黄金崎不老ふ死温泉&青池&絶景は「リゾートしらかみ」ですべて叶える! 東北

黄金崎不老ふ死温泉&青池&絶景は「リゾートしらかみ」ですべて叶える!

2018.09.27 東北秋田青森
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温泉オタクのながちと申します。ブログやTwitterで細々と温泉愛を語っていたら、びゅうたびで記事を書くことになりました。最高。インターネットに愛を垂れ流していてよかったと、マジで思いましたね……。

乗り込むのは、秋田~青森の日本海側を縦断する「リゾートしらかみ」。

「大人の休日倶楽部」感がすごい。ぜったい吉永小百合さん乗ってる(写真提供:JR東日本)

「大人の休日倶楽部」感がすごい。ぜったい吉永小百合さん乗ってる(写真提供:JR東日本)

この子に乗って、青森の温泉やら絶景やらグルメやらを楽しむ1泊2日の旅行をしてまいりました。


【行程】


いざ、日本海を望むリゾートしらかみへ

JR東京駅から東北新幹線で約4時間かけてJR秋田駅へ向かい、リゾートしらかみに乗り込みます。

ライターながち

いざ、日本海を望む列車旅へ

リゾートしらかみの車内

山吹色とグレーの上品なデザイン。ポイントの朱色も素敵

新幹線の2倍近くありそう(体感)な広い足元が、とっても快適でした。そして両サイド、窓がデカすぎる。存分に景色を味わえます。
秋田駅からJR青森駅までつなぐリゾートしらかみは、運行区間約147km、乗車時間約5時間。やや車内は揺れるため、旅のお供は小説などの活字よりも、お気に入りの音楽がおすすめです。

「これから、五能線で最も美しい景色が望めるエリアに入ります」――。乗務員のアナウンスで乗客がざわざわとし始めた直後、日本海が車窓いっぱいに広がりました。

車窓から見える海の景色

車窓から見える「青と白のコントラスト」がすごい

じっと眺めて目に焼きつけておきたい絶景ですが、シャッターチャンスでもあります。自撮りもして、動画も撮って――と、慌ただしい数分間のできごとでした。岩館駅から十二湖駅、深浦駅から鰺ケ沢駅付近で、このようにアナウンスされます。早めにカメラの用意を。

運良く晴れていれば文句なしの絶景ですが、曇天や雨の日なら、旅情あふれる景観になるのも魅力。日本海に漂う、しっとりとした空気感が、心地よく感じられそうです。

あわび五能線弁当

列車の旅の楽しみといえば、やっぱり駅弁。車内販売で一番人気の「あわび五能線弁当」は、小ぶりながら満足感たっぷりです。敷き詰められたコリコリのあわび、プチプチのとび魚卵、だしが染みたご飯を頬張ったらもう、至高。地元の美味が詰まったお弁当でした。

列車前方の風景

運転手の背中越しに見える絶景もたまりません

車内で演奏される津軽三味線

鰺ケ沢駅~五所川原駅間では、津軽三味線の生演奏も

世界自然遺産・十二湖で撮る「#加工なし」

秋田駅から約2時間半でたどり着く、JR十二湖駅で途中下車しました。ほとんどの乗客はここで一度降ります。お目当ては世界自然遺産・白神山地にある十二湖のうちのひとつ、「青池」。その名の通り、メチャクチャに青いです。絶景スポットとして海外からの観光客も増えているとか。

十二湖駅から路線バスに乗って「奥十二湖(青池)」へ

十二湖駅から路線バスに乗って「奥十二湖(青池)」へ

鶏頭池(けとば)の池

青池の手前にある「鶏頭場(けとば)の池」も、深緑が美しい

青池の駐車場には、何台もの大型バスが止まっていました。ツアー客も必ず訪れるスポットのようで、皆さんわらわらと「青池」と矢印が指す方向へ歩いていきます。道は舗装されているため、特別にトレッキングシューズなどは必要ありません。バス停から500mほど、ブナやミズナラが茂る自然林を進めば、ようやく青池とご対面です。

