秋の群馬・伊香保温泉。朱色の河鹿橋と紅葉の美しい景観に出合う
今回の列車旅ポイント
- 都内から新幹線でアクセスの良い群馬県
- 渋川駅の大正ロマン風のデザインが素敵
- 伊香保温泉から榛名湖へは直行バスがでているので便利
こんにちは、写真家のもなみんです。
少し肌寒くなってきて、いよいよ秋。お出かけするのにちょうどいい季節ですよね。
この秋は自然の中に飛び込んで紅葉を見ながら、温泉にも浸かりたいな……! ということで、温泉街の紅葉が綺麗な群馬の伊香保温泉と榛名湖へ行ってきました。
東京駅
群馬・伊香保温泉へ
上越新幹線「とき」に乗って群馬へ。JR東京駅を出発してJR高崎駅で下車。なんと約50分で到着。ぼうっとしているとあっという間、乗り過ごさないよう注意です!
新幹線を降りたら、吾妻線に乗り換えて、JR渋川駅を目指します。今回はちょっと贅沢に特急「草津」に乗車しました。
特急「草津」の乗車時間は20分ほど。どんどん山並みが広がっていくきれいな車窓を眺めていたら渋川駅に到着です。
東京駅からトータル1時間20分ほど! 群馬って、思っていたより東京から近いんだなぁ。
2010年に大正ロマンの雰囲気へとリニューアルされた渋川駅の駅舎。レトロなかわいらしさがありつつ、シンプルで落ち着いた雰囲気もありました。
ここから伊香保温泉へは、路線バスで40分ほど。町中を抜け山道に入り、バスはぐんぐん登っていきます。伊香保温泉に近づいているんだな、とわくわく。
伊香保温泉
365段の石段が待ち受ける伊香保温泉街
伊香保温泉石段街の入り口に到着。
365段続く石段は、伊香保温泉のシンボル。温泉街のメインストリートとなっていて、石段を挟んで両側にごはん屋さんやおみやげ屋さんなどが立ち並んでいます。
伊香保温泉の始まりは400年以上前にさかのぼり、石段もその頃につくられたそう。
月日を経て何度か整備をされ、2010年に現在の段数になりました。
段数には「温泉街が1年365日、にぎわうようになってほしい」という願いが込められていると知って、伊香保温泉がずっと愛されていることを実感。
河鹿橋
もうひとつのシンボル・河鹿橋と紅葉
石段を上った先にある、「河鹿橋(かじかばし)」と紅葉の写真を撮るべくこの石段を上るぞ……! とっても大変そうだけど。上る前から覚悟がいる……。
半分を上ったあたりから、息切れがしてきます。でも、もう少し……! 書いてある段数に励まされながら、後ろを振り返らないよう無言で上り続けました。
ついに365段登頂! 上りきって顔を上げると、紅葉がとてもきれいでした。
上ってよかったー!(単純)
てっぺんにある伊香保神社の右脇の道を5分ほど進むと河鹿橋に到着!
赤い欄干のアーチと紅葉が、西日に照らされてすごくきれい。こういう景色に出合うと、紅葉の時期に来られたことを心からよかったと思います。
橋から離れて撮ってもきれいですが、こんな風に真ん中に立って撮影するとフォトジェニックに撮れます。
和心の宿 大森
絶景露天風呂と絶品お料理の「和心の宿 大森」
本日のお宿は、石段街の中腹あたりにある「和心の宿 大森」。
館内に入るとスタッフさんが笑顔で迎えてくださって、心が落ち着きました。
100年以上の歴史あるお宿ですが、2019年にリニューアルを行い、古いデザインを残しつつもきれいな内装でした。
こちらのお宿の推しポイントは、なんと言っても最上階にある、みどりと風香る露天風呂「ほの香」!
この絶景! 遠くの山々までも一望できる景観を眺めながらお風呂に浸かっていたら、時が経つのを忘れてしまうよ……。
広々としてリラックスできる1階の大浴場はもちろんですが、8階のこのお風呂を特におすすめします!
石段を上った疲れを温泉で癒やし、冷えた体を温めましょう。
伊香保温泉には2種類の温泉があるそう。こちらのお宿では、無色透明な「白銀の湯」が楽しめます。貸切り露天風呂「なごみ」(別料金/完全予約制)からの景色も素敵でした。
次は、お待ちかねの晩ごはん。
地のものがたっぷり使われた和食をいただきます!
