日立駅へ海を見に行く近場旅。ガラス張りの駅舎から太平洋を一望
今回の列車旅ポイント
- 東京駅から特急「ひたち」で1本。1時間半で日立駅へ
- 海の景色が堪能できる日立駅
- 大洗ホテルへは大洗駅からの送迎バス利用が便利
ふとした時に海の見える場所に出かけたくなる。
こんにちは。フォトグラファー、日常写真家の岡本晃です。普段は、日常や旅景色、ポートレートをフィルムやデジタルカメラで撮影しています。
僕のふるさとは瀬戸内海がそばにある中国地方だからなのか、むかしから海を眺めて過ごす時間が好きです。
今回は、「海の景色を堪能してリフレッシュしたい!」を合言葉に、JR東京駅から特急「ひたち」に乗って茨城県のJR日立駅と大洗海岸へ、1泊2日の列車旅に出かけてきました。
東京駅を出発
東京駅から海景色を目指す
旅のはじまりは、東京駅。今回は常磐線を走るE657系車両、特急「ひたち」に約1時間半乗って、日立駅を目指します。「JR東日本びゅうダイナミックレールパック」なら、特急と宿のセットがお得に予約できます! 列車旅に出かける際は一度チェックしてみるといいかも。
少しでも早く海を眺めたくて、この日は東京駅を7時台に出発。天気が良くて、列車の窓から見える何気ない景色はいつもより特別な感じがしました。
特徴的な黄色の車両が気になり、道中調べてみたら、「茨城デスティネーションキャンペーン」開催にちなんだ企画で、2013年まで特急「フレッシュひたち」などで活躍したE653系のテーマカラーによるリバイバル塗装がされた車両であることが判明。偶然の乗車でしたが、こうした出会いも旅ならでは。幸先の良いスタートになりました。(※)
※編集部注:今回乗車した特急「ひたち」は、2023年10~12月の「茨城デスティネーションキャンペーン」開催を記念した「フレッシュひたち」リバイバルカラー車両です。運用期間は2026年春までとされています
日立駅から海を眺める
太平洋を一望! ガラス張りの駅舎
日立駅は、鉄道関連で唯一の国際デザインコンペティション「ブルネル賞」をはじめ、数多くの賞を受賞した駅舎。以前から行ってみたい場所の一つで、念願叶って訪れることができました。
どこを撮っても絵になる建築と太平洋の青さにシャッターが止まりませんでした。ちなみに設計は、日立市出身の建築家である妹島和世さんによるもの。
「日立」という地名は、水戸黄門として有名な徳川光圀公が「日の立ち昇るところ、領内一」といったことが由来だそうです。
スケジュールの都合で朝日と夕日を見ることはできませんでしたが、フォトジェニックともいえる景色に感動しました。次回は、この旅で見られなかった朝日と夕日を見に行こうと思います。
シーバーズカフェ
穏やかな時間と青の海を堪能する
ランチは、日立駅と直結するカフェ「シーバーズカフェ」に行きました。店内に入ると、壁面がガラス張りで抜け感があり、とても広々とした空間。
メニューは、タコライスやロコモコもおいしそうでしたが、気さくな店員さんに伺った人気メニューの「ハニーキャラメルパンケーキ」をいただきました。
ランチタイムは、スープ、コーヒー、紅茶が飲み放題です。目の前に広がる贅沢な景色と料理で、日々の疲れをリフレッシュすることができました。
大洗鹿島線
レトロな列車で夜道を走る
宿泊先がある鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の大洗駅を目指して、日立駅からJR水戸駅に向かい、大洗鹿島線に乗り換えます。
外観、内観から感じるどこか懐かしい雰囲気の列車。学生や仕事終わりの方々も乗車されていて、この地域の営みや生活の空気を感じられることも列車旅の醍醐味だなぁと思います。
大洗ホテルの夕食
豪華なバイキングでお腹と心を満たす
大洗駅からはホテルの送迎バス(事前予約制)で「大洗ホテル」に。たくさん移動してすっかりお腹が空いていた僕を待ち構えていたのは、豪華なバイキングでした!
