道南いさりび鉄道&北海道新幹線で行く、函館列車旅が最高すぎた
みなさん、列車に乗ってますかー? わたくしは相変わらずノリノリで乗っております。前回は東京から程近い鶴見線の旅をご紹介しましたが、今回は思いきって北海道へ!
北海道新幹線&道南いさりび鉄道で、函館列車旅を楽しんできました!
駅弁、切り離し、青函トンネル…北海道新幹線の楽しみ方
まずはJR東京駅6:32発「はやぶさ1号」で終点・JR新函館北斗駅のひとつ手前、JR木古内(きこない)駅を目指します。今回は道南いさりび鉄道にも乗りたいと思い、あえて木古内駅で降りることにしました。到着は10:40ですので、新幹線乗車をゆっくり味わえます(なんという贅沢!)。
取材日は6月2日。この日にもまた意味があります(詳細は後ほど……)。行きたい場所、乗りたい列車、食べたいもの、会いたい車両を思い浮かべ、早朝からニヤニヤが止まりません。
大宮の鉄道博物館を過ぎたあたりで、駅弁をオープン。東京駅の「駅弁屋 祭」は朝の5時半から開いていてありがたい。今回は北海道の弁当「北の海鮮鮨」にしました。目的地の駅弁を食べることで、テンションアップ! 僕はこれを“先走り弁”と呼んでいます。早くも北海道モード全開です。
続いてのお楽しみはJR盛岡駅での切り離し作業見学。「こまち号」(秋田行き・前7両)と「はやぶさ号」(新函館北斗行き・後ろ10両)はこの駅で切り離され、それぞれの目的地に向かいます。僕はあとから出る「はやぶさ号」に乗っているので、切り離しを見ることができるんです。
(※作業時間が短いため、連結部分から遠い席だと切り離しシーンは見られませんのでご注意を! 見たい場合は普通車だと8号車に乗り、盛岡駅到着後すぐに連結部分へ向かいましょう)
JR新青森駅、JR奥津軽いまべつ駅を過ぎたら、あのお時間が近づいてきます。そう! 「青函トンネルタイム!」
全長53.85kmを25分かけて走ります。しかも青函トンネルは2018年で30周年。感慨にふけりながら、長い長い海底トンネルを味わいました。これも北海道新幹線ならではの時間です。
鉄道ファン必見の資料館「いかりん館」
さぁここから道南いさりび鉄道に乗って函館へ! ……とその前に。木古内駅で降りたらどうしても行きたい場所がありました。それは「いかりん館」という名の資料館! 木古内駅からはバスで約10分です。
こちらは2015年に開館した木古内町の郷土資料館。閉校した小学校の校舎を活用しています。幕末に使われた軍艦、咸臨丸(かんりんまる)のものと推定されるいかりのほか、木古内の郷土や産業についてたくさんの展示品があるのですが、その中になんと“鉄道資料室”があるのです! 僕はこういう資料館が大好き。あまりに好きすぎて、本を出したこともあります。
帽子と制服まではありますが、タスキを貸してくれるところはほとんどありません。しかもタスキには「一日駅長 山川豊」の文字! レア度100点満点を軽く超えてくるのが、いかりん館。こんな資料館初めてです!
ここには廃線になってしまった江差(えさし)線関連のものだけでなく、道南の鉄道に関するいろいろな展示があります。ヘッドマーク、駅名標、乗車券箱、メーターパネル……グッとくる品々ばかり。
さらに、いかりん館のすごいところ……それは資料が大充実しているところ!
