1月に入り、冬の真っ盛りとなる東北では、毎年さまざまな祭りが行われます。
もちろんショウアップされた現代的な冬まつりも素晴らしいものですが、今回は日本各地の祭りを追いかけるライター、大石始さんがディープで伝統的な冬まつりを紹介。東北ならではの風習を現代に伝えるそうした祭りの多くには、春の到来と五穀豊穣を祈る東北の人々の思いが込められています。
世界遺産に登録されている天台宗別格本山・毛越寺(もうつうじ)。嘉祥3(850)年に創建されたと伝えられるこの古刹では、1月14日から20日まで、新春の祭礼である摩多羅神祭が執り行われます。
祭りのクライマックスは最終日となる20日の「二十日夜祭」。この日は平安時代から伝承されている修行「常行三昧供」や、厄年の老若男女が松明の明かりを先頭に練り歩く「献膳上り行列」とともに、古風な「延年の舞」が奉納されます。これは中世における芸能の形を現在に伝える極めて貴重な舞。数百年前の東北にタイムスリップしたかのような不思議な体験を味わうことができるでしょう。
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冒険家!佐々木様
@zuomulizhi141
【ご本人コメント抜粋】
毛越寺二十日夜祭
五穀豊穣と無病息災を願うお祭りです。
ゆかり様
@ juchiyukari
【祭りの情報】
・開催期間:2019年1月14日(月)〜20日(日)
・場所:岩手県西磐井郡平泉町平泉町大沢58 毛越寺
・URL:http://hiraizumi.or.jp/event/hatsuka.html
南東北を代表する奇祭が、江戸時代から続く加勢鳥 (かせどり)です。ケンダイというミノをかぶり、「カッカッカーノカッカッカ」というユーモラスな掛け声とダンスを見せる男女に対し、沿道の人々は冷たい水を容赦なくかけ続けます。
五穀豊穣や商売繁盛を祈念する伝統ある民俗行事ですが、そのおもしろさが話題となって、近年は外国人観光客の間でも人気に。なお、加勢鳥の舞台となるのは名湯「かみのやま温泉」。祭りのあとは温泉にゆっくり浸かり、野外の祭り見物で冷えた体を温めるのが加勢鳥の黄金コースです。
tatsuyaF様
@la12tatsuya
影月 山形より四季の風景 様
@ shadow_moon_w
【祭りの情報】
・開催期間:2019年2月11日(月)
・場所:山形県上山市元城内3−7 上山城
・URL:http://yamagatakanko.com/eventdetail/?data_id=3079
1月から3月にかけて、岩手など各地で蘇民祭が行われます。これは「蘇民将来」という説話をもとにした民間信仰を現在に伝えるもので、その中でも最も有名なのが日本三大裸祭りのひとつとされる「黒石寺蘇民祭」です。
時にはマイナス10度を下回る極寒の中、ふんどし一丁の男たちが水行を行う「裸参り」の光景は過酷そのもの。夜の10時に始まるこの黒石寺蘇民祭と、持っていると厄災を免れると言われる小間木が入った蘇民袋を奪い合う「蘇民袋争奪戦」が終わるのは、翌朝の早朝。参加者は祭り前に1週間の精進期間を求められるなど参加のハードルは高いものの、参加者にしかわからない達成感があるそうです。
kei様
@orion.usagi.24.12
【ご本人コメント抜粋】
水の中の人も川岸で待つ人も…見てる側からは寒そうだけど…
Daisuke Ono様
@daiono
【祭りの情報】
・開催期間:2019年2月11日(月)〜12日(火)
・場所:岩手県奥州市水沢黒石町山内17 黒石寺
・URL:https://www.kokusekiji.jp/cont6/main.html
かまくらとは本来、かまど型の雪室の中に祭壇を作り、水神を祀る伝統的な小正月行事。現在では観光化されたかまくら祭りが雪国を中心に各地で行われていますが、その中でも5日間にわたって行われる秋田県美郷町の「六郷のカマクラ」は、かまくらの本来の姿を伝えるもの。
11日の蔵開き・天筆書初めで始まり、最後を飾るのは15日の竹うち。これは7メートルを超える青竹を持った男衆が激しく打ち合うというもので、祭り最大の見どころ。竹うちが終わると、男衆は竹を火にくべて豊作を祈ります。
tomoe kawamura様
@katomoe1218
【ご本人コメント抜粋】
20180215
六郷のカマクラ②
天筆焼き。
wasshoi_kitaro様
@wasshoikitaro
【ご本人コメント抜粋】
ヘルメット着用必須の祭り。ヘルメットなかったら頭割れるレベルで竹で殴り合うクレイジーさ満点
みやはら様
@ miyaha_ra
【ご本人コメント抜粋】
六郷のカマクラ最終日 竹打ち2回戦終了後の天筆焼き です。 神様にお願いを届ける行事。
【祭りの情報】
・開催期間:2019年2月11日(月)〜15日(金)
・場所:秋田県仙北郡美郷町六郷字本道町115
・URL:http://www.town.misato.akita.jp/kamakura/2574.html
冬の東北を代表する祭り/郷土芸能というと、やはり「八戸えんぶり」です。眠っていた田の神を起こし、豊作を祈願する儀式が原型。期間中は総勢20~30人のえんぶり組が市内各地に集結し、さまざまな舞が披露されます。ダイナミックな舞とお囃子のほか、色鮮やかな装束も見もの。毎年30万人近い来場者でにぎわいますが、ゆったりと演舞を楽しみたい方には、八戸市公会堂の有料公演や邸宅の庭園で行われる「お庭えんぶり」もオススメです。
青い森様
@aoimori_kara
【ご本人コメント抜粋】
八戸えんぶり一斉摺りでの一コマ。塩町えんぶり組、子供たち演ずる、縁起の良い祝福芸、喜び舞い。
八戸えんぶりは毎年、2月17日から20日まで行われます。煌びやかでカッコいいですよー
Yoshiki iwasawa様
@yoshi_zc32.sono2
【ご本人コメント抜粋】
えんぶり組の方々、寒さ耐性すごい。
【祭りの情報】
・開催期間:2019年2月17日(日)~20日(水)
・場所:青森県八戸市
・URL:https://hachinohe-kanko.com/10stories/hachinohe-enburi
「加勢鳥」や「八戸えんぶり」のように踊りを見て楽しむお祭りから、「黒石寺蘇民祭」や「六郷のカマクラ」のように力強いお祭りまで、バリエーション豊かな東北の冬のお祭り。この冬は、東北へ足を運んでみませんか?