特に海鮮丼は、生しらすやいくらなどを好きなだけのせられる贅沢さ。思わずおかわりしちゃいました。
大洗ホテルの展望風呂
海が見える絶景の展望風呂
大洗ホテルには、海の見える展望風呂があります。夜は静かな波の音を聞きながら。朝は青の海を眺めながら浸かりました。景色が違いますので、みなさんにも朝と夜のどちらもぜひ入ってみてほしいです!
翌朝、海を眺めながら日々の忙しさから解放されるひと時を過ごしました。
マッサージ室や工作を楽しめるプログラムも用意されていますので、館内でも充実した時間を過ごせそうです。
眺めや食事はもちろんですが、スタッフの方の気持ちの良い挨拶や居心地の良い雰囲気に癒やされました。
神磯の鳥居
白波が立つ神秘的な鳥居
ホテルをチェックアウトしたあとは、歩いて5分ほどの場所にある大洗町のシンボルの一つ、「神磯の鳥居」へ。
この日はあいにくの曇り空でしたが、季節を問わず、多くの方が日の出を撮りに訪れる人気のスポットだそうです。
ちなみに、太陽と鳥居を一緒に撮れるのは朝の「日の出」のタイミングのみ。夕方の「日の入り」は太陽と鳥居を一緒には撮れないので、撮影したい方は訪れる時間に要注意です!
大洗磯前神社
神話の神様が祀られている場所
神磯の鳥居がある「大洗磯前神社」は、『因幡の白兎』という昔話で有名な大己貴命(おおなむちのみこと)を祀った神社。境内には、今年の干支で昔話に登場するうさぎの大絵馬が飾られていました。
うさぎの絵馬に願い事を託してきました。
拝殿前には、3匹のカエルが可愛く並んでいました。
大洗サンビーチ海水浴場
国内有数の遠浅ビーチを歩く
大洗磯前神社から、徒歩30分ほどのところにある「大洗サンビーチ海水浴場」は、今回訪れたかった目的地の一つ。
遠浅のビーチを見るのは久しぶりだったので、視界に入った時に思わず「すごっ!」って声を出していました。どこまでも広がるビーチに圧倒されました。
人が少ない時は、遠浅ビーチの特徴を生かし、浜辺を鏡のように反射させて撮るリフレクション撮影もできそう。どこまでも広がる水平線がきれいなので、海水浴だけでなく、四季折々の海景色を撮りに訪れるのもいいなぁと思いました。
トラットリアJマリーナ
海の幸を感じるパスタを味わう
大洗サンビーチのそばにある「トラットリアJマリーナ」は、晴れの日にはテラス席で海を眺めながら食事をすることができるお店。店内は、白と木目の色で設えられたマリンテイストのおしゃれな空間でした。
まずはボリュームたっぷりのJマリーナ漁師風のパスタをいただきました。ほかにも、地産地消だという日替わりパスタや店内の石窯で焼くピザなど、気になるメニューが盛りだくさんで悩みました。
悩んだあげく結局、日替わりパスタを追加注文。名産品の一つであるメロンを使った冷製パスタにはハモン・セラーノ(スペイン産の生ハム)も入っていて食べ応えがあり、おいしくいただきました。
店内に置いてある楽器が気になって聞いてみると、週末、大洗周辺に住んでいるジャズグループの方々を中心に演奏を披露してくれるそうです。海を感じ、音に身を委ねて食べるイタリアン料理。勝手にヨーロッパの風景が浮かんできました。また、大洗海上花火大会の時には花火が目の前で上がる特等席にもなるそうです。
帰りは、水戸駅から再び特急「ひたち」に乗って東京駅へ。あっという間に戻ってきた感覚をおぼえて、つい先ほどまで身近にあった海のある街に名残惜しさを感じました。またカメラを持って、別の季節にも訪れようと思った1泊2日の列車旅でした。
東京駅に到着
掲載情報は2023年8月22日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
今回の旅の行程
【1日目】JR東京駅→JR日立駅/シーバーズカフェ→JR水戸駅→大洗駅→大洗ホテル
【2日目】大洗ホテル→神磯の鳥居/大洗磯前神社→大洗サンビーチ海水浴場→トラットリアJマリーナ→大洗駅→JR水戸駅→JR東京駅