宮城県に猫だらけの島があった!?悶絶レベルの可愛い猫は必見! 東北

宮城の猫島「田代島」へ!悶絶級の可愛い猫を撮りまくる猫旅レポート

2020.09.24 東北宮城
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POINT

今回の列車旅ポイント

  1. 石ノ森章太郎の漫画キャラクターをあしらったJR石巻駅の駅舎
  2. 仙石東北ラインの車窓風景をのんびり楽しむ
  3. 列車で気軽に行ける島旅が楽しい

猫を愛で続けていたら、いつのまにか漫画家になっていたTaco(タコ)です。
猫も旅も好きですが、列車も船も、そして『秘島図鑑』を買って読むほど島も好き。そんな私が、住民より猫の数が多いと噂の猫島へ行ってきました。その島の名は「田代島」。太平洋に浮かぶ宮城県石巻市に属する島です。これは心が躍らないわけがありません。

JR東京駅から出発し、JR仙台駅を経由して田代島まで行ってきた1泊2日の旅。ぜひご一緒にお楽しみ下さい。

東京駅

「やまびこ」でのんびりと

東京駅から東北新幹線「やまびこ」で向かうは仙台駅。約2時間で到着しました。

「やまびこ」の車窓 筆者のスケッチ

車窓風景はもちろん、スケッチも楽しみます

仙台駅

趣のある石巻駅にうっとり

仙台駅に着くと、仙石東北ラインの快速に乗り換えて約1時間、JR石巻駅を目指します。終着駅なので、降りる駅を気にすることなくのんびりと車窓の風景を楽しみました。

仙石東北ライン 車窓

仙石東北ラインの車窓から松ヶ島を望む

石巻駅の改札を出てみると、土地にゆかりのある漫画家・石ノ森章太郎先生のキャラクターが飾られた趣のある駅舎が目に入り、旅の雰囲気を高めてくれます。

石巻駅駅舎

サイボーグ009のキャラクターがアクセントの石巻駅

いしのまき元気いちば

いしのまき元気いちばで美味しい海鮮丼を堪能

まだまだ明るい時間帯ですが、早めの夕食をとりに「いしのまき元気いちば」へ。石巻駅から徒歩約12分のこの施設。1階が地元特産品の物販コーナー、2階はフードコートの「元気食堂」となっています。空腹な私は、まずは2階へ向かいました。

旅の食事では、いつも思うことがあります。「胃が10個あったらいいのに」と。今回、ずらりと並んだメニューから散々迷って選んだのはこちら。

元気丼

一番人気の「元気丼」(税込1,350円)です。
福島の浜で育った私は魚介が大好きなのですが、お世辞抜きで美味しい一杯でした。石巻の漁場は「三陸・金華山沖漁場」と呼ばれており、世界三大漁場の一つなのだとか。納得です。

満腹になった私は、腹ごなしに旧北上川の方へ。日も暮れてきたので、今すぐにでも田代島に行きたい気持ちをおさえつつ、元気いちばから徒歩約7分、本日の宿泊先「石巻グランドホテル」へ向かいます。

明日はいよいよ猫たちの待つ田代島です。

網地島ライン 石巻中央発着所

潮風を全身で感じながら田代島へ

2日目の朝。ホテルに荷物を預けて、徒歩約10分の「網地島ライン 石巻中央発着所」へ向かいます。今回は、9:00発のフェリー「シーキャット」に乗る予定です。田代島には、北に大泊(おおどまり)港、南に仁斗田(にとだ)港と2つの港がありますが、この日は潮流の関係で大泊港には寄港できないとのことで、仁斗田港の往復切符を買ってフェリーに乗り込みます。

潮風を全身で感じるために、窓のない2階へ。
出港すると、濃霧も相まって見渡す限り海になりました。

フェリー「シーキャット」からの風景

一直線に延びる引き波

仁斗田港

「仁斗田港」で、さっそく猫に出会った

青く美しい海に囲まれた田代島は、周囲約11㎞の小さな島です。北側の大泊港と南側の仁斗田港は、実は2㎞ほどの距離があります。帰りのフェリーの時間まで、約6時間。昼食をとる場所と「猫神社」へ行くことだけ決めて、あとは自由に歩き回ることにしました。

