大衆食ライターが麺料理の宝庫岩手へ。すすってすすりまくる男ひとり旅 東北

IGRいわて銀河鉄道でめぐる、麺料理づくしの岩手旅。焼きうどん、冷麺も

2020.02.06 東北岩手
written by
刈部山本
POINT

今回の列車旅ポイント

  1. いわて沼宮内駅直結「ダイニングYAYA」の海鮮焼きうどん
  2. 山々を望む車窓が素晴らしいIGRいわて銀河鉄道
  3. 盛岡駅ビルで楽しめる老舗店「大同苑」の冷麺

ども、はじめまして。
自分は大衆食ライターの「刈部山本」という者で、普段はローカルに愛される激渋な町中華や酒場を探して、東京近郊の路地裏からロードサイドまでを徘徊している。

盛岡には「三大麺」と呼ばれる麺料理があるらしい。そんなご当地グルメがとーっても気になったので、東北新幹線でビューっと一気に岩手県は盛岡まで、体感しに足を延ばしてみようじゃないか! ってことで、JR東京駅にやってきた。

東京駅

丸の内駅舎は拝んでおくべし

建築家・辰野金吾氏が設計し、1914年に完成した東京駅丸の内駅舎。

JR東京駅

しかし1945年5月の空襲で大きく焼失。
そのため、駅のシンボルとなっていたドーム型の屋根を、戦後生まれの人間は見ることが出来ずにいたのだが、なんと2012年に見事復活!

JR東京駅

やっぱりこの姿がカッコイイね。

おっと、見惚れている間に発車の時刻だ。東北新幹線「はやぶさ」で、いざホクホク東北へ!

東京駅

新幹線、「E5系」の隣に「E2系」が並んでいる!

目的のJR盛岡駅までは、東京駅から2時間10分ほど。
スムーズな加速でビル群をあっという間に抜け、埼玉、栃木、福島と入っていく。車窓から奥羽山脈が見えてくると、宮城県。ここまでくると、目的地である岩手に近づいた実感が湧いてくる。

はやぶさ 車窓

盛岡駅

IGRいわて銀河鉄道へワクワクの初乗車!

盛岡駅に到着。すると、先頭にくっついていた秋田新幹線「こまち」が切り離される。

盛岡駅

貴重な瞬間をしっかりと目に焼き付け、北改札口を出て1階へ降り、少し歩いたところにある「IGRいわて銀河鉄道」の盛岡駅改札へ。

IGRいわて銀河鉄道 盛岡駅

青のラインに白抜きで「IGRいわて銀河鉄道」と書かれていて、なんだか今にも列車が夜空に飛んでいきそうな雰囲気だ。

列車の発車時刻が近づくと、車両が近づいてきた。

IGRいわて銀河鉄道"

IGRってロゴは近代的でカッコイイし、行き先の「金田一温泉」っていうのも、レトロな雰囲気を醸し出していてギャップ萌えだ。

IGRいわて銀河鉄道 車窓

街中を過ぎると、視界が開け、遠くに山々を望む風景へと変化していく。周囲の木々は葉を落とし、日に照らされると金色に輝く冬の景色が続いていく。

いわて沼宮内駅

乗者数が一番少ない新幹線駅で焼きうどん

見とれているうちに、盛岡駅から30分ほどで、いわて沼宮内(ぬまくない)駅に到着。

いわて沼宮内駅

ホームの奥を見ると、上の方にJR東日本の文字が見える!
実は、いわて沼宮内駅には新幹線も停まるそうなのだが、JR東日本管内の新幹線が停まる駅としては、乗者数が一番少ない駅らしい(2018年度。1日平均85人で、盛岡駅の0.01%)。

駅ビルのような形で、岩手広域交流センター「プラザあい」が隣接している。
この1階に、B級ご当地グルメ「いわてまち焼きうどん」を提供する食事処「ダイニングYAYA」があるという。

