今回の列車旅ポイント
みなさんこんにちは! 車なしでも楽しめる夫婦旅を発信しているAKANEです。都心から列車とバスを乗り継いで約2時間。群馬県の伊香保温泉は、週末のカップル旅にぴったりの温泉地。石段街のレトロな街並みを散策しながら、温泉と食べ歩き、ちょっとした体験も楽しめるちょうどよさが魅力です。
今回は、昨年(2024年)末にオープンしたばかりの複合施設「IKAHO HOUSE 166」や創業440年の温泉宿「福一」など、1泊2日で満喫できる列車旅プランをご紹介します。
JR東京駅から伊香保温泉へは、列車とバスを使ってスムーズにアクセスできるのも魅力。上越新幹線「とき」に乗って、まずはJR高崎駅へ向かいます。
乗車時間はわずか50分ほど。移動中は旅のプランを2人で話したり、のんびりと車窓を楽しんだりします。
伊香保温泉へは「JR東日本びゅうダイナミックレールパック」を利用すると、列車と宿をお得なセットで申込みできます。
都会の景色を抜けたと思ったら、あっという間に田園風景が広がっていました。
高崎駅に到着したら、上越線に乗り換え。高崎駅からJR渋川駅までは25分ほど。乗り継ぎもスムーズで、ストレスフリーな旅が続きます。
車内で流れるアナウンスに耳を傾けながら、少しずつ温泉地へと近づく高揚感を感じました。
渋川駅に到着したら、バスに乗り換えて伊香保温泉へ。山々の緑がどんどん近づき、温泉地らしい趣に包まれていきます。
約20分で、目的地の伊香保温泉に到着。東京駅から約2時間。思っていたよりも近くて、週末のリフレッシュ旅にぴったりの距離感でした。
まず訪れたのは、伊香保温泉のシンボル365段の石段街の166段目に位置する「IKAHO HOUSE 166」です。
この建物は、かつて旅館として親しまれた旧・市川旅館。建築年代は不詳ですが、推定100年以上の歴史を持つとされ、伊香保温泉とともに歩んできた存在です。数十年前に旅館営業は休止しましたが、その後も大切に守られてきました。
旅館当時の雰囲気そのままに、昔使われていた番傘が飾られるなど、近代的なリノベーションではなく、「かつてそこにあった空気感」が大切に保存されています。
館内には、群馬が誇る「卯三郎こけし」や、お抹茶と和スイーツ専門の「伊香保抹茶365」などがあり、観光の立ち寄りスポットとして人気を集めています。
3階にある「卯三郎こけし 石段店」へ。
ここでは、こけしに自由に色を塗る「絵付け体験」(予約不要・体験受付は15時まで)が楽しめます。
ころんとした丸みのあるフォルムがかわいらしいこけしは2種類。まん丸とおかっぱ頭から好きなタイプを選びます。
白木のこけしに自分だけの色を重ねていく工程は、最初は少し緊張しましたが、だんだんと筆が進み、顔を描くときにはちょっとした表情の違いに悩んだり、柄を考えるうちに自然と2人で笑い合ったり。
「絵を描くなんて久しぶりで難しそう」と構えていた彼も、いつの間にか真剣に自分の分身をつくりあげて、旅の思い出にぴったりのお土産になりました。
オリジナリティあふれる作品に仕上がったこけしは、石段街の写真を背景に撮影できるのもうれしい。旅の思い出が形に残る、素敵な体験でした。
卯三郎こけし 石段店
群馬県渋川市伊香保町伊香保字香湯乙68番地 IKAHO HOUSE 166 3F
営業時間:9時30分~16時00分 ※絵付け体験の受付は15時まで
定休日:水曜 ※臨時休業あり
こけしの絵付け体験のあとは、施設内のお抹茶と和スイーツ専門店「伊香保抹茶365」へ。
おすすめは、石臼で挽きたての抹茶を目の前で点ててくれる「お抹茶ラテ」と、外はさくっと、中はとろりとなめらかな「焼きたて和ふぉんだん」。
普段あまり甘いものを食べない彼も、ほろ苦い抹茶の上品な味にいつの間にか夢中になっていました。石段街のベンチに腰掛けながら味わう一杯は、街歩きの疲れもすっかり癒やしてくれます。
今回の宿泊先は、伊香保温泉の歴史そのものすら感じさせる老舗旅館「福一」。戦国時代・天正期創業、440年という長い歴史を誇り、伊香保名物「黄金の湯」「白銀の湯」両方を自家源泉で有する稀有な宿です。
石段街の最上段近くにあるエントランスに到着すると、旅の疲れを一気に癒やしてくれるような落ち着きと品格に包まれた空間が広がっていました。
ロビーは開放的で、優雅な和モダンデザイン。チェックインの間には、エントランスラウンジ「F-CAFÉ」で提供されるウェルカムドリンクをセルフでいただけます。
名物の梅ジュース、香り高いコーヒーなどを自由に選べるうえ、お菓子バーも用意されていて、好きなお菓子を部屋に持ち帰ることも可能。このちょっとした心遣いが、長い歴史を受け継ぐ「福一」らしい温かなおもてなしだと感じました。
