「越乃Shu*Kura」の旅。酒どころ越後を走る日本酒列車で吞みまくり! 甲信越・中部

「越乃Shu*Kura」の旅。酒どころ越後を走る日本酒列車で吞みまくり!

酒飲みであると同時に、鉄道が大好きな「隠れ鉄子」のワタクシ。新潟に、地酒が楽しめる特別列車が走っていると聞けば、居ても立ってもいられません! というわけで、日本一の酒どころ、越後へ向かいました。さ〜て、どんなお酒に出会えるかな?

新潟中のお酒がそろう「ぽんしゅ館」

まず東京から上越新幹線で、越後湯沢へ。ここでハズせないのは「ぽんしゅ館」。越後湯沢駅の中にあり、新潟中の全93蔵129銘柄のお酒が試飲できる、酒飲みのパラダイスです。

ぽんしゅ館1

入り口で500円を払い、試飲用メダル5枚とお猪口(おちょこ)を握りしめて、いざ試飲開始。壁際には、銘柄が書かれた自動酒注ぎマシーンがズラリと並びます。このマシーンは「ぽんしゅ館」が特許をもつ特注品で、メダルを入れてお猪口をセットすると、1杯分だけお酒が出てくる仕組みです。

自動酒注ぎマシーン

私は幻系の「村祐」、佐渡の「北雪」、そして「八海山」の中でも珍しいしぼりたて原酒などを次々と試飲しました。定番の「〆張鶴」は、お燗がおいしかったですね。なんとお猪口ごと温められる、セルフサービスの酒燗器もあるんですよ。

セルフお燗

酒の肴は塩と味噌。塩は海塩や岩塩など90種類、味噌は地元の味噌屋さんの手作りで、これらを自由にチビチビと舐めながら試飲するのです。小さなお猪口だと思っていましたが、さにあらず。5杯飲むと、けっこう酔いました。

90種類の塩

音楽とお酒に酔いしれて……

こうしてガソリンを補給し、身も心も温まったところで出発。越後湯沢駅から北越急行ほくほく線に30分ほど乗って、日本酒列車の始発駅である十日町に到着しました。日本酒列車の始発駅、十日町に到着しました。列車の名前は「越乃Shu*Kura」といって、3両編成。車体の色は、伝統色の「藍下黒(あいしたぐろ)」という、青みを帯びた黒に白を組み合わせ、凜とした新潟の風土を表現しています。

越乃Shu*Kura

越乃Shu*Kura

展望車両には、グループ用のボックスシート、大きな窓に面した展望ペアシート、ゆったり座れるくつろぎペアシートが備わっています。そして真ん中に、イベントスペースのある車両を連結。乗車しただけでワクワクしますね!

乗客は若いカップルや、女性同士のグループなどで、「きっと酒好きのおじさんばかりだろう」という私の予想はみごとに裏切られました。ですから車内は飲み屋というより、オシャレなカフェのような雰囲気です。

越乃Shu*Kuraの展望車両

越乃Shu*Kuraのイベント車両

さあ、出発進行! するとアテンダントのお姉さんたちが、なにやら配り始めました。赤い巾着に入ったオリジナルのお猪口です。かわいい〜! ちなみにこのお姉さんたちはみんな明るくて、写真を撮ってくれるときも「はい、シュークラ!」と言って盛り上げてくれます。

越乃Shu*Kuraアテンダント

越乃Shu*Kuraオリジナルお猪口

次に配られたのは、待ってました! ウエルカム・ドリンクです。「あわっしゅ」という純米酒で、甘酸っぱく優しい味わい。アルコール度数は7%程度なので飲みやすく、しゅわしゅわとした泡が特徴です。まるでシャンパンみたい。気分が上がりますね〜。

越の誉 あわっしゅ

※パッケージは2019年4月5日にリニューアル

2号車のイベントスペースでは、第一回目のジャズコンサートが始まりました。ジャズといっても、「いとしのエリー」や「情熱大陸」など馴染みのある曲で、難しくありません。列車のガタゴトという音に乗って音楽が流れるのは、なんとも風情があります。演奏者は、揺れる車内で楽器を弾くのが大変そうでしたが。

ジャズコンサート

気の利いたつまみで吞みまくり!

席へ戻ると、お酒とおつまみが待っていました。

お酒とおつまみ

おつまみはペペロンチーノ風パスタや、野菜の黒酢炒め、レンコンの鶏ひき肉詰めなど。どれも上品な味付けでおいしい!