ダイニングYAYA

一見、お菓子や飲み物の売店のようだが、中は食堂風。

ダイニングYAYA

テーブル席に着いて、この店オリジナルの「海鮮焼きうどん(税込770円)」をいただく。

海鮮焼きうどん

見るからに具だくさん!
海鮮はイカ・ホタテ・エビ・アサリまで入り、野菜は地元で穫れたものってのが嬉しいね。そこに鰹節がかかり、紅生姜が添えられるという豪華さ。

海鮮焼きうどん

塩味で胡椒がいい感じに効き、意外とパンチがある。そこに柔らかめながらウェーブがかったうどんがよく絡み、たくさんの具と渾然一体となった味わいが口中に広がる。一般的な焼きうどんより食べごたえを感じるね。

レストラン石神の丘

彫刻とパスタのようなうどんに遭遇

腹ごなしにいわて沼宮内駅の周りを散策することに。

いわて沼宮内駅

駅を出ると山が見える。山の方に向かって、緩やかに上り坂となっている。

北上川

北上川に沿うように歩くこと約10分、丘状のところに何やら人工的な物体を発見した!

石神の丘美術館

作品名と作者名が書かれたプレートがあるので、どうやら彫刻作品のようだ。この丘には他にも作品があり、歩道を登っていくと「石神の丘美術館」という名の建物が現れた。

石神の丘美術館

石神の丘美術館内には特別展などを開催する企画展示室があるが、彫刻は建物奥の屋外展示場にたくさんあるとのこと。

石神の丘美術館

『森の友達』と題された作品。頭に乗ったフクロウがまさにフレンドリー!

石神の丘美術館

まるで浮かんでるように見える、『霊的果実』という作品。

夏にはラベンダーが咲き乱れるという、岩手町を一望できるポイント。まさに絶景!

石神の丘美術館屋外展示場からの風景

現在は一部リニューアル中で、2020年2月10日~4月中旬は完全休館になるが、2020年初夏に全面リニューアルを終える予定だ。生まれ変わった美術館で絶景を堪能していただきたい。

美術館を出ると、目の前に道の駅併設のレストラン「レストラン石神の丘」があった。

レストラン石神の丘

なんとここも焼きうどんが名物となっているではないか。こりゃ食べ比べないと。

B-1グランプリに出展したという、「いわてまちキャベ塩焼きうどん(税込720円)」を注文。

いわてまちキャベ塩焼きうどん

なんだかパスタみたいにヒネって盛り付けられてるぅ~。麺を引き上げて食べてみると、これがやっぱりパスタっぽい。

いわてまちキャベ塩焼きうどん

平べったい麺で、フィットチーネのよう。頂点に盛られた肉はやまと豚で、タレの味付けが甘辛で、まるで生姜焼きのよう。そして、なんといっても野菜。キャベツがホント軟らかく、甘くて瑞々しい。最初、量が少なそうに見えたが、見た目以上にボリューミー。

お腹いっぱいなのに、どーしても気になった「ソフトクリーム ブルーベリー(税込320円)」を追加オーダー。

ブルーベリーソフト

これがなんとも、ブルーベリーの味わいが濃い! もう無くなってしまうのかと残念に思うくらい、クセになってしまった。

満腹の幸せ気分でまた歩いて、いわて沼宮内駅へ戻ってきた。再びIGRいわて銀河鉄道に乗り盛岡駅に戻る。

宿は盛岡駅から歩ける距離、明日に備えて休むとしよう。

盛岡市街

市街地でまさかのアレに出会う!?

2日目。盛岡の中心地は盛岡駅から少し離れている。徒歩で20分ほどのところに盛岡城跡があり、安土桃山時代に南部信直によって築城が始まったと伝わる。

盛岡城跡

市街には明治維新以降、岩手の県都(県庁所在地)にふさわしい近代的な建物がたくさん建てられた。そんな建物の中で今回、一番度肝を抜かれたのが「岩手銀行赤レンガ館」。盛岡城跡から徒歩3分ほど。

岩手銀行赤レンガ館

どうこれ? このド迫力な建物、どっかで見たことない??

そう、冒頭のアレ、東京駅にソックリでしょ!?

