旅行を最大限に楽しむために重要なのがパッキング! 女性はメイク用品などで荷物が多くなりがちですが、男性の場合、ベストな持ち物って結局何なんだろう? 久しぶりの旅行で何を持って行けばいいか、ちょっと不安……。
そんな男性に向け、旅フォトグラファー/ライターとして全国各地を旅する旅のプロ・hirotographerさんに、1泊2日国内列車旅に必要な持ち物を教えてもらいました。これさえあればなんとかなる「必需品」に加え「あると便利なもの」をご紹介。写真撮影目的、夏、冬、出張の場合など、シチュエーション別の持ち物も解説します。
さらに「リュックとキャリー結局どっちがいいの?」や「国内旅行で意外といらないものは?」といった疑問にも回答!
【目次】
まずは、1泊2日の国内旅行、これさえあればなんとかなる「【基本】の持ち物」について教えてもらいました。どれも旅には欠かせない必需品なので、しっかりとチェックしておきましょう。
【基本】の持ち物
hirotographerさん:
どこにでもコンビニがある現代、パンツを忘れても財布とスマートフォンがあれば基本はなんとかなります! 必然的に「現地で調達できないもの」という観点で持ち物を用意します。
また、スマートフォンは支払い・乗車・調べもの・スケジュール確認などあらゆる局面で利用する生命線なので、充電ケーブルとモバイルバッテリーも必須です。モバイルバッテリーは、スマートフォンだけでなくPCやカメラなど複数の充電器を兼ねられるものが荷物を減らせて使いやすいですね。充電ケーブルはあらゆる状況に対応できるよう長めのものだと安心です。
キャッシュレス化も進んでいますが、地方はまだ現金決済のみの施設や飲食店、タクシー、ロッカーも多いので、現金は忘れずに。
個人的におすすめしたいのが、防水のスニーカーです。想定外の雨でも、傘はコンビニで調達できますが、濡れた靴で長時間歩くのは苦痛なので一足あると重宝しますよ。
【基本】の持ち物に加えて、必須ではないけれど「【+α】あると便利な持ち物」をご紹介。マスクなどの衛生グッズやさまざまな用途で使えるエコバッグなど、現地調達も可能ですが、バッグのスペースに余裕があれば入れておきたいものを厳選しました。
【+α】あると便利な旅行の持ち物
hirotographerさん:
ステンレスボトルは洗うのが少しだけ面倒ですが、保温力・保冷力で夏冬それぞれ活躍してくれます。特に冷える冬は温かい飲みもので暖を取りながら旅をしたいもの。コンビニにいつでも行けるわけではないので、貴重な熱源になります。夏は夏で飲みものを冷たいまま持ち歩けるので、雑菌の繁殖などもペットボトルよりも抑えられて安心です。
また、持ち物というより事前準備になりますが、気になるスポットは地図アプリでピン留めしておくのもおすすめです。残り時間や天候の状況を見ながらフレキシブルに行動をチョイスできるので旅の効率がアップしますよ。
ここからは通常の荷物にプラスしたい持ち物を、「撮影ガチ旅」「夏や暑い場所」「冬や寒い場所」「出張の時」の4つのシチュエーション別にご紹介。フォトグラファーならではの視点もあるので、カメラ持参での旅行を計画している人は特に参考になりそうです。
1つめのシチュエーションは写真撮影を主な目的とした「撮影ガチ旅」。カメラやレンズはもちろんのこと、予備のバッテリーやSDカードなどの記録メディアも忘れずに。
撮影ガチ旅にプラスする持ち物
hirotographerさん:
カメラ機材が入った重い荷物を長時間持ち続けるのは疲労につながるので、サブバッグを用意して用途やタイミングで使い分けるようにしています。大きさはレンズが複数入るものがベスト。私はホテルに荷物を置いたあとに、軽装で近隣の撮影や夕食にでかける時に利用しています。リュックに取り付けられるタイプだとより便利ですね。
また、夜間や早朝に撮影をする場合はLED懐中電灯もあるといいですね。暗闇で道を照らしたり道具を確認したりできるので1つ持っていると安心です。
2つめのシチュエーションは「夏や暑い場所への旅行」。暑さや日差しが強い環境での旅に必要な持ち物をご紹介します。日差しから皮膚や目を守るために、日焼け止めやサングラスは重要。速乾性のTシャツやタオル、制汗剤などがあると快適さもアップします。
夏や暑い場所への旅行にプラスする持ち物
hirotographerさん:
屋外での行動が多い旅の場合は、機能性の高いアウトドア系ブランドの速乾性のTシャツを必ず持って行くようにしています。肌触りがよく汗をかいてもすぐに乾くし、洗濯して宿で部屋干しをすれば、持って行く衣類を減らすことも可能です。
