今回の列車旅ポイント
みなさん、こんにちは! 現役アナウンサーで温泉専門家/温泉ジャーナリストの植竹深雪です。美肌が叶うという秋田県鹿角市にある湯瀬温泉郷へ、1泊2日の温泉旅に出かけてきました。
温泉は大地のめぐみ。温泉で美肌はもちろん、心身ともに健康をキープできることを実感して以来、すっかり温泉の虜に。これまで国内外3600以上の温泉に入り、温泉旅館に1500泊以上、ほぼプライベートで宿泊をするほど大の温泉好きの私。
今回は宿泊した湯瀬ホテルを余すところなく堪能し尽くした様子と、湯瀬温泉郷とセットで訪れたいおすすめの周辺観光スポットをご紹介します。
美肌を目指す温泉旅のはじまりはJR東京駅から。新幹線が並ぶ東京駅のホームに立つと、旅への期待感や高揚感が高まってきます。
東北新幹線「はやぶさ」で約2時間10分のJR盛岡駅へと向かいます。JR大宮駅を過ぎてからの停車駅はJR仙台駅だけなので、あっという間に到着です。「JR東日本びゅうダイナミックレールパック」を利用すると、新幹線と宿をお得なセットで予約できます。
盛岡駅で乗り換えです。盛岡駅から好摩駅まではIGRいわて銀河鉄道の路線となっていて、好摩駅から先が花輪線です。といっても、実際には乗り換えなしで、そのまま乗車していると目的地のJR湯瀬温泉駅に到着します。
岩手県のJR松尾八幡平駅を過ぎたあたりからは急勾配が続きます。車窓からは雪景色を楽しむことができました。
盛岡駅から約1時間40分。湯瀬温泉駅に到着です。無人駅なので、列車の車掌さんがきっぷを回収します。
駅を出たら、歩いて温泉旅館へと向かいます。湯瀬温泉郷は、米代川の瀬から温泉が湧き出していたところから「湯瀬(ゆぜ)」と名付けられました。歩いて移動できる範囲に、温泉旅館だけでなく、日帰り利用可能な入浴施設などもある温泉地です。
駅から歩いて5分ほどで、今回お世話になる「湯瀬ホテル」に到着です。
※編集部注:湯瀬温泉駅から宿の送迎バス(事前予約制)もあります
湯瀬ホテルは、創業120年、本館と別館からなる大きな老舗旅館です。
館内は木のぬくもりを感じる温かな雰囲気。さりげないオブジェやアート作品が目を惹きます。
今回宿泊したお部屋は、別館のスタンダード。和室にセミダブルベッドを備えています。ゆったりくつろげるお部屋で、目の前の自然庭園と米代川の渓流を一望できるつくりとなっています。
障子を開けたら、外は雪景色。冬の温泉旅ならではの醍醐味ですね。雪化粧した日本庭園は、美しくてずっと眺めていたくなる絶景です。
湯瀬ホテルには、内湯と露天風呂がある大浴場(男女別)のほか、大浴場の露天風呂の先に進むと「せせらぎの湯 和(女性専用)」があります。さらに2024年4月に完成した「瞑想 森の湯(男女別)」、そして予約制の貸切風呂(有料)もあります。
まずは「瞑想 森の湯」へ。ここは静かに落ち着いて静寂を堪能しつつ湯浴みできる湯で、18歳以上が利用できます。降り続く雪を露天風呂からぼんやり眺めながら、トロトロとした浴感の湯を存分に楽しみます。肌によくなじみ、美肌の湯だということをしみじみ実感しました。
※編集部注:取材のため許可を得て、男性専用を使用して撮影しています
別館にある大浴場へ移動し、内湯と露天風呂を楽しみました。大理石のカランと美しい湯船が目を引きます。
内湯でよく温まってから露天風呂へ。露天風呂は2つあり、少し高さのある湯船(写真左)は熱めで、もう一方の湯船(写真右)はややぬるめとなっています。視界に広がる雪景色をたっぷりと楽しみました。やはり雪見露天風呂ってテンションが上がります。
大浴場の露天風呂から洞窟のような空間を抜けると、「せせらぎの湯 和」があります。ここは半露天風呂で、雪化粧した庭園の眺めが圧巻でした。
館内には、本館フロントロビーの先にライブラリーラウンジがあります。
本や雑誌が並ぶオシャレな空間では、フリードリンクをセルフサービスでいただくことができます。
コーヒーや紅茶、焼酎、日本酒などがあります。クラムチャウダーが絶品でおすすめです。
夕食は、地元の食材を使った創作郷土料理。ビュッフェスタイルで60種類ほどが並びます。
秋田といえば比内地鶏、そしてきりたんぽ。どちらもとても人気でした。比内地鶏丼は香ばしさと、比内地鶏特有の旨みとコクがたまりません。新米を使ったモチモチとした食感のきりたんぽは、ごぼうや昆布だしベースのスープとのコラボが絶妙で、五臓六腑にしみわたりました。
火入れにこだわっているというローストビーフも、老若男女問わず人気なのだそう。
みずこぶやいぶりがっこなど、秋田らしい副菜や漬物にも惹かれます。どれも素材の味がしっかりと感じられておいしい!