JR東京駅

それもそのはず、設計したのは辰野金吾氏。

岩手銀行赤レンガ館

赤茶色のレンガと白い花崗岩(かこうがん)のパターンが東京駅そのもの。

さらに散策を続けると、蔦の絡まる洋館に行き当たった。

旧石井県令邸

岩手銀行赤レンガ館から徒歩10分ほど。こちらは廃墟ではなく、1977年に盛岡市保存建造物に指定された立派な文化財である「旧石井県令邸」。現在の県知事にあたる県令の第2代、石井省一郎氏の私邸として1885〜86年に建設された。

半円の明かりとりなど、今見ても相当にモダンな建物。ややもすると、怖いだの危ないだのといわれ取り壊されてしまいかねない建物を、令和の現代まで保存している盛岡市の姿勢には感服する。

さて、そろそろ盛岡駅に戻ろう。帰り道、北上川の向こうに、雪が霜降り状にかかった岩手山が見事に浮かび上がっていた。

岩手山

旧石井県令邸から徒歩25分ほどで盛岡駅に到着。この旅のラストは、冷麺で〆よう。「大同苑」は、1965年創業の※焼肉と冷麺の店で、 その支店「大同苑 盛岡フェザン店」が駅ビルに入っているのだ。

※編集部注:大同苑 盛岡フェザン店では焼肉メニューの提供はありません

立ち寄りやすい開放的なお

旅行客でもフラッと立ち寄りやすい開放的なお店で、早速いただくとしよう。

冷麺

「冷麺(税込1,078円)」の登場。透き通ったスープは清涼感があって、見惚れてしまう。

食べてみると、ツルツルで固めの麺は、思った通りのシコシコとした食感が心地いい。スープは甘めで、辛さが調整出来るように辛みが別皿に添えられている。

冷麺

これを混ぜながら食べると、酸っぱ辛いキムチ的な味になる。全部入れると結構辛いが、添えられたリンゴが箸休めとなる。かなりシャキシャキ感が残っていて、意外と合うね。

こうなったら、どうしてもこちらの焼肉も食いたい!
「名物ネギタン塩(税込385円)」を追加。

ネギタン塩

刻みネギを巻いた牛タンをネギで縛った一品。これに、添えられた絞り器で絞ったレモンをかける。タンはしっかり噛みごたえがあって、刻みネギとともに牛タンの旨味が詰まった肉汁が口内にジワ~っと溢れてくる。フレッシュなレモンとの相性もバツグン。

大満足なまま、盛岡駅から再び東北新幹線「はやぶさ」に乗り込んで約2時間10分で東京駅へ。

東京と盛岡という、自分の中で接点のなかった2つの都市が、辰野金吾の近代建築で繋がり、美味しいご当地グルメに引き合わせてくれたような気がした。
また新たな出会いを求めて、これからも旅をしていきたいと思うのだった。

東京駅

掲載情報は2020年2月6日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

スポット情報

ダイニングYAYA

住所:岩手県岩手郡岩手町江刈内第6地割1-4
営業時間:9:00~21:00
定休日:日曜

今回の旅の行程

【1日目】JR東京駅→JR盛岡駅→いわて沼宮内駅→ダイニングYAYA→石神の丘美術館→レストラン石神の丘→いわて沼宮内駅→JR盛岡駅→宿

【2日目】宿→JR盛岡駅→盛岡城跡→岩手銀行赤レンガ館→旧石井県令邸→大同苑 盛岡フェザン店→JR盛岡駅→JR東京駅

岩手・盛岡JR+宿泊 ユニゾインエクスプレス盛岡 23,200円

2020年3月12日出発/1泊2日/東京駅⇔盛岡駅/バス付シングル/素泊まり

※参考価格です。最新情報はこちらからご確認ください

※表示価格は、2020年2月4日時点のおとな1名の価格です

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この記事を書いた人

刈部山本

刈部山本

郊外型路地裏系大衆食ライター。昭和の空気漂う街角を徘徊しつつ、町中華・酒場・食堂・喫茶店・ドライブインなど、ローカルに愛される飲食店の探訪レポートを、WEBやミニコミ誌など各種メディアで精力的に発信している。『マツコの知らない世界』(TBS系)に板橋しっとりチャーハン案内人として出演。著書に『東京「裏町メシ屋」探訪記』(光文社)、『東京ラーメン系譜学』『街道のグルメ』(辰巳出版)。
Instagram:
[デウスエクスマキな食卓]:http://blog.livedoor.jp/kekkojin/
[project結構人]:https://kekkojin.heya.jp/

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