青池

「わあー、本当に青い!」と思わずこぼしてしまうくらい、真っ青

森の中にひっそりとある、青池。雄大な白神山地の中で見ると、その存在はやや控えめに映ります。だからこそ、池に宿る、繊細な色彩美に圧倒されてしまう。人々を惹きつける魅力は、そういった神秘的な雰囲気にあるのかもしれません。

聞くと、天気によって色が変わることはなく、年中この青を保っているそう。さらに、なぜ青いのかはハッキリとしていないのだとか……。

実はこの写真、正真正銘の「加工なし」です。彩度も上げていませんし、フィルターもかけていません。だから、実物も同じように澄んでいて美しいことが伝わるはず。訪れたらぜひ、「#加工なし」とハッシュタグをつけてSNSにアップしちゃいましょう。

青池をバックに立つ、ライターながち

記念撮影。撮られ慣れてない感がにじむ

十二湖駅で食べられるソフトクリーム「青池ソフト」

時間に余裕があれば、十二湖駅で「青池ソフト」をご賞味あれ。さっぱりヨーグルト味

温泉ファンの憧れ「不老ふ死温泉」の露天風呂

黄金崎不老ふ死温泉のエントランス

「聖地」といっても過言ではないかもしれない

宿泊は、十二湖駅の隣駅、ウェスパ椿山駅から送迎バスで約10分のところにある「黄金崎不老ふ死温泉」。青森を代表する絶景露天であり、数多くのメディアに取り上げられている超有名宿です。旅行雑誌の露天風呂特集で、ここが掲載されていないのってほとんど見ません。それくらい、温泉ファンにとっては「一度は訪れてみたい」ところだといえます。

さて、さっそく張り切って温泉を紹介したいところなのですが…。

憧れのひょうたん風呂、どんより空模様…!

憧れのひょうたん風呂、どんより空模様…!

残念ながら訪れたタイミングがあまりよくなく、あいにくの曇天でした……。露天は混浴と女湯の2つ。混浴のほうのひょうたん風呂は、見たことがある方も多いはず。間近に日本海を望みながら、黄金色の温泉をじわじわ味わいます。日差しがなく、日焼けなど気にせず堪能できたのはラッキーでした。

晴れの日の黄金崎不老ふ死温泉の露天風呂

晴れていたら、こんな感じです

黄金崎不老ふ死温泉の女湯

女湯。仕切りが高いのと湯船が広いのもあり、女性も安心して浸かれます

こちらが女湯。ひょうたん風呂に入りたいのはやまやまですが、混浴に抵抗のある方は女湯へどうぞ。湯船は広く、開放感もばっちりです。湯浴(ゆあ)み着のレンタルもあるので、混浴チャレンジしたい方はどちらもぜひ。

湯船に流れ出る温泉

絶え間なく注がれる、黄金の湯

温泉が黄金色に輝いている訳は、温泉の鉄分が酸化して変色するから。湯口から出てくるお湯は無色透明です。たっぷりと塩分が含まれており、湯冷めしにくくぽかぽか。かなりガツンとくる、重めな泉質です。においも鉄っぽく、舐めると超しょっぱい……! そんなパワフルな温泉ですが、美肌効果があるといわれている炭酸水素イオンも豊富に含まれていて、浴感はつるつるさらさらなのも特徴です。絶景のみならず、超個性的な泉質も楽しめるでしょう。

波の音に耳を傾けつつ、遠くの漁船をボケ―っと見つめながら、じいっと湯浴みをする…。こんな贅沢、やっぱりここまで来なくちゃ、できそうもありません。最高すぎて、どうにかなっちゃいそうでした。

不老ふ死温泉の魅力は、温泉だけじゃないッ

温泉のあとのお楽しみといえば、やっぱり夕食。黄金崎不老ふ死温泉ともなると「温泉だけ浸かれればそれで満足!」となってしまいそうですが、ゴハンも期待しちゃって大丈夫です。

黄金崎不老ふ死温泉の夕食

地元の美味しいものがずらり

夕食は、ザ・旅館メシといった具合の懐石料理。サザエのつぼ焼き、お造り、鰆の酒粕漬け焼き、海鮮鍋……と、近海で獲れた海の幸をたっぷりいただけます。加えて、栗の甘露煮を入れた甘めの「つがる風茶碗蒸し」や、海藻の「えご草」を使った「えご天の酢の物」など、ご当地料理も並びました。

