【いすみ鉄道の旅】菜の花と桜の競演が楽しめる、房総のローカル線
こんにちは! モデルの斉藤アリスです。
今回のお目当ては、房総半島を走るいすみ鉄道。春には菜の花と桜の競演が楽しめるというローカル線に、季節をちょっと先取りして乗ってきます。
“ムーミン谷”を走るローカル線に乗車
JR東京駅から特急わかしお号に乗って約1時間20分で、JR大原駅に到着。
いすみ鉄道は大原駅から上総中野駅までの14駅、26.8㎞を走るローカル線で、春には沿線約15㎞にわたって点在する菜の花が見られるそう。
さっそく大原駅で「行ってきま〜す!」と列車へ乗り込もうとした、その瞬間。
あれ? ねぇ、ちょっと待って……。
ねえムーミン、こっち向いて?
ムーミンどころか、全員こっち向いている!!
ミイ、スニフ、スナフキン、フローレンと、その他大勢。小学生のころからムーミン手帳を愛用しているほどアツい信仰を注ぐ私。これは素通りできなーーい!!
アリス「どうして千葉にムーミン列車が?」
スタッフさん「このあたりの渓谷や田園風景がムーミン谷に似ているという声があり、運行がスタートしました。特に3月中旬から4月中旬ごろは、満開の桜と菜の花を車窓から楽しめるベストシーズンで、乗車するのにおすすめですよ」
※ムーミン列車は2019年3月末をもって運転終了となります。
最高じゃないですか! 桜も菜の花もこれからですが、さっそく車窓からの眺めを満喫。本当にムーミンたちがひょっこり出てきそうな風景の中を進んでいきます。
車内ではスタンプラリーを発見。ノートに押してみると、ムーミンかわいい♪ 1日フリー乗車券にはスタンプを押す台紙がついているんだとか!
ここだけのムーミングッズがそろう駅ナカショップ!
列車に揺られること15分、到着したのは風そよぐ谷 国吉駅。ここでもムーミンファミリー大集合の、かわいい看板がお迎えしてくれます。
ぜひ立ち寄ってほしいのが、駅ナカにある「VALLEY WINDS(ぶぁれーういんず)」。主にムーミン関連のアイテムを扱うお土産屋さんです。
※こちらのお店は2019年3月20日現在、閉店しています。
アリス「どんなアイテムが人気ですか?」
店員さん「ムーミン×いすみ鉄道のコラボアイテム(上の写真)ですね。あとはミニタイルも人気です。ほかでは売っていない限定品もあって、愛好家の方たちが遠くから買いに来られます」
原画のレトロなイラストが、マニアにはたまらん。「ねぇキミ誰?」っていうキャラもいるバラエティーの幅広さもたまらん。
まるで食堂車?列車の中でTKG
ムーミンだらけの駅を堪能したら、お次は「ポッポの丘」へ。
「ん? お嬢、また新しい駅に移動ですか?」
ノンノンノン、ここは鉄道車両の保存施設なのです。
国吉駅よりタクシーで15分ほどの距離にあるこちらは、鶏卵牧場が運営していて、車両の展示や鉄道グッズ・卵の販売のほか、カフェもあるんです。
使われなくなった車体を連結し、文字通りの列車カフェへとへーんしん!
なぜか篠原涼子さんの名曲『恋しさとせつなさと心強さと』が鳴り響いていたりと、店(車)内はなかなかのカオスっぷり。嫌いじゃない。
内部はこ〜んな感じ。列車の車両そのまんまでしょ? カーテンつけてテーブル置いて、完成! のシンプルなインテリア。
「カフェ TKG」と店名にもなっている看板メニュー、卵かけごはん(略称TKG)。近くの養鶏場で放し飼いにされた鶏が、日なたぼっこをしたり砂遊びをしたり。ストレスフリーで産んだ卵を使用しています。
プルンプルン〜! 黄身こんもり〜! 写真からも、その新鮮さが伝わってくるはず。
TKGを堪能したあとは、国吉駅からいすみ鉄道とJR外房線で約1時間のJR勝浦駅に移動して、駅近くのホテルに宿泊。明日は勝浦のイベントへ行きます!
