北陸

花嫁のれんに乗車&のとじま水族館で釣り!【父子旅・前編】

こんにちは! 5歳(嫁公認アカウント)です。
僕には嫁と2人の息子たちがいます。嫁は街を歩けば誰もが振り返るくらいの美人なのですが、家の中では鬼さえもかわいく思えるほどに恐ろしい嫁です。そんな嫁と息子たちの様子をツイッターで呟いていたところ、フォロワーがかなり増えて、今では「ツイッターで話題の!!」とまで言われるようになりました。

そんな僕ですが、今回は6歳の長男と1泊2日の北陸旅行へ。おそろいのサングラスでカッコつけた、父と子の男2人旅に、どうぞ最後までお付き合いください。

編集部注:今回乗車した「花嫁のれん」は令和6年能登半島地震の影響により当面の間運転を休止しています。また記事内で紹介している施設でも、一部サービスの変更等を行っている場合がありますので、最新情報は各施設のホームページにてご確認ください

旅行当日の朝はトラブルから

5歳息子

ぐっすりと眠る息子。このあとに修羅場が待ち受けているなんて

「旅行に行かない! ママといるぅぅぅううう!!」

息子の叫び声から、僕らの旅は始まった。時計の針は午前5時を指していた。JR東京駅発金沢行きの新幹線の出発時間は7時20分だったので、早起きをする必要があった。準備は前日にバッチリしておいたのだが、早朝すぎて息子の機嫌が最悪だった。

抱き抱えてとりあえず駅に向かうも、「まだ暗い! 寒い! 夜だよぉおお!」と、なおも叫ぶ息子。確かに暗いし、寒いし、まだ夜だ。しかし、列車の時間は迫っている。駅の改札口で、嫁にしがみついて離れようとしない。昨夜までは「早く明日にならないかなぁ!」と、楽しそうに荷造りしてたのに! 寝起きは子どもの人格を変えます。

旅行が、改札口を通ることなく破綻しかけていた。焦る僕……。

僕は、あらゆる手を使って息子を釣ることにした。

「ずっとYouTube観てていいから!」
「お菓子も好きなだけ買ってあげる!」
「なんでも好きなオモチャ買ってあげるから!」

思いつくやつ全部言ってみた。

しかし息子は一向に泣きやまず、嫁にしがみついている。

こういう時のために、僕には秘策がある。嫁と顔を見合わせて、「アレをやろう」と2人でうなずき合った。

僕は立ち上がり「じゃあ、パパ、寂しいけどひとりで行ってくるね」と本気の泣き真似をしながら改札を通り、本気の泣き顔で「バイバイ」と別れを告げた。朝5時から改札口で全力で泣き真似する34歳の僕。道行く人に何事かと見られていたが、なりふり構ってはいられない。こちとら絶体絶命なのだ。

するとどうでしょう。
とぼとぼと歩く僕の後ろ姿に向かって、息子が「まってぇぇええ!」と叫びました。

キタァァァーーーーーーーーー!!!

嫁と2人で小さくガッツポーズ。

改札を通るだけで、これだけのやりとり。子どもって、子どもって、本当に思ったようにならないよね!! 寿命がマジで少し縮んだよ!!
息子を受け取ると、すぐさま列車へGO!!
ギリギリセーフで列車に乗り込む。(あと1分遅かったら、マジで旅行終わってた。やばかった)
朝からすっかり目が覚めた。

息子は最初こそちょっとグズグズしていたが、少したつと「ねぇねぇYouTube見せてよ」と言いだした。
その次に「ねぇ、お菓子どこで買うの? あと、オモチャ屋さんにはいつ寄ってくれるの?」

おまえ! 泣きながら全部聞いてたのかぁぁ!

息子はニヤニヤとしながら僕を見上げる。

「策士、現る」と思いながら、お菓子はあとで、そしてオモチャは後日に買うことを約束した。(さらなる出費)
そして欲しいものをすべて手にした息子と、少し寿命が縮んだ僕は出発の地、東京駅に降り立った。

北陸新幹線かがやき&花嫁のれんで、テンションMAX!