前菜からメインまでこだわりの食材が使われています。
すき焼きは、上州ブランド赤城牛を群馬・岩田養鶏場の「岩田のおいしい卵」につけていただきました。お米は群馬のお米「花ゆかり」と、群馬づくし。今日は、群馬にたっぷり癒やされている……。
季節の天ぷらは、食事中に揚げたてが運ばれてきて、熱々を食べることができます。この日、いただいたのは河豚の竜田揚げ。イチョウやもみじの葉が添えられていたり、卵でできた柿のあしらいがあったり、節々に季節を感じられるお料理で、お宿でも秋を満喫できました。
今夜はぐっすり眠れそう。
榛名富士
榛名山ロープウェイで榛名富士を登るはずが……
名残惜しくも、伊香保温泉とはお別れをして、2日目は榛名湖に向かいます。
榛名湖と伊香保温泉は12kmほどの距離。伊香保温泉から直行バスが出ているのでとても便利(1時間に1本と少ないので注意!)。
20分ほどで榛名湖に到着します。
榛名湖のそばには標高1,391メートルほどの榛名富士があり、榛名山ロープウェイで登ることができます。
ロープウェイを降りて10分ほどの山頂からは、関東平野を一望でき、なんと晴れて見通しの良い日には東京スカイツリーが見えるそう!
乗り場に向かうと……。残念ながら強風のため運転見合わせ中で、乗れませんでした。
山頂からはこんな景色が見れるそう。次回の楽しみにしようと思います。
榛名湖
落ち着いた雰囲気の榛名湖畔を散策
ロープウェイ乗り場から、歩いて5分ほどで榛名湖畔に到着。榛名湖周辺は、まだ雪こそ降っていないものの、伊香保温泉街とは違って冬模様でした(11月初旬、取材時)。
榛名湖は周囲5kmほどある湖で、湖畔にはお宿やおみやげ屋さんなどが並びます。
車道がメインのため、車に気をつけて散策してくださいね。
お馬さんが歩いていて、びっくり(榛名富士から湖畔まで馬車に乗れる※ようでした)。
※編集部注:榛名湖湖畔を周遊する「トテ馬車」について、詳しくはこちら
紅葉の時期は過ぎてしまっていたようですが、湖を囲む山たちが立ち並ぶ姿がきれいで、たくさんシャッターを切りました。
大蔵坊こばやし
みんなに食べてほしい「メンコロ」
お腹が空いてきたので、お昼ごはんに。
訪れたのは湖畔にある「大蔵坊こばやし」。おみやげ屋さんと飲食スペースが併設されたお店。
オーダーしたのは、このお店の看板メニュー「メンコロ丼」のセット。メンコロは「上州牛入りメンチ」と「上州麦豚入りコロッケ」が合わさった贅沢グルメ。10年ほど前に、榛名湖を散策しながら食べられるメニューとして開発されたそうです。
オーダーを受けてから揚げてくれるそう。楽しみ!
メンコロがご飯の上にのって、お味噌汁と小鉢と一緒に出てきました。想像以上に大きくてびっくり。衣がザックザク、中が熱々で本当においしい!
メンチ部分はお肉がぎゅっと詰まっていて、コロッケ部分はしっとりしていて、絶妙な相性でした。ぜひ東京でも売ってほしい。
セットは、お味噌汁とこんにゃくなどの小鉢、ボリューム満点のサラダが付いてくるのでコスパ抜群。小腹をちょっと満たすならメンコロ単品もおすすめです。
湖畔にお店があるので、窓越しに榛名湖を眺めながらいただきました。
販売されているおみやげの種類も豊富だったので、ご飯が終わったらここでおみやげを購入するのも良さそうです。
自然・食に癒やされた2日間に後ろ髪を引かれながらも、群馬を後にします。帰りはこの榛名湖から、高崎駅に直接出ているバスに乗りました。こんなにアクセスが良いなんて知らなかったな、また来年の秋にふらっと来たいな。
東京駅
掲載情報は2022年1月18日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
今回の旅の行程
【1日目】JR東京駅→JR渋川駅→伊香保温泉街→石段街→河鹿橋→和心の宿 大森
【2日目】和心の宿 大森→伊香保温泉バスターミナル→榛名湖→大蔵坊こばやし→JR高崎駅→JR東京駅