今回の列車旅ポイント
どーも、お疲れきし! れきしクンと申します。いきなりではありますが、2024年の大河ドラマ『光る君へ』、面白いですよね〜。
今作で63作目になる大河ドラマ。年間平均視聴率ナンバーワンの作品は、1987年に放送された『独眼竜政宗』だそうです! その視聴率は驚きの39.7%。主人公はもちろん、伊達政宗公です!
そんな、今も昔も大人気の政宗公に会うため、東北新幹線に乗り込み、いざ奥州・仙台へ。伊達政宗公にまつわる観光スポットを巡ります!
旅の出発はJR東京駅から。東北新幹線でJR仙台駅へ。車窓を眺めていたらあっという間に仙台駅に到着。
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仙台駅の新幹線改札口を出ると右手に、仙台グルメが味わえるストリート「ずんだ小径(こみち)」「牛たん通り」「すし通り」が出現します。
2020年にリニューアルされた牛たん通り・すし通りを進んでいくと、なんと「伊達政宗公騎馬像」が! あれ? こんなところに!?
この像は、仙台城跡にあるおなじみの騎馬像の縮小版で、サイズは約半分(約0.58倍)。仙台城跡の像に近づくことは、人間離れした跳躍力がないと無理ですので、こちらの像に近づけるだけ近づいておきましょう!
続いて、仙台駅から仙山(せんざん)線に乗って約6分のJR北仙台駅へ。そこから旧・奥州街道を8分ほど歩くと、お目当ての「青葉神社」にたどり着きます。
青葉神社の創建は1874年(明治7年)。明治時代に入ると、全国で藩祖や家祖を祀る神社の建立がブームとなったのですが、青葉神社も仙台藩祖の伊達政宗公を祀るために創建されました。
拝殿は1927年(昭和2年)に建立。1924年(大正13年)建立の本殿なども合わせ神社内の6棟が国の登録有形文化財に指定されています。
社務所にて、記念に御朱印帳とカード型お守りを購入いたしました。お守りの形状も時代に合わせて変化しているんですね。そして、御朱印もゲット!
かつて境内には、政宗公の正室である愛姫(めごひめ)を祀る愛姫神社もあったそうですが、現在は本殿に合祀。さらに、1879年(明治12年)に建立された「祖霊社」もあり、こちらは政宗公に仕えた家臣たちが祭神となっているなど、まさに伊達家ファンにとっての聖地なんです!
青葉神社を参拝したあとは、来た街道を戻って再び北仙台駅へ。そこから仙台駅前行の仙台市営バスに乗車して約10分、商工会議所前バス停で下車。さらに3分ほど歩いて、東一番丁通りの小路にある「甘味処 彦いち」に到着です!
高層ビルや賑やかな商店街のなかに突然出現! 料亭だった建物を再利用しているそうで、和を感じられるとても落ち着いた店構えでした。
「お待たせいたしました」と届いたのは、名物の「づんだ餅」。……あれ!? 餅はどこ? 餅を覆い隠すほどの大量のずんだあんです。
ちなみに、「ずんだ」は、豆を打ってつぶす「豆打(づだ)」が語源ともいわれていて、「づんだ」とも呼ばれるそう。現在のように甘いずんだ餅になったのは、砂糖が流通して以降の幕末や明治時代初期の頃なんだそうです。
箸を入れてみると、ずんだあんの中には巨大な餅が3つ!
餅にた〜っぷりとあんを付けてかぶりつくと、枝豆の風味とあんの甘さ、弾力十分の餅の食感が最高です。政宗公と片倉小十郎のコンビくらい最高でした。
仙台のずんだ餅には、「伊達政宗公が陣太刀の柄で豆をつぶしてつくったのが始まり」という有名な説がありますが、戦後に広まったお話のようで、もちろん俗説です。ただ、政宗公が地元で愛されている何よりの証拠であることは間違いありませんね!
スポット情報
甘味処 彦いち
宮城県仙台市青葉区一番町4-5-41
営業時間:11時~18時
定休日:月曜(月曜が祝祭日の場合は営業、その翌日が振替休業)
続いては、いよいよ政宗公の居城「仙台城跡」を目指しますよ!
彦いちから徒歩10分ほどの青葉通一番町駅から乗ったのが、仙台観光といえばやっぱりこのバス、「るーぷる仙台」です。
取材時(2024年10月)は本丸の石垣工事のため、青葉山をぐる〜っと迂回する別ルートだったのですが、通常のルートで行けば、仙台城跡バス停まで20分ほど。
仙台城は、1600年(慶長5年)の「関ヶ原の戦い」のすぐあと、宮城県大崎市にあった岩出山(いわでやま)城から拠点を移すため、政宗公が同年12月から築城の計画を立て、翌年着工、2年後には一旦の完成を見ています。
政宗公が暮らした豪壮な本丸御殿のなかでも主要な役割を担った大広間は、約430畳という広さ。現在は、発掘調査によって発見された巨大な礎石がそのまま配置されていて、当時の広大で豪華な御殿の面影を感じることができます。
そして、その大広間跡のすぐ東側におわしますのが、かの有名な政宗公の騎馬像です!