写真でご紹介した、きりたんぽ鍋やいぶりがっこ、比内地鶏丼といった郷土料理のほか、老若男女問わず人気のカレーやパスタなども。魅力的なメニューがずらりと並んだ夕食ビュッフェ。どれもおいしくて、箸が止まりませんでした。
一夜明けました。おはようございます。
朝のおめざめ温泉を堪能したら、ほどよくお腹が空いてきたので朝食会場へ。
朝食会場には地酒が2本おいてあり、フリーでいただくことができます。車の運転がないのが、列車旅のいいところ! 両方を少しだけお味見しました。食中酒としてピッタリ!
朝食もビュッフェスタイルです。
和洋両方が並んだ朝食ビュッフェ。明太子や漬物など、ごはんが進むようなおかずをはじめ、ご当地ならではのとんぶり、そしてスムージーなども。特にこだわっているのはお米とのことで、おいしさを味わってほしいと、地元鹿角産あきたこまちのプレミアム米を使用しているとのことでした。確かに色つやが良いような……つやつやで甘いごはんに感激しました。
ロビーラウンジで食後のコーヒーをいただきつつまったり過ごしていると、あっという間にチェックアウトの時間になってしまいました。さりげないおもてなしと絶景を楽しみ、そして美人の湯にて美肌を叶え、しあわせな気持ちでホテルを後にしました。
チェックアウト後は宿の送迎サービスで約3分の湯瀬パーキングエリアへ。
ここからバスで10分ほどの「道の駅かづの あんとらあ」に向かいます。
道の駅かづの あんとらあは、地元の特産品や地元産の旬の果物・野菜、お土産などの販売所とレストランのほか、「祭り展示館」も併設された鹿角の魅力がぎゅっと詰まった場所です。
鹿角に古くから伝わる「花輪ばやし」は、豪華絢爛な10台の屋台が熱気あふれるお囃子を演奏し夜通し行われる行事で、毎年8月19日と20日に行われることから、鹿角の短い夏の終わりを告げる行事といわれています。
祭り展示館では、実際に使われている10地区の屋台がずらりと展示されているほか、お囃子に合わせて太鼓をたたく体験もできます。
館内併設レストラン「レストラン&ダイニング MITACHI」で、あきたこまちを使用したきりたんぽが入った「かづのきりたんぽ膳」をいただきました。比内地鶏とごぼうのだしがしっかり効いたしょうゆ味のスープとモチモチのきりたんぽ。五臓六腑にしみわたるおいしさでした。
しそ巻きあんずは、しその爽やかさとあんずの甘酸っぱさが絶妙でした。ちなみに、くるみ餅と並び、こちらの施設で人気のお土産とのことです。
道の駅にて鹿角の魅力を知り、お腹も満たされ、お土産も買ったところで、道の駅を後にしJR鹿角花輪駅へ約10分歩いて向かいました。
美肌が叶う湯瀬温泉を満喫し、鹿角の魅力と文化を知ることができた1泊2日の旅。帰りの列車では、本当に名残惜しい気持ちに……。リフレッシュと美肌を求めて再訪しますね。
掲載情報は2025年2月12日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
今回の旅の行程
【1日目】JR東京駅→JR盛岡駅→JR湯瀬温泉駅→湯瀬ホテル
【2日目】湯瀬ホテル→道の駅かづの あんとらあ→JR鹿角花輪駅→JR盛岡駅→JR東京駅
1泊2日/東京駅⇔盛岡駅/夕朝食付き
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