子どもと行きたい旅の決定版。恐竜王国・福井が最高すぎる! 北陸

恐竜王国・福井へ潜入。恐竜博物館と越前松島水族館を親子でハシゴ!

2019.11.06 北陸福井
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POINT

今回の列車旅ポイント

  1. 駅ナカの本屋さんで旅に合った本選び
  2. 列車内で本を読んで予習
  3. JR福井駅前のジュラシックパーク

こんにちは。玉川美沙と申します。長い休みの度に母子列車旅を楽しんでおりまして、本職はラジオパーソナリティです。今回は、子どもの探求心を刺激し、親子でしっかり楽しめるコツを盛り込んだプランをご紹介いたします!

向かうは恐竜王国・福井県! JR東京駅からJR北陸新幹線でJR金沢駅へ約2時間半、金沢駅から北陸本線で福井・JR芦原温泉駅まで約35分。盛りだくさんの旅へ、出発進行~♪

東京駅

出発直前まで準備して旅を盛り上げる!

親子旅で、「まだ着かないの? あと何駅? 何分??」と子どもから質問攻めにされ、親はげんなり、というあるある。それを回避するためには、役割分担を決め、子どもにも役割を持たせること。大事なのは、「子どもは旅のパートナー」という意識! 

ウチの息子も、ここはキミに頼みたいと言うと、「OK、任せて!」と目が輝き胸を張ります(笑)。やっぱり頼られるというのは悪い気はしませんよね♪ まずは新幹線改札を抜け、彼の最初の仕事は「自分の乗る列車は何番線に着くのか?」を確かめること。

息子の後について(ここ大事!)新幹線ホームへ。ぜひ、発車時刻の20分前くらいにはホームに上がってみてください。東京は始発駅なので、それくらいには新幹線がホームに入線してくると思います。あの流線型の車体が自分に向かってホームに滑り込んでくる姿を見れば、列車ファンでなくともテンションが上がることでしょう。

北陸新幹線

ひさしぶりに見たこの姿に、すっかりスイッチが入ってしまった8歳の子鉄くん(息子)。

いざ車両に乗りこんだら、ここでも「自分たちの席」を探すお仕事をしっかりこなしてもらって、いよいよ乗換駅となる金沢駅まで2時間半ほどの旅が始まります。

飽きっぽい子どもと一緒の乗車には不安を感じる方も多いと思いますが、大丈夫! 旅の盛り上げ要素がありますよ~♪ それは「福井で恐竜に出会う」ために準備していたこちら♪

恐竜の本

いわゆる予習ってやつですね(笑)。東京駅構内には書店が3店舗あり、一番早いお店だと朝7時から開いています。事前にどんな本を探しているかを電話で相談して、取り置いてもらうことも可能でした。あえて乗車直前に手に入れることで、車内で初めてページを開くワクワク感と、旅の目的を自分で作っていくビルド感を楽しめるはず! 

北陸新幹線に乗車中

博物館で見逃したくない恐竜はどれかな?

ウチの息子はサメが大好き! なので、あえて恐竜博物館に行く前に、まずは金沢からそのまま水族館に向かうことにいたしました♪ 

サメといえば、恐竜が登場する遥か昔から地球上に存在したと言われている古代の生物がルーツといわれます。「好きなものと恐竜を繋ぐ」という作戦で、息子の興味は膨らむはず! ということで、乗車時間はしっかり予習時間に♪ No YouTube、Noスマホで飽きることもなく、金沢駅までたどり着けました。ここから特急列車・サンダーバードに乗りましょう♪

金沢駅

サンダーバードに乗って芦原温泉駅