フェリーを下りると、さっそく白黒ブチの島猫に出会いました。
早足で猫の元へ向かい、パシャリ。

島の猫

島で出会った一匹目の猫

猫は人間に慣れっこのようで、慌てて近づいて驚かせたりしない限り、じっくりと撮影させてくれそう……と思った矢先に、トコトコと草むらへ。そんな気ままなところが猫らしいです。

フェリーの待合所には、猫用の家やご飯入れなどが置いてあり、猫たちは可愛がられているんだなと感じました。この田代島は、天候や漁の良し悪しを猫の行動で判断していたとも言われているほど、猫との関わりが強い島。猫は島の人々の暮らしと切っても切り離せない存在なのです。

島の猫

水を飲みながらこっちをチラチラ

そして、貼り紙を見て改めて心に刻む、島で猫と接するための心得。

・猫に食べ物をあたえないで下さい

島のルールはきっちり守って、楽しみましょう。

オリーブ・カフェ

次回は行くぞ「オリーブ・カフェ」へ

腹が減っては戦は……ということで、まずは仁斗田港から徒歩約7分にある「田代島オリーブ・カフェ」へ向かうことにしました。

ふと見ると、観光客用の看板が。猫を求める人々向けの心優しい看板です。

観光客用の看板

島で役に立つ情報がいっぱい

←多い ネコ 少ない→
幸い田代島オリーブ・カフェは左の方向でしたので、迷わず左の道へ進みます。
今回は、島の東側を散策することにします。

歩くこと数分。道路でゴロンとしている一匹の猫を発見しました。道路の真ん中で寝ているなんて、島ののんびりとした様子がうかがえます。背中をなでなでしても、全く動じず。

島の猫

田代島オリーブ・カフェが見えてきました。しかし、残念ながらお休み。お電話で許可をいただいて、テラスにおじゃましました。テラスからは海が一望でき、ここで美味しい料理を食べながら時の流れを楽しむことができたら……なんて妄想を楽しみました。

オリーブ・カフェ

田代島オリーブ・カフェ

テラスからの風景

テラスからの風景

カフェを後にして、猫神社を目指します。途中、カフェから徒歩約1分に「稲荷大明神」がありました。眺めていると、神社の階段から二匹の猫が降りてきて、なぜか私に突進。

稲荷大明神にいた猫二匹

いつの間にか、もう一匹やってきました。

稲荷大明神にいた猫

個性的な顔立ちです

大明神から徒歩5分程度にある「マンガアイランド」の「しろロッジ」を撮影しつつ、猫神社を目指します。

マンガアイランド

ちばてつや先生が描いた猫

田代島にゃんこ共和国「島のえき」

猫たちの楽園があった!

さらに道を進みます。道路は整備されているので、歩くのに困ることはありません。たまに猫がポロポロと出てきてくれるところは、さすが猫島です。

マンガアイランドから徒歩約16分(猫神社まで約300m)というところで、東日本大震災の影響により打撃を受けた田代島の復興を目的として立ち上がった団体「田代島にゃんこ共和国」が運営する、田代島にゃんこ共和国「島のえき」を発見。立ち寄ることにしました。すると、どうでしょう。あったじゃないですか、猫たちの楽園が!