資料を教室で一日中見ていてもいいそうです。しかも無料!! あまりに貴重な資料が多いので、木古内に1週間滞在して毎日来た方もいたそう。その気持ち、本当によくわかります。
土・日・祝日には、いかりん館の裏手にあった旧渡島(おしま)鶴岡駅を利用した「道南トロッコ鉄道」も走っています。
懐かしの「北斗星」車両に出会え、大感激‼
木古内駅に再び戻ってきました。ここからは函館に向けて「道南いさりび鉄道」に乗ります。こちらは北海道新幹線の開業と同時に走りだした第三セクターのローカル線。もともとは「江差線」と呼ばれていた路線です。魅力はなんといっても美しい車窓風景。昼は津軽海峡、夜は漁船のいさり火や函館の街明かりが見えることも。
さて、最初に書きましたが、本日は6月2日。
僕は、この日のいさりび鉄道乗車をずっと狙っていました。
それはなぜかといいますと……
こちらはファンの間では“首都圏色”や“タラコ色”と呼ばれている塗装。北海道では根室本線でこの色の車両が走っていますが、道南でも見られるのはうれしいことです。
木古内駅からいさりび鉄道で約27分の茂辺地(もへじ)駅。近くには、あの名車両が保存してあります。
その車両とは……
北斗星は青函トンネルが開通した1988年から2015年まで、27年間走っていた豪華寝台列車で、上野と札幌を結んでいました。引退後は解体される予定でしたが、地元北斗市の「北斗の星に願いをプロジェクト」がクラウドファンディングで保存を呼びかけたところ、なんと1,600万円近くが集まり、茂辺地駅近くの「茂辺地 北斗星広場」で2両が保存されることになったのです。
北斗星が走りだした1988年、どうしても乗りたかった僕は親に毎日おねだりし、念願かなって乗せてもらいました。その時は約16時間、一睡もしないで乗りました。あまりに興奮しすぎて眠れなかったのです。
※編集部注:現在、内部は一般公開されていません。詳しくはこちら
「北斗の星に願いをプロジェクト」代表の澤田導俊さん(地元のお米屋さん)に北斗星の思い出を語りまくっていると、そこにハツラツとした女性が入ってきました。お名前は「紀(きの)あさ」さん。紀さんは手回しオルガン奏者で、横浜出身ですが函館が大好きすぎて、なんとどちらにも住まいがあるそうです。
気づけば次の列車の時間です。
ありがとう北斗星。また会いに来ます!
茂辺地駅から再びいさりび鉄道に乗車。
「ラッキーピエロ」で函館名物のチャイニーズチキンバーガーを食べ、
東久根別駅ではトイレ付きの豪華貨車駅舎を堪能し、JR函館駅に到着。
1日目は鉄分たっぷりの旅でした。
函館駅前停留場から函館市電に乗り約12分、谷地頭(やちがしら)停留場へ移動し、5分ほど歩いた先にある、こちらも鉄分多めの「谷地頭温泉」へ。疲労を癒やし、函館駅近くのホテルでゆっくり過ごしました。
函館朝市で、解禁直後のスルメイカを釣って食べよう!
6月3日、函館2日目の朝。
函館の朝といえば、もちろん朝市!
函館駅からすぐの「函館朝市」へ行ってみます。
6月2日からいさりび鉄道では旧国鉄色車両が走りだしましたが、その前日には函館で「あるもの」が解禁になっていました。
それはスルメイカ!!
6月から12月のシーズン中に訪れるなら、絶対に食べたい函館の名物です。
朝市内にある「函館朝市駅二市場」では、時価(500円~1700円程度)で、いけすのスルメイカを釣って食べることができます。
甘みも満点のスルメイカ。
これからどんどん大きくなっていき、特においしいのは7月から9月とのこと。
また夏ごろ、お目にかかりましょう!
解禁直後のイカを満喫したあとは、写真撮影といきましょう。
まずは函館駅前から末広町まで市電で8分、停留場から3分ほど歩いた「八幡坂」へ。ここでは路面電車を撮影。
次は「函館山」。八幡坂から13分ほど歩き、函館山ロープウェイ山麓駅へ。夜景が有名なスポットですが、僕は昼をオススメします。
なぜかって?
それは、ここから北海道新幹線が見えるから!
この記事の内容は2019年5月20日現在の情報です。
今回の旅の行程
【1日目】JR東京駅→JR木古内駅→いかりん館→茂辺地駅→北斗星広場→上磯駅→東久根別駅→函館駅→谷地頭停留場→谷地頭温泉
【2日目】函館朝市→函館朝市駅二市場→末広町停留場→八幡坂→函館山ロープウェイ山麓駅→函館山→JR函館駅→JR東京駅
北海道・函館JR+宿泊 ラ・ジェント・ステイ 函館駅前
1泊2日/東京駅⇒木古内駅・函館駅⇒東京駅
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