おなかいっぱいになったところで、日本海をガタンゴトン進む列車旅の1日目が終了。移動は知らないうちに疲れがたまってしまうので、「湯あたり」に注意を。無理せず、2日目に向けてゆっくり寝るのが◎です。

2日目は浅虫温泉日帰り入浴&大間まぐろ丼

翌朝は黄金崎不老ふ死温泉の送迎バスでウェスパ椿山駅に戻り、再びリゾートしらかみに乗車。3時間ほどして青森駅に到着します。せっかくの青森旅、もう一湯ぐらい入って帰りたいところ……。

向かったのは、青森の奥座敷・浅虫温泉。青森駅から青い森鉄道線に乗って20分ほど、浅虫温泉駅で下車します。水族館などのレジャー施設もある観光温泉地で、アクセスしやすいのが魅力。

浅虫温泉「麻蒸湯札」とライターながち

「麻蒸湯札」で温泉ハシゴ!

時間に余裕があれば、駅ナカの観光案内所で販売している「麻蒸湯札(あさむしゆふだ)」を、ぜひ活用してください。1500円で浅虫温泉を3軒回れる湯めぐり札で、ねぶたをあしらったデザインがとっても素敵でした。良いおみやげにもなりそうです。

※編集部注:「麻蒸湯札」は、2023年6月をもって販売を終了しました

浅虫温泉「割烹旅館さつき」のエントランス

駅から5分ほどの距離にある「割烹旅館さつき」

「割烹旅館さつき」の湯船

湯船からダバダバあふれ出てて気持ちいい…!

訪れたのは、かけ流し温泉(加水あり)が自慢の「割烹旅館さつき」。やわらかな塩湯で、浴感さらさら。中庭の日本庭園を眺めながら湯船に身を沈めれば、もはやそこは天国……。湯上がりにダバーっと汗が噴き出る、心地よい温泉でした。

鶴亀屋食堂の大間のマグロ丼

列車旅の〆は大間のマグロ丼

湯上がりに向かったのは、浅虫の名物食堂「鶴亀屋食堂」。迫力満点の大間マグロタワーのどんぶりが、大間で食べるより安くいただけちゃいます。目利きとして知られる元漁師のご主人が仕入れているそう。

どんぶり上部はトロ、下部は赤身。くったりした旨味が口に広がります。切り身に埋もれているごはんは酢飯ではなく、白米。「マグロの鉄分が多いから、酢飯にすると、余計酸っぱくなっちゃうんだよ」とご主人。酸味が落ち着き、一番おいしいのは、卸されてから5日目のマグロだそうです。

心身満たされたところで、新青森駅に向かい、東北新幹線で帰路に就きました。1泊2日、列車に乗っていた時間は、なんと14時間超でしたが、わざわざ足を運ぶ価値のある列車&温泉旅で大満足。心がとっぷり休まる、最高に贅沢な時間でした。

この記事の内容は2019年8月7日現在の情報です。

 

スポット情報

鶴亀屋食堂

住所:青森県青森市浅虫蛍谷293-14
営業時間:9時~18時(11月~3月は~17時)
定休日:無休

今回の旅の行程

【1日目】JR東京駅→JR秋田駅→JR十二湖駅→青池→JRウェスパ椿山駅→黄金崎不老ふ死温泉

【2日目】黄金崎不老ふ死温泉→JRウェスパ椿山駅→JR青森駅→青い森鉄道 浅虫温泉駅→割烹旅館さつき→鶴亀屋食堂→青い森鉄道 浅虫温泉駅→JR新青森駅→JR東京駅

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青森・深浦JR+宿泊 黄金崎不老ふ死温泉

1泊2日/東京駅⇒秋田駅・新青森駅⇒東京駅/夕朝食付き

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この記事を書いた人

ながち

全国各地の温泉を取材した経験を持つ、IT企業の会社員。旅行情報誌「関東・東北じゃらん」の元編集。現在25歳、これまでに入った温泉は約400。好きな言葉は「足元湧出」。女性誌「GINZA」で温泉コラムを連載中。
Twitter:https://twitter.com/nagachiharu

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