2022年の地震で損傷したため、修復のため一旦取り外され、翌年2023年に本丸に帰還しました。帰還時には大々的に式典も開かれ、地元の方々を中心に約600人もの人が見届けに来たそうですから、政宗公はやっぱり地元でめちゃくちゃ愛されていますね。
あと、仙台城跡は夜にまた行くのも良いんですよ。なぜなら政宗公と高石垣がライトアップされているから。
ライトアップは、日没の約1時間前から夜11時まで行っていて、季節によって配色が異なる「伊達な」演出付きとなっております。
※編集部注:伊達政宗公騎馬像と仙台城跡石垣のライトアップについて詳しくはこちら
政宗公の像と高石垣のライトアップを見て1日目はお仕舞い。仙台駅近くのホテルに宿泊しました。
おはようございます。超贅沢ランチが楽しみな2日目の始まりです。
仙台駅前バス停から宮城交通の路線バスに乗車して約40分、茂庭(もにわ)荘入口バス停で下車して、そこから歩いて12分ほど。すると、民家の先にいきなり大名屋敷が出現!
こちらが、この旅最後の伊達なスポット「旧伊達伯爵邸 鍾景閣(しょうけいかく)」です。
1904年(明治37年)から翌年にかけて、政宗公の末裔の伊達邦宗(くにむね)が建てた邸宅です。もともとは一本杉(仙台市若林区、現・聖ウルスラ学院あたり)にあったお屋敷で、解体保存されたあと、1985年(昭和60年)に現在の場所に移築復元されました。
明治時代後半の建物ながら江戸時代の大名屋敷の構造を色濃く残す貴重なお屋敷は、「旧伊達邸」という名称で仙台市の指定有形文化財に指定されています。
そんな歴史ある伊達家のお屋敷で、なんと絶品の日本料理を味わうことができるんです!
席に着くと、既にテーブルには謎の箪笥が……。
箪笥の引き出しを引いてみると、なんと、中に前菜が!
上段、中段、下段、扉とそれぞれに、煮込み牛タンやずんだ餅など、郷土料理や地元の食材を使った料理が待っていてくれます。なんと伊達な演出なんでしょう。
この箪笥は、宮城の伝統工芸品である仙台箪笥のミニチュア。江戸時代後半に誕生したという仙台箪笥は刀も収納できる構造だったため、仙台藩の武士たちに非常に愛された伊達家とも関わりの深い工芸品なんです。
いただいたのは、仙台箪笥料理の「伊達膳」。お椀には伊達家の家紋の1つ「九曜(くよう)紋」、お盆には伊達家の別の家紋である「仙台笹」がそれぞれ金箔で施され、料理を彩っています。さらに、箸袋にも何やら家紋のような模様が?
これは、御屋敷の中に使われている釘隠(くぎかくし)のデザインなんです。九曜紋と、縦に3本のラインが入っている模様が配された、これもまた伊達家の家紋の1つで「丸に竪(まるにたて)三つ引き紋」です。
ビジュアルだけでも既に楽しい! お料理は、季節のお魚やお野菜、地元の名産をふんだんに用いていて、身体にもやさしく、実に美味でした。まるで自分が殿様にでもなったかのような特別な体験をさせていただき大満足のランチでした!
帰りは、再び路線バスで仙台駅に戻り、新幹線に乗って東京駅に到着。政宗公に会いに行く1泊2日の仙台旅! 星……9つです!(九曜紋の9つの星にちなんで)
それでは皆さまも、良い歴史旅を! お疲れきしでした〜。
掲載情報は2024年12月5日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
伊達政宗公ゆかりのスポットを巡る仙台の旅はいかがでしたか? 仙台城跡の伊達政宗公騎馬像のライトアップは年間通して楽しめるのもうれしいですね。仙台には伊達政宗公ゆかりのスポットがたくさんあるので、お気に入りのスポットを探す旅にぜひ行ってみてください! 仙台への旅の予約は、列車と宿がセットでお得に予約できる「JR東日本びゅうダイナミックレールパック」がおすすめです。
今回ご紹介した旅のプランで、列車と宿を別々に予約した場合と料金を比較してみると、単純計算で8,180円(※)もお得に旅ができます。歴史や文化を感じる旅に出てみませんか?
【今回の旅プランの場合】
A. JR東日本びゅうダイナミックレールパックで予約した場合
旅行代金(目安額):17,900円(おとな1名)
B. 列車と宿を別々に予約した場合
旅行代金(目安額):26,080円(おとな1名)
<内訳>
新幹線の指定席特急券と乗車券 21,780円
ホテル公式サイトで予約した宿泊費 4,300円
(※)単純計算(B-A)で8,180円もお得!
※A、Bともに旅行代金は、2024年12月4日時点の2024年12月23日に出発する場合の金額です。
※往復JR+宿泊(2名1室利用時)のおとな1名の旅行代金で比較しています。
※ダイナミックレールパックは、価格変動型の個人旅行商品です。予約操作時期により同一内容でも旅行代金が異なる場合があります。
※ダイナミックレールパックの旅行代金に含まれるのは、往復JR+宿泊のみです。現地での移動・飲食等にかかる費用は含まれておりません。
今回旅の行程
【1日目】JR東京駅→JR仙台駅/伊達政宗公騎馬像→JR北仙台駅→青葉神社→甘味処 彦いち→仙台城跡→JR仙台駅(ホテル)
【2日目】JR仙台駅→旧伊達伯爵邸 鍾景閣→JR仙台駅→JR東京駅