しばらくかわいい猫の写真をご堪能ください。

島のえきにいた猫

机の上で座談会

島のえきにいた猫

ちょっと面白い瞬間がとれました

島のえきにいた猫

軽トラックだって猫のもの

島のえきにいた猫

お昼寝もみんな仲良く

島のえきにいた猫

「にゃんだにゃんだ?」

島のえきは島の中心施設のようで、ヘリポートもありました。食事処や自動販売機、お土産コーナーもあります。田代島に行ったらぜひ足を運んでいただきたいスポットです。島のえきでお昼ごはんを食べ、再び猫神社を目指します。

猫神社

猫たちと旅の安全を祈願

島のえきから徒歩4分ほど、島の真ん中あたりに鎮座する「猫神社」に到着しました。

漁に使う岩に当たって亡くなった猫を手厚く葬り、猫の安全と大漁を祈願してできたそうです。

猫神社

背筋がピンとするような雰囲気

小ぶりながらもふっくらとしたしめ縄が、海流でもまれて身が締まった魚を連想させます。旅の安全祈願、すでにたくさんの猫たちに出会えたお礼をしていると、茂みから猫が登場。

猫神社にいた猫

にらめっこしましょ?

「一緒にお参りするかい?」
猫とともに、しばらくこの神社の空気に浸っていました。

猫神社にいた猫二匹

なかよし二人組

その後、徒歩12分ほどの距離にある、潮流の関係で寄港できなかった大泊港へ向かいました。道を飲み込みそうな森のトンネルを抜けると、突然目の前に広がる海。そして猫。ここが大泊港です。

大泊港にいた猫

潮風の中の毛繕い

帰りのフェリーの時間が近づいてきたので、来た道を仁斗田港に向けて引き返します。

島の猫

道に添えられたおまんじゅう?

島の猫

右か左かを迷い中

島の猫二匹

マンホールがお気に入り?

道路の真ん中に猫が溜まっていたので近づくと、後ろからバイクの音が。猫たちは逃げるかと思いきや、バイクに向かって突進するではありませんか。

そしてそのままバイクを追いかけて、家の方へと消えていきました。きっとバイクの主に、お世話してもらっているんだろうなと思います。

それにしても、バイクを追う猫の集団は見応えがありました。突然のことで撮影できなかったので、その様子を思い出しつつ描いてみました。

Tacoさんのイラスト

まるで漫画のような世界

仁斗田港

さよなら田代島、そして東京へ

徒歩約30分の距離を、ゆっくり猫を満喫しつつ仁斗田港に戻ってきました。

あっという間にフェリーがやってきて、15:30に出航したフェリーは16:27には石巻中央発着所に着きました。ホテルに預けた荷物を引き取ってから石巻駅へ。

帰りも仙台駅から東北新幹線「やまびこ」に乗り東京駅へ約2時間。映画1本分の時間で340㎞も移動できるなんて、なんて良い時代だと思いました。さっきまで島にいたことが嘘のようです。

楽しさがギュッと詰まった田代島の猫旅。
ときどきスマホで撮影した動画をながめては、また行こうと誓うのでした。

編集部注:田代島内の施設につきましては、臨時休業などございますので、ご旅行の際はあらかじめご確認ください。

東京駅

掲載情報は2021年8月31日更新時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

今回の旅の行程

【1日目】JR東京駅→JR仙台駅→JR石巻駅→いしのまき元気いちば→石巻グランドホテル

【2日目】石巻グランドホテル→網地島ライン 中央発着所→田代島 仁斗田港→田代島オリーブ・カフェ→田代島にゃんこ共和国「島のえき」→猫神社→田代島 大泊港→仁斗田港→網地島ライン 石巻中央発着所→JR石巻駅→JR仙台駅→JR東京駅

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この記事を書いた人

Taco(たこ)

漫画家。現在、猫エッセイ「渋ネコししまるさん(ねこのきもちWEB MAGAZINE)」「ねこかん モンちゃん」など連載中。他にも、キャラクターデザイナー・イラストレーター・ライターなど多岐にわたり活動中。拙著『ちいさな猫を召喚できたなら』『3匹のちいさな猫を召喚できたなら』『ぷっちねこ。』(徳間書店)。いずれも日・韓・尼・中にて出版化。SNSを中心に、漫画・イラスト・ドローイングを世界に向けて発信中。日本漫画家協会会員。
Instagram:https://www.instagram.com/tacos_cat/
Twitter:https://twitter.com/taco_emonemon/

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