軽井沢で旬の食材と老舗の味を味わう女子旅
「お洒落な街並み」「爽やかな気候」「おいしい食事」
軽井沢を表現する言葉は、女性をトキめかせるキラーフレーズの宝庫。
忙しい東京での暮らしに疲れた私を、そのトキメキで癒やしてくれるに違いない。
そうして軽井沢に想いをはせながらも訪れるタイミングを逃し続けて、都会疲れを溜めまくっていた私に、軽井沢取材の話が来たのは4月のこと。
「避暑地」として有名な軽井沢ですが、春の過ごしやすさはもちろん、梅雨の影響も少なく、これからの季節のおでかけにもぴったりなんだそう。
なんなんだ、軽井沢。完璧じゃないか。
というわけで今回はトキメキと癒やしを求めて、初めての軽井沢へ。1泊2日の女子旅に出かけます。
軽井沢星野エリアで思い描く「妄想の軽井沢」
イメージする街並みのお洒落さから、どこか遠い異国のような気でいたけど、実際のところはJR東京駅から北陸新幹線に乗ること、1時間ちょっと。あっという間にJR軽井沢駅へ。
すぐにしなの鉄道に乗り換えて中軽井沢駅へ行き、そこからタクシーに乗ること約5分。話題のスポット「軽井沢星野エリア」に到着です。
1915年に開湯した「星野温泉 トンボの湯」を中心に広がるこのエリアは、自然や買い物に食事と「軽井沢らしい暮らし」を味わい楽しむことのできる「小さな街」になっています。
まずはさっそく、「村民食堂」でランチ♪
「村民食堂」は季節の食材を使ったお料理が楽しめる、和食のカジュアルダイニング。
今回いただく「信州の彩り御膳」(2,980円)は、2017年4月から登場したメニューです。
なかでも信州サーモンは、ぷりっぷりで肉厚。感動のおいしさ!!
……って、ちょっと待った。長野県って、海ありましたっけ?
疑問に思い調べてみたところ、信州サーモンは2004年に承認された品種。完全養殖なので、「毎日が旬」なんだとか。
信州はそばや野沢菜のイメージが強いけど、海のない県でこんなにおいしいお魚を食べられるなんて! と、新たな発見でした。
のんびり5分ほど歩いて、清流に寄り添うように自生していたハルニレ(春楡)の木が名前の由来になっている「ハルニレテラス 」へ。「軽井沢の日常」をコンセプトにした15のショップとレストランが並んでいます。
今回訪れた4月中旬はちょうどバードウォッチングのベストシーズンということで、自由に使える双眼鏡が用意され、かわいらしい紙製の鳥の装飾も。
※開催情報は「軽井沢 星野エリア」公式ホームページでご確認ください。
お洒落なウッドデッキを歩きながら買い物をして、見渡せば豊かな自然があって……となると、気持ちよくてつい、憧れの「軽井沢ライフ」の妄想も膨らみます。
朝はベーカリー「沢村 」の焼きたてパンでモーニングして……
軽井沢とその近郊の食のセレクトショップ「ココペリ」で、地元の野菜やジャムをお買い物……
軽井沢生まれのコーヒー専門店「丸山珈琲 」のブックス&カフェで優雅に読書&お茶をして……
そして別荘に戻って優雅にお昼寝。これぞ軽井沢。そうそう、こういう暮らしがしたかったんだよ……。(すべて妄想です)
ここに住みたいよ……。
……あ。
軽井沢の日常を妄想して楽しんだら、今度は、非日常空間へとトリップできる「軽井沢ホテルブレストンコート 」へ。
高原の中にある緑に囲まれたホテルは絵本から飛び出たような、まさに「非日常」。
「軽井沢高原教会」や「石の教会 内村鑑三記念堂」など、歴史ある教会もあり、訪れたこの日も式を挙げている方がいらっしゃいました。
残念ながら、本当に残念ながら、今回は宿泊でも結婚式でもないのですが、そんな私でも上質なおもてなしを体験させてもらえるらしい。
※編集部注:2024年7月現在、ラウンジは外来での利用は受け付けていません。
それがホテルのメインラウンジ「ザ・ラウンジ」でいただく、「デザートコース」です。
メインはルバーブ(西洋ふき)を使った赤と緑の色鮮やかなデザートで、その名も「雨に唄えば」♪
ルバーブの茎のシャリシャリとした食感、コンポートの酸味、ブランマンジェの控えめな甘みが次々にやってきて、驚くほどずっとおいしい。ずっと幸せ。
「軽井沢星野エリア」には、期待値200%・ハードルぶち上げでイメージしていた「お洒落で上質な軽井沢」が、すべて詰まっていました。
私のように初めて軽井沢を訪れる人(特に女子)は、とりあえずここに来れば間違いない!
