大阪・北加賀屋でアート巡り。まちなかアートに韓国系カフェまで 関西

大阪・北加賀屋でアート巡り。まちなかアートに韓国系カフェまで

2022.11.22 関西大阪
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POINT

今回の列車旅ポイント

  1. ダイナミックレールパックで便利に大阪観光
  2. 新幹線停車駅・新大阪駅から30分で、アートの街・北加賀屋へ
  3. 北加賀屋駅から徒歩圏内でアート巡りが楽しめる

こんにちは、美術ライターの明菜です。今回は「アートなまち」として賑わう大阪府の北加賀屋エリアを散策し、まちなかの作品を堪能してきました。SNSで人気の韓国系カフェ、文化住宅をリノベーションした複合施設など、刺激的な出合いも楽しかったです。さっそく、JR東京駅から出発しましょう!

東京駅

北加賀屋でまちなかアートを散策

東京駅から東海道新幹線で、JR新大阪駅まで約2時間半。大阪メトロ・御堂筋線に乗って約20分で大国町駅に到着します。大阪メトロ・四つ橋線に乗り換え、約10分で北加賀屋駅へ。訪れた日は晴天で、爽やかな風が吹くお散歩日和でした。

編集部注:北加賀屋エリアのアートスポットについて、詳しくはこちらをご覧ください

Ben Eine(イギリス)ウォールアート

Ben Eine(イギリス)ウォールアート

大通りから狭い道に逸れると、早速ウォールアートが! イギリス在住のストリートアーティスト、Ben Eineさんによる作品です。KKは「北」「加賀屋」のイニシャルです。

北加賀屋の街並み

北加賀屋の街並み

ノスタルジーを感じる街並みと最新のアートが融合し、独特の雰囲気が生まれています。

北加賀屋は木津川の河口近くの土地で、もともとは造船業で栄えていました。高度経済成長の頃には約2万人が働いていたといわれています。

北加賀屋 名村造船所大阪工場跡地付近

名村造船所大阪工場跡地の付近

名村造船所大阪工場跡地のある川のほうに向かって歩いていくと、現役で稼働する工場や倉庫が見えてきます。削った木の匂いや金属を加工する音に、昭和の残り香のような懐かしさを感じました。

クリエイティブセンター大阪(名村造船所大阪工場跡地)

クリエイティブセンター大阪(名村造船所大阪工場跡地)

1980年代に入ると北加賀屋では造船業が衰退し、休眠状態となっていた名村造船所大阪工場跡地は現在、芸術や文化の発信地「クリエイティブセンター大阪」として生まれ変わり注目を集めています。

北加賀屋エリアには、国内外のアーティストが手がけたウォールアートなど、多数の作品が屋外に展示されています。倉庫の跡地をリノベーションした、アーティストやクリエイターのための制作スタジオなどもあり、北加賀屋を拠点に作品を制作する作家もいるようです。

oakoak(フランス)ウォールアート

oakoak(フランス)ウォールアート

細長い窓を蒸気機関車の車両に見立てたのは、フランス出身のアーティストoakoakさん。建物のデザインを活かしたアイディア、とても粋ですね〜!

oakoak(フランス)ウォールアート

oakoak(フランス)ウォールアート

散策中に出合えるまちなかのアートは、日常の風景に非日常の「おかしさ」を持ち込むもの。びっくりしてのけ反ったり、ゲラゲラ笑ったりしながら、日常と非日常が融合した街を楽しみました。

cafe NAMS

人気の韓国カフェでランチ

夢中で街を散策していたらお腹が空いてきたので、SNSでも有名な韓国系カフェ「cafe NAMS」へ。

cafe NAMS

cafe NAMS

天井が高くて開放的! 2階席もある広い店内にはアートも展示され、味覚も感性も刺激される空間です。

塩ラテ

cafe NAMSの名物は「塩ラテ」。目の前でコーヒーに塩味のクリームを入れてもらえる冷たいドリンクです。ほのかな塩味でミルクのコクが増し、口当たりがまろやかで美味しいラテでした!

ロゼパスタ

ランチはおすすめメニューの「ロゼパスタ」をいただきました。トマトベースのクリームは韓国風のピリ辛で、フォークがもりもり進みます。とても美味しくて、あっという間に完食!

塩ラテを片手にゆっくり休憩したら、午後の街歩きを再開。マンホールもユニークなので、ときどき足元を見てみてくださいね。

ラバー・ダック マンホール

北加賀屋エリアの8箇所にあるマンホール

かわいいアヒルのマンホールは、オランダ人アーティスト、フロレンタイン・ホフマンさんの巨大な作品「ラバー・ダック」をデザインしたもの。ラバー・ダックは、北加賀屋がある住之江区のイベント「すみのえアート・ビート」に登場するなど、北加賀屋のアイコン的な存在として親しまれているのだとか。

NAZE《ANATANO KOTOBADE》ウォールアート

NAZE《ANATANO KOTOBADE》

刺激的な街を散策していると、あっという間に時間が経ってしまいます。見切れなかった作品は翌日の楽しみにして、北加賀屋駅から新大阪駅に向かい、駅周辺のホテルに宿泊しました。

北加賀屋駅周辺

パブリックアート巡り再開!