日本最大規模のひな祭りへ行ってみた
ど〜ん!!
勝浦市で例年2月下旬から3月上旬まで開催される「かつうらビッグひな祭り」。期間中の約2週間、町中におひな飾りが飾られるという町ぐるみの珍百景イベントなのです。
勝浦駅から徒歩約10分、メイン会場のひとつ、「遠見岬(とみさき)神社」の60段の石段には約1,800体の人形がずらり。
神社のオリジナルグッズにも注目です。これはおひなさま&お内裏さまのお守りと御朱印帳。どうですか、このオシドリ感。
境内では甘酒屋さんが出張サービス中。これがないと始まらないぜ、ひな祭り。
アリス「おじさん、勝浦市ってひな人形の産地なんですか?」
甘酒屋さん「いや、特にそういうわけじゃないよ。全国からおひなさんが集まってきて、今じゃ30,000体を超えるって話だけどね」
「産地ちゃうんか〜い」と、心の中でツッコミ。
神社を出ると、民家の軒先にもプリンセスがずらりと並んでいるのを発見。よく見ると、何体かは竹筒の中に収まっていますね。
「もしや……。おひなさまの起源って『竹取物語』だったり?」
古典文学とのつながりを連想させるアーティスティックな演出です。
クレイジーすぎる!? ひな人形A to Z
どどどーん!!!
ひな人形巡りのラストに選んだのは、勝浦駅から20分ほど歩いたところにある、勝浦市芸術文化交流センター「K üste(キュステ)」。
どうですか、世の男たちよ。何百年、何千年もの間の女の結婚願望が宿った人形が醸し出す、この重圧。受け止められますか?
壇上はご覧の通りの、すし詰め状態。
チームワークが命の五人囃子も一触即発。いつケンカが起きてもおかしくない雰囲気です。通勤ラッシュなんて目じゃありません。
展示されている人形は全部で約6,000体。ここからは、私が見つけたおもしろおひなさまを、独断と偏見でチョイスし、ご紹介します!
まずは、ハレンチおひなさま。いや〜ん♪ 生脚チラリ。おイタが過ぎますよ。
昭和初期のおひなさま、オーバー60?
熟年婚ブームだったのでしょうか。知られざる日本の歴史が見えた気がしました。
あれ? どっかで見たことある。
と思ったら、かぐや姫がここにも!! やはり『竹取物語』との関連性が気になります。
わぁ〜お!! こちらは建築模型さながらの、立派な建物付き。相当お金持ちの家にあったに違いない。付録付き雑誌で、毎号集めて組み立てたい。
大阪府「はだかびな」。
ちょっと待って、ハレンチの領域を超えてる。大事なところを扇で隠す、この宴会芸ってやっぱり大阪が発祥なの?
岡山県「立びな」。
ただただシュール。せめて顔は描いてあげてほしかった。でもよく見ると、なんだか近未来的。シンプルでスタイリッシュです。静かにハレの日を祝いたい、一人暮らしの大人女子に需要あり?
最後は千葉県「どんぐり人形ひな」。
立ちびなを上回るシュールさ。ビッグひな祭りの開催県とは思えないほどの地味びなです。
以上、千葉・房総半島の旅も、これにておしまい。いかがでしたか?
3月中旬から4月中旬は菜の花が見ごろ! ムーミン列車に乗って、春を感じてみてくださいね。
この記事の内容は2019年3月20日現在の情報です。
今回の旅の行程
【1日目】JR東京駅→JR大原駅→風そよぐ谷 国吉駅→VALLEY WINDS→ポッポの丘→カフェTKG→風そよぐ谷 国吉駅→JR大原駅→JR勝浦駅
【2日目】遠見岬神社→勝浦市芸術文化交流センター K ü ste→JR勝浦駅→JR東京駅