北陸新幹線かがやき

北陸新幹線かがやきの前でパチリ。さっきまで泣き叫んでいたことをすっかり忘れている息子。すでにノリノリである

さてさて今回は、能登半島~金沢を巡る旅。
1日目の目的地、能登半島までの道のりを、東京駅から北陸新幹線かがやきでJR金沢駅まで行き、金沢駅からは七尾線観光列車「花嫁のれん」に乗ってJR和倉温泉駅まで行く計画。
1時間前まであんなに泣き叫んでた息子だけど、新幹線を見たら「うっひょぉぉお!」ですよ! 生意気言ってても、まだまだお子さまですよ。チョロい。

「駅弁はどこに売ってるの!」と、旅行モードにスイッチが入る息子。
そう、ウチの息子は駅弁マニアなのだ。
これまでも男2人旅をしてきたけど、とにかく駅弁が大好きな息子。駅弁コーナーでワクワクと選ぶ様子がかわいい。この旅最初の駅弁はチキン弁当と、いかにも子どもが好きそうな弁当を選び、車窓を眺めながら楽しそうに唐揚げを頬張っている。

駅弁

僕は大好きな深川飯。チキン弁当とタコ息子

優雅な駅弁ブレックファーストを取りながら、息子に今日の予定を告げる。
「これから金沢に着いたらゴージャスな列車に乗り換えて、また駅弁を食べて、そのあとは水族館に行って釣りをします」

息子の好きなものをギューギューに詰め込んだ旅行! 大盤振る舞いだ。
息子はテンションがさらに上がって、ポケモンのオープニングソングを歌いだした。(最近の息子の、テンションが上がった時の傾向)
そうこうしているうちに、あっという間に金沢駅。だいたい2時間半で到着。
お昼用の駅弁を買い、ゴージャス列車に乗り換える。

これが金沢から能登半島を走る「花嫁のれん」

これが金沢から能登半島を走る「花嫁のれん」

今回は、金沢駅からJR和倉温泉駅までを1時間半かけて走る「花嫁のれん」への乗車を、すごく楽しみにしていた。車体外装のデザインもさることながら、車内もめちゃくちゃオシャレ。

花嫁のれん 車内

オシャレインスタグラマーを意識した親子

加賀百万石の伝統工芸などを詰め込んだ豪華絢爛な内装で、僕たちの上がるテンション天井知らず。乗ってるだけで楽しい! インスタ映えしまくるから!

ち・な・み・に、皆さん、すでにお気づきかと思いますが、撮影ポーズは「シェー」を意識。(おそ松さんが大好きな息子)

ち・な・み・に、皆さん、すでにお気づきかと思いますが、撮影ポーズは「シェー」を意識。(おそ松さんが大好きな息子)

親子ではしゃぎながら車内をウロウロと歩き回り、探検をして、シェーをしながら写真を撮りまくって、駅弁を食べていたら、またもや、あっという間に終着駅の和倉温泉。楽しい時間は早く過ぎるなと、しみじみ思いながら下車。

花嫁のれん 車内

花嫁のれんをくぐる息子

ちなみに「花嫁のれん」というのは加賀藩領内の婚礼の風習で、嫁入りの時にくぐるのれんのこと。お嫁さんが幸せになるようにとの願いが込められている。今回の旅行でもホテルのロビーとかいろんなところで見たけど、どれもきれいだった。

花嫁のれん 車内

花嫁のれんからのぞく息子

ち・な・み・に!! お昼ご飯に金沢駅で見つけた「ぶりのすし」。この駅弁がめちゃくちゃうまくて本当に感動したので、皆さんも金沢に立ち寄った際には、ぜひ食べてみて! 有名な「ますのすし」のお店で販売。

ぶりのすし ますのすし

ぶりのすし

ぶりのすし、メモリアルなうまさ。北陸のおいしさが、すべて詰まっている、感動の駅弁

ジンベエザメとフグを、ひたすら眺める

花嫁のれんから下車した僕たちが目指したのは、和倉温泉駅からバスに乗って30分、1日目のメインディッシュ「のとじま水族館」。デカくて有名なジンベエザメがいて、しかも釣りができる施設も隣接している水族館で、見て楽しい! 釣って楽しい! おさかな天国のような施設。

息子は大の魚好きで、魚にかなり詳しい魚博士でもある。そして釣りも大好きなので、のとじま水族館はウチの息子のための水族館と言っても過言ではない。

のとじま水族館前

水族館前のジンベエザメと、シェー

水族館に入るといきなり! ジンベエザメの泳ぐ巨大水槽がドーーン! 息子と僕は、初めて見るジンベエザメに釘付け。人は本当に驚いた時、語彙力が著しく低下する。

僕 「でかっ! すごいでかい! やばい! でかい!」
息子「でかっ! でっけぇー! でかすぎる!」

ジンベエザメを見たことがある人はわかると思うけど、「でかい」「すげー」「やばい」以外の言葉をすべて忘れる。それくらいに、間近で見るジンベエザメは「でかくてすごくてやばい」お魚だった。
ジンベエザメの水槽を、僕ら親子は飽きもせずに1時間ずっと眺めていた。最高に楽しい時間だった。時間が無限にあるのなら、朝から晩までずっと見ていたかった。ジンベエザメ最高。
しかし有限の時間の中で行動している僕たちは、ジンベエザメを見続けていたい気持ちを抑えて、釣りへと向かった。