タオルも速乾性のものを選ぶと、Tシャツ同様に宿でさっと洗って次の日も清潔に使えるだけでなく、すぐに乾くので温泉用タオルとしても優秀ですよ。
3つめのシチュエーションは「冬や寒い場所への旅行」。機能性の高いインナーなどを活用して、暖かさを保ちつつ、荷物が極力かさばらない工夫をするといいでしょう。
冬や寒い場所への旅行にプラスする持ち物
hirotographerさん:
冬はセーターやスウェットなどは着まわして、暖かいインナーを複数持って行くことで荷物を減らすのがおすすめ。冬物の衣類はとにかくかさばるので、2日分別のものを用意するとそれだけで大荷物。清潔さとコンパクトさを両立するやり方を考えるのが、冬の旅行のポイントだと思います。
最後のシチュエーションは「出張の時」。仕事用のPCや筆記用具など、必要なものが多くなるのでしっかりとチェックしておきましょう。スーツ類の持ち運びは、シワにならないようにガーメントバッグなどの専用のバッグを利用するのがおすすめです。
出張の時にプラスする持ち物
hirotographerさん:
出張先でもPCの使用シーンは多いので充電器類は必須。USB-C給電のPCであれば、スマートフォンの充電も兼ねられる充電器を選ぶと持ち物を軽量化できます。また、最近はリモートでの会議が多いので、ヘッドセットやイヤホンも必需品です。Bluetoothなどのケーブルレスでコンパクトに持ち歩けるものがおすすめですよ。
宿泊日数に合わせて増やすものやかばんの種類など、旅行の持ち物に関する疑問をhirotographerさんの実体験を交えて教えてもらいました。
hirotographerさん:
泊数の多い旅には、吊るすタイプの衣類ケースがおすすめです。少しだけかさばるのでそのまま入るキャリーバッグでの運用が前提ですが、日にちごとに着るものを分けて収納できるのでパッキングをシンプルにできます。
hirotographerさん:
また、大きめサイズのジッパー付き保存袋もいろいろと役に立ちます。濡れた衣類やタオルを入れたり、旅先のパンフレットをまとめて入れたり、購入した食べものや調味料を入れたりと幅広い使い方ができます。
hirotographerさん:
列車メインの1泊2日旅では基本的にリュックを選んだほうがいいでしょう。宿泊先へ先に立ち寄ってキャリーバッグを預けておけるなど、持ち歩かなくていい旅程になっていればキャリーバッグもアリだと思います。
しかしそれ以外の場合、ロッカーの空きがなかったり預かり所の営業時間が限られていたりしてキャリーバッグで移動しないといけなくなったら大変なので、旅先でのあらゆる選択肢を制限しないリュックのほうがおすすめです。私は臨機応変な旅が好きなのでそれを邪魔しない装備であることを最優先に考えるとこの結論になります。
hirotographerさん:
「【基本】の持ち物」に挙げてはいるものの、ひげそりは旅程2日目にいいレストランに行く、大事な人と会うなどの用事がなく、「あまり人目を気にしなくていい旅」の場合はなくてもいいと思います(笑)。持って行くなら手のひらに収まるくらいコンパクトな電気シェーバーがいいですね。
常備薬も今はドラッグストアでかなりのバリエーションがそろうので、個人に合わせて必要最低限のみでいいと思っています。ただしドラッグストアに気軽に行けない場所もあるので、その点はしっかりと調べておきましょう。旅先でも体調が悪くなった場合は早めに診療を受けたほうがいいですね。
旅を思いっきり楽しむためにも、動きやすさを重視して荷物はできるだけコンパクトにしたいもの。毎回同じものを持ち歩くのではなく、旅の目的や環境に応じて適宜調整するのがおすすめです。今回ご紹介した【基本】や【+α】、シチュエーション別のリストを旅支度の最終チェックにぜひご活用ください!
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掲載情報は2025年5月20日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
hirotographer
企業で働く傍ら、東京拠点で活動する旅フォトグラファー/ライター。
-北は利尻・礼文島(北海道)から南は波照間島(沖縄)まで
-アジアから北米、南半球でへリスキー、スペインで牛に追われるまで
-高級宿から寒くて寝れない野宿まで
-三ツ星レストランからフルコースのプロ級自炊まで
-天下の名湯からヒグマに怯えつつ入る野湯まで
と、幅広い旅をしながら出会った景色を写真と記事に納めます。
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