おつまみ

お酒は2種類。升に入った金杯になみなみと注がれたのは、「大吟醸 越後杜氏」で、キリッとした極辛口。もうひとつは、この「越乃Shu*Kura」オリジナル大吟醸酒で、スッキリとした淡麗辛口。どちらもめちゃくちゃ新潟らしいお酒です。流れる車窓の景色を眺めながら、うまい酒とつまみに舌鼓。最高です!

大吟醸 越後杜氏

オリジナル大吟醸酒

列車が小千谷(おぢや)駅を過ぎたころ、車掌さんがオリジナル絵はがきを配りに来ました。実は車掌さんの制服にあるピンクのラインには、小千谷縮(おぢやちぢみ)という地元の麻織物が使われています。これは国の重要無形文化財で、ユネスコの無形文化遺産にも登録されている貴重な織物だそうです。

車掌さん

車掌さんの制服に感心していたら、車内アナウンスが入り、今度はイベントスペースで試飲会が始まりました。この日は長岡市の酒蔵「吉乃川」の方が乗ってきて、お酒を振る舞いながら、乗客の質問に答えていました。酒蔵の人から直に話を聞けるまたとないチャンスに、みんな大盛り上がりです。(※蔵元イベントは不定期開催となります。詳しくはイベント実施日をご確認ください。)

蔵元試飲会

イベントスペースにはサービスカウンターがあり、利き酒用のお酒が5種類売られていました。1杯100〜300円。私はもちろん全種類購入し、席に持ち帰って、いざ試飲!

利き酒コーナー

「お福正宗」の大吟醸は、甘みがあり香りも華やか。
「霧の塔」の純米吟醸は、米の旨味とふくらみのある味。
「越の誉」の特別純米酒は、辛口でスッキリ。
「白露」の純米酒は、やや熟成感のある旨味が特徴。
「君の井」の純米吟醸山廃は、味がありつつキレもある良酒……う〜ん、同じ新潟のお酒でも、じっくり利き酒すると、それぞれ個性があっておもしろいな〜。

利き酒

列車好きなら停車駅も楽しみたい

そろそろ旅が終わるころ、配られたのは、コーヒーとドーナツです。でも、まださっき利き酒したお酒が残ってるよ〜。というわけで、ドーナツをつまみにお酒を飲んだところ、これが意外と合う! とくに新潟のお酒は辛めなので、甘いものにも合うんですね。

コーヒーとドーナツ

第二回目のジャズコンサートでは、乗客全員で「上を向いて歩こう」を大合唱。列車の中は、みんな良い感じに酔って、ワイワイがやがやと居酒屋状態です。こうしておいしいお酒に酔いしれながら、終着駅の上越妙高に到着しました。

唯一の心残りは、途中の停車駅で降りなかったこと。停車時間の長い駅では、列車を歓迎する地元の人たちが集まっていて、「越乃Shu*Kura」の看板の前で写真を撮ってくれたり、観光パンフレットを配ってくれたりするのです。それに気づいたのは旅の終盤でした。いかにお酒に夢中になっていたか、わかりますね。反省、反省。

それでも次々と開かれるイベントや、いろいろな新潟の地酒を堪能して、あっという間の3時間46分でした。

お酒好きの皆さん、この列車、要チェックですよ!

※提供される日本酒の銘柄は定期的に変更されます。また、ラベルが変更になる場合があります。
※運行時期、イベントにより提供サービスが異なる場合があります。詳しくは東日本旅客鉄道株式会社 新潟支社公式ホームページ「越乃Shu*Kura」にて最新情報をご確認ください。

この記事の内容は2019年5月20日現在の情報です。

 

今回の旅の行程

【1日目】JR東京駅→JR越後湯沢駅→ぽんしゅ館→JR十日町駅→「越乃Shu*Kura」乗車→JR上越妙高駅

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この記事を書いた人

江口まゆみ

江口まゆみ

酒紀行家。1995年より「酔っぱライター」として、世界の地酒を飲み歩く旅をライフワークとし、酒飲みの視点から、酒、食、旅に関するルポやエッセイを手がける。世界中の知られざる地酒を飲み歩き、国内においても日本酒、焼酎、ビール、ワイン、ウイスキーなどのつくり手を訪ねる。酒を求めて旅した国は20ヶ国以上、訪ねた酒づくりの現場はのべ300カ所以上。 テレビ・ラジオ出演、新聞・雑誌連載、著書多数。 SSI認定利酒師、JCBA認定ビアテイスター、JSA認定ワインエキスパート。東京ウイスキー&スピリッツコンペティション公式審査員。

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