水族館のすぐ横にある釣り施設「海づりセンター」は海上に造られた桟橋で、人工の磯場のようになったところ。釣り道具も一式借りられるので、手ぶらで釣りができる。

のとじま水族館 海づりセンター

餌をつけて投げ入れると、すぐにヒット。
この日はフグがよく釣れた。
釣り人にとっては「なんだフグかよー」と邪険に扱われる存在なんだけど、息子はフグがそういう存在の魚だとまだ知らないので「フグだー! フグだー!」と大喜び。こういう時に「子どもっていいな」と、しみじみ思う。僕もフグを喜ぶ気持ちを、いつまでも大切にしたい。フグサンキュー。

のとじま水族館 海づりセンター

のとじま水族館 海づりセンター

その後もフグがとにかくよく釣れ、息子はそのたびに楽しそうにしている。
だけど、のとじま水族館にはイルカのショーとかペンギンとかいろいろ楽しそうなものがあるので、息子に「そろそろショーが始まるから戻らない?」と提案する。でも息子は「いいや、釣りをずっとしていたい」と、海を見つめながらそう答える。
そりゃそうだよな、と思う。釣りをこよなく愛しているのだ。

親ってどっか出掛けると「元取ってやろう!」と、テーマパークのすべてのイベントを全部回ってやるぜ! って意気込みがちだけど、実のところ、当の本人(子ども)は好きなところに好きなだけいたいって思っていたりする。
以前、別の水族館では、タコの水槽とウミガメの水槽を眺めていたら閉園時間を迎えたことがあったけど、子どもの偏愛は、その子が本当に興味のあることを浮き彫りにするもの。トータルバランスなんて、どうだっていいのかなと思う。好きなことを飽きるまでずっとやろう!

なので、今日は暗くなるまで釣りにお付き合いしましょう! と覚悟を決めた。

のとじま水族館 海づりセンター

日が落ちてきても釣りに集中する親子。遠くから、イルカショーの歓声が聞こえてくる

暗くなってきて、存分に釣りをした息子は、満足した顔で「釣り楽しかった。最後にもう1回ジンベエザメを見に行きたい」と言った。
その後は閉園までジンベエザメの水槽に張り付いて、水族館を出た。
バスで来ていたのは僕らだけだったみたいで、最終のバスを待って、ベンチにポツンと座っていた。

のとじま水族館前 風景

夕暮れの能登半島は静寂に包まれていて、とても幻想的だった。その海をずっと眺めていたのだけど、息子が「とてもきれいだね」と、ポツリと言った。僕は息子と見たこの景色を、ずっと覚えていたいなと思った。

バスに乗り30分、和倉温泉のバス停で降りる。1日中遊び倒した僕たちは宿に着くと、近くのコンビニで朝に約束したお菓子を大量に買い込んで、夜遅くまでお菓子パーティーを開催。
この非日常感を2人で、心ゆくまで楽しんだ。

こうして北陸親子旅の1日目が、あっという間に終わった。本当に1日だけだったのか? と思うほど、中身の詰まった、充実した1日だった。宿にチェックインして2人で露天風呂に浸かり「楽しかったねぇ〜」とニコニコ顔の息子を見ながら、旅行に来てよかったなと、しみじみと思う。
2日目は、いよいよ北陸グルメです!! 寿司! 寿司! 寿司!

2日目の記事はこちら

掲載情報は2021年1月26日更新時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

 

 

今回の旅の行程

【1日目】JR東京駅→JR金沢駅→花嫁のれん→JR和倉温泉駅→のとじま水族館→和倉温泉

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石川・和倉温泉JR+宿泊 宿守屋寿苑

1泊2日/東京駅⇔和倉温泉駅/夕朝食付き

※商品が0件の場合は検索条件を変更いただき、再検索をお願いします。

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この記事を書いた人

5歳(嫁公認アカウント)

1983年生まれの34歳。7つ年下の嫁と、6歳と4歳の息子の4人家族。日々の家族日記をTwitterに綴っています(@meer_kato)。好きなものは、嫁、息子、ビール、本。暇さえあれば、家族でお出かけ。いろんなところに家族を連れて行ってあげたいと思っています。原作に『ぼくの嫁の乱暴な愛情』(KADOKAWA)
Twitter:https://twitter.com/meer_kato

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