ちなみに、ロビーフロアには、旅の思い出にぴったりのお土産処が併設され、オリジナル商品や、朝食にも登場する人気の湯葉こんにゃくなど、ここでしか手に入らない特別な品々が揃っています。
お部屋のある千樹館は、石段街側入り口に最も近く、チェックイン後も気軽に街歩きに出かけられる立地です。
お部屋の大きな窓からは、遠く連なる山々と青空が一望でき、窓辺に座って深呼吸するだけで心が洗われるようでした。
夕食は、個室の「旬楽」でゆっくりといただきます(※)。
※編集部注:通常プランでのお食事場所は和ダイニング会場となります。個室を希望する場合は、個室食事処のプランをお申込みください
特製梅酒に始まり、前菜にお造り、すき焼き鍋など、上州の旬を生かした会席料理が並び、心も体も温まります。美しい盛り付けに「食べるのがもったいないね」と笑い合いながらも、気づけばふたりとも無言で箸を進めて、あっという間に完食。
「やわらかくて甘い!」と思わず顔を見合わせて感動した豚すき焼きは、口の中でとろけるようなおいしさ。ふたりきりの落ち着いた空間なので、1日の思い出を話すのも、黙って味わう時間も心地よいひとときでした。
お腹がいっぱいになったあとは、1日の締めくくりに温泉へ。「福一」には2つの大浴場(男女入替制)がありますが、どちらも「黄金の湯」と「白銀の湯」の両方を堪能できます。
黄金の湯は、茶褐色に輝く鉄分豊富な湯。柔らかな肌当たりと、体の芯から温まる感覚が心地よく、浸かるだけで日頃の疲れがほぐれていくのを感じました。白銀の湯は、透明でさらりとした湯ざわりが特徴。湯上がり後の肌は驚くほどすべすべに。
温まったところで就寝。
翌朝は、少し早起きをして朝風呂へ。
露天風呂は、黄金の湯。柔らかな朝日と、澄んだ空気に包まれながら入る温泉は格別。朝の清々しい空気を思いきり吸い込み、一日のスタートを爽やかに迎えました。
朝食は、最上階の展望ダイニング「麗峰」にて。谷川岳を正面に望む絶景をお供に、60種超の和洋ビュッフェをいただきます。
海鮮丼やサラダ、焼き魚にスイーツなど多彩なメニューが並び、朝からつい食べ過ぎてしまうほどの満足感でした。特に、料理長特製のローストビーフは絶品。朝から大満足の一日の始まりとなりました。
※編集部注:ローストビーフは季節限定フェアのメニュー。通常メニューにはありません
チェックアウト後は、前日に引き続き石段街を散策。石段街まで徒歩0分の立地なのがうれしいです。
まず向かったのは、1910(明治43)年創業の老舗「勝月堂」。こちらの「湯乃花まんじゅう」は、全国の温泉地にある温泉まんじゅうの発祥といわれていて、勝月堂は発祥の店として知られています。製造しているのは主に午前中で、その間はホカホカのおまんじゅうがいただけます。
ふわっと香る黒糖の風味、しっとりとした食感に、思わずほっと一息。
お昼頃には売り切れてしまうこともあるため、ぜひ早めの時間に訪れて、できたての味を楽しんでみてください。
次に訪れたのは、石段街263段目のカフェ「茶楼 千」です。
名物の伊香保薫るソフトクリームは、日によって変わるモチーフ最中をトッピング(メインのダルマのほか、ウサギやハロウィンのカボチャ、カーネーションなど!)。この日は、クマの最中がちょこんとのったキュートな一品に出会えました。
もうひとつのおすすめは、だるまの陶器に入った「だるまミルクプリン」。まろやかな甘みのプリンに、ほうじ茶ソースをかけて味わうスタイル。彼も思わず、「これは美味しいな」とうなずいていて、ぷるんとなめらかな口当たりと、ほうじ茶の香りがふわりと広がる贅沢なスイーツでした。
心も体も癒やされたところで、帰路につきます。レトロな街並み、豊かな自然、美肌の湯、そして食べ歩きグルメ。伊香保温泉は、忙しい日々から少しだけ離れて、ゆっくりと2人の時間を過ごすのにぴったり。「また来たいね」とお互い自然に口にしていて、心に残る旅先になりました。
都心からのアクセスも良好で、1泊2日でもたっぷり満喫できるちょうどよさ。週末のリフレッシュ旅に、次は伊香保温泉を選んでみてはいかがでしょうか。
掲載情報は2025年6月25日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
今回の旅の行程
【1日目】JR東京駅→JR高崎駅→JR渋川駅→伊香保温泉→IKAHO HOUSE 166/卯三郎こけし石段店/伊香保抹茶365→福一
【2日目】福一→勝月堂→茶楼千→JR渋川駅→JR高崎駅→JR東京駅
1泊2日/東京駅⇔渋川駅/夕朝食付き
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