茶室に。
六花亭といえばお花の美しい包み紙で知られた北海道を代表するお菓子メーカーですが、喫茶室でしか食べられないスイーツがあるとか。
おいしそうなメニューばかりで迷いに迷ったあげく、「ホットケーキ」と「オリジナルブレンドティー」をチョイスしました。焼き立てアツアツの生地にたっぷりとバターをのせたらメープルシロップをかけていただきます。紅茶は乳製品のおいしさを引き立てる、深いコクとキレが特徴的。
喫茶室で休憩したあとは、店内で函館旅のお土産を買って帰りました。カウンターの奥はガラス張りになっているため、隣接する五稜郭公園を見ることができます。
再び函館市電に乗って函館駅前停留場へ。東京へ帰ります。あっという間の1泊2日でしたが、早い時間にきたおかげで観たいところをゆっくりと回れた気がしました。
掲載情報は2026年1月15日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
今回の旅の行程
【1日目】JR東京駅→JR新函館北斗駅→JR函館駅→函館八幡宮→船魂神社→JR函館駅(ホテル)
【2日目】JR函館駅→五稜郭 最上寺→六花亭 五稜郭店→JR函館駅→JR新函館北斗駅→JR東京駅