歴史あるフレンチレストランで、大人な夜を……♪
この日最後に訪れたのは、「オーベルジュ・ド・プリマヴェーラ」。
「オーベルジュ」とは、フランス語で「宿泊のできるレストラン」という意味。
軽井沢駅から徒歩約7分、別荘が並ぶ森の中にある、かわいらしいホテル&レストランです。
今年で開業22年ですが、時を重ねた格調の高さを残しつつ、常に進化を続けているのがこのお店のすごいところ。
2016年の春には客室をリニューアル、さらに2017年4月にはレストラン棟が新たにオープン。しかも、スタッフの皆さんができるだけ手作業で作り上げているというのだから驚きです。
6月にはホタルが舞う、池に面したレストランスペースでは、地元信州の旬野菜や世界各地から選び抜かれた食材を使った、本格的なフレンチをいただくことができます。
軽井沢フレンチの先駆け的存在である小沼康行オーナーシェフによって作り出される料理は、まさに芸術! そんなシェフ一押しの季節のお料理をフルコースのスタイルで味わえるディナーメニュー「Menu」(10,584円)をいただきました。美しい作品の数々、とくとご覧あれ!
昼に食べてすっかり気に入った信州サーモンを、こちらでも♪
野菜はひとつひとつ、素材に合わせた温度や時間でゆでているそう。
運ばれてきた瞬間、黒トリュフのいい香りに、思わず声を上げてしまいました。
スプーンで切れるほど柔らかい舌平目は、口の中でほわっととろけます。
鴨肉の弾力! かめばかむほどジューシーで、旨味がじゅわり。
サンチュベールソースは、赤ワインが効いた、少し苦味のある大人な味です。
リ・オレはお米を牛乳で甘く煮たリゾットで、フランスでは定番のデザートなんだそう。
「デザートでお米……!?」と少し抵抗があったものの、食べてびっくり。めちゃくちゃおいしい。
イチゴのほどよい酸味とお米の甘みで、口の中がしあわせ……。
お食事の後には、プリマヴェーラから徒歩5分の場所にある姉妹店「ピレネー」と、隣接するワインセラー「Cave de Primavera」も案内していただきました。
このワインセラーでは、プリマヴェーラへの宿泊前やピレネーでの食事前に、ソムリエの方にワインをセレクトしてもらえるそう。
いやはや、なんとも大人な世界……。
すっかり大人、しっかりアラサーな私だけど、まだまだ知らないことだらけだ。
初体験の連続で、ちょっとレベルアップした気分。
ディナーを楽しんだあとは、宿泊するホテルへ。
おいしくて、贅沢で、特別な思い出ができた軽井沢1日目の夜でした。
お食事もデザートも、旧軽井沢の名店を食べ尽くし!
2日目。ランチはローストチキンの名店「カスターニエ」へ。
1982年にオープンした、なんともお洒落なカフェ風のお店。
オープンから30年の節目を迎えた2012年に、リニューアルされたそう。
特製のタレに一晩漬け込み、オーブンで1時間じっくり焼き上げたローストチキンは絶品!
脂がほどよく落ちたヘルシーな鶏肉は、気づけば食いだおれツアーになっている旅行2日目でも、罪悪感なくペロリ。
おなかがいっぱいになったら、お散歩タイム。
途中気になるお店をのぞきつつ、ゆったりまったり20分ほど歩いて、軽井沢を代表する観光名所・旧軽井沢銀座にやってきました。
今ドキなショップもいいけど、ここはやはり、長く愛される名店が気になる……♪
軽井沢といえばハム・ソーセージ! なかでも「腸詰屋」は有名で、あちこちのお店で見かけました。ほとんどの商品を試食できるのがうれしい♪
1933年創業の老舗ベーカリー「浅野屋」も、今回絶対に行きたかったお店のひとつ。
お店は東京にもありますが、このレトロなかわいさは本店ならでは。軽井沢限定パンもたくさん!
旅の最後は、名店「ミカドコーヒー 軽井沢旧道店」へ。
世界的に著名な某ミュージシャンも軽井沢訪問の際には必ず立ち寄ったというこのお店で、名物の「モカソフト」をいただきます。
コーヒーの苦味とミルクのバランスが絶妙で、あっさりとした味わい。
甘さ控えめで、軽井沢の雰囲気にぴったりの「誰にでも愛されるソフトクリーム」でした。
楽しかった旅の思い出を振り返りながら食べるスイーツは、また格別。染みる~。
よく食べ、よく遊び、大満喫した、初めての軽井沢。
実は今回の旅のテーマは「古くからあるスポットと、新しいスポットを巡る」だったのですが、知れば知るほど、そんなふうに切り離しては語れない、「古さ」と「新しさ」が混ざり合うからこそ魅力的な場所なんだなぁということが、よくわかりました。
レトロモダンな魅力とおいしいものいっぱいの軽井沢、皆さんもぜひ訪れてみてはいかがですか?
あー、また行きたい !!!
※掲載の提供メニュー・価格は異なる場合があります。詳しくは各店舗の公式ホームページをご確認ください。
この記事の内容は2019年6月14日現在の情報です。
今回の旅の行程
【1日目】JR東京駅→JR軽井沢駅→中軽井沢駅→軽井沢星野エリア(村民食堂、ハルニレテラス、ホテルブレストンコートほか)→オーベルジュ・ド・プリマヴェーラ
【2日目】カスターニエ 軽井沢ローストチキン→旧軽井沢銀座→ミカドコーヒー 軽井沢旧道店→JR軽井沢駅→JR東京駅