新大阪駅から北加賀屋駅に移動し、2日目も元気にアート巡りを楽しみます!

dotmasters(イギリス)《Indigo defaces Mona》 ウォールアート

dotmasters(イギリス)《Indigo defaces Mona》

イギリスを拠点に活動するdotmastersさんのウォールアートは、モナリザに落描きする子どもの絵。ウォールアート自体が壁への落描きが昇華したような作品なので、「落描きする子どもの落描き」という二重の創造性が面白いと感じました。

Vasco Mourão(ポルトガル)《Kitakagaya Perseptions》 ウォールアート

Vasco Mourão(ポルトガル)《Kitakagaya Perseptions》

壁に大きく描かれた黄色い「U」の形は、ポルトガルのアーティストVasco Mourãoさんの作品。近づいてよく見ると建物が密集した絵になっています。北加賀屋で目にとまった建物を寄せ集めて描いた作品で、造船業の歴史を背負う建物も描き込まれています。

増田セバスチャン《New Generation Plant》 パブリックアート

増田セバスチャン《New Generation Plant》

ウォールアートだけでなく、立体の作品にもたくさん出合えました! 増田セバスチャンさんの《New Generation Plant》は、未来の植物をコンセプトとした作品シリーズです。おもちゃをかき集めたようなカラフルな色彩と、つくしのように愛らしい造形の作品が、静かな住宅街の地面からニョキニョキ生えてきたみたい。

千鳥文化

築60年の文化住宅を改装した複合施設

千鳥文化

街を散策していたら、「TEA ROOM まき」のレトロな屋根が気になる建物を発見!

こちらは、築60年の文化住宅を改装した複合施設「千鳥文化」です。食堂や商店、ギャラリーなどが入居し、北加賀屋から文化を発信しています。

食堂

食堂

1960年代に建てられたこの建物は、1階に喫茶店、お好み焼き屋、スナック、理容室などが入り、2階には船大工たちの住居スペースがあったそうです。できる限り当時の雰囲気を残す形で老朽化の激しい建物を改築し、2017年に千鳥文化としてオープンしました。

千鳥文化

常設の展示スペースでは、美術家の金氏徹平さんの展示「クリーミーな部屋プロジェクト」を見ることができました。もともと住居だった2階の空間を作品化する「部屋プロジェクト」の第一弾です。

金氏徹平「クリーミーな部屋プロジェクト」

金氏徹平「クリーミーな部屋プロジェクト」

漫画風の白黒の空間で異彩を放っていたのが、上からクリームをかけたような白い彫刻。千鳥文化でかつて使われていた台所のシンクが台座となっています。

どうしてクリームなんだろう……? 不思議なアートを目の前に、想像を巡らせるのは楽しいものです。

金氏徹平「クリーミーな部屋プロジェクト」

金氏徹平「クリーミーな部屋プロジェクト」

このクリームのように見えるのは「石膏」です。金氏さんは、廃材や既製品に石膏をかけ、もともとの形や用途から切り離し、新しい「何か」に変えてしまいました。

たとえば、既製品のフィギュアに石膏をかけると、フィギュアの形は分からなくなりますよね。ただ、フィギュアと石膏を合わせたものとして、自由な発想で、新たなものを形づくることはできます。

金氏さんのこの制作スタイルには、千島文化でかつて暮らした船大工たちが、必要に応じて住居をつくり替えてきた歴史との呼応を感じました。

金氏徹平「クリーミーな部屋プロジェクト」

金氏徹平「クリーミーな部屋プロジェクト」

というのも、21世紀に入って文化住宅を改装するとき、建築の専門家の手によるものではない増改築の跡がいくつも見つかったそうです。どうやら住人の船大工たちが、床の増設や2階の増築を行ったようなのです。

住む人と共に変化しながら、移り変わりの激しい時代を生き抜いてきたのが千鳥文化です。金氏さんの作品は彼らの歴史を継承し、北加賀屋のものづくりの仕事を象徴するアートといえるのではないでしょうか。

金氏徹平さんによるモビール作品

金氏徹平さんによるモビール作品

常設展のほか、期間限定の展示も随時開催されています。何度訪れても新たな刺激をもらえる場所でした。

ランチプレート

作品の鑑賞後は、食堂でランチをいただきました。野菜とお肉のバランスが良く、心にまで沁みわたるような味でした。

バナナケーキなどの甘いお菓子も美味しそうでした!

バナナケーキ

バナナケーキ

築60年の趣と最先端のアートを鑑賞したら、北加賀屋駅へ。新大阪駅を経由して帰京します。近代日本のものづくりの歴史とアートの新風が交わる北加賀屋エリア。街がどんな風に変わっていくのか楽しみなので、ぜひ再訪したいと思います!

※メインビジュアルのアート作品:umao ウォールアート

東京駅

掲載情報は2022年11月22日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

今回の旅の行程

【1日目】JR東京駅→JR新大阪駅→北加賀屋駅→北加賀屋エリア(散策)/クリエイティブセンター大阪/cafe NAMS→北加賀屋駅→JR新大阪駅(ホテル)

【2日目】JR新大阪駅→北加賀屋駅→北加賀屋エリア(散策)/千鳥文化→北加賀屋駅→JR新大阪駅→JR東京駅

大阪・新大阪JR+宿泊 ヴィアイン新大阪ウエスト

1泊2日/東京駅⇔新大阪駅

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この記事を書いた人

明菜

美術ブロガー/ライター。美術ブログ「アートの定理」をはじめ、各種メディアで美術館巡りの楽しさを発信している。西洋美術、日本美術、現代アート、建築や装飾など、扱うジャンルは多岐にわたる。旅行も大好きで、アートと旅行を組み合わせた効率良いプランを練るのが得意。人よりも猫やスズメなど動物に好かれる体質のため、可愛い動物の写真や動画もSNSで発信している。
Twitter:https://twitter.com/Akina_art
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アートの定理:http://theory-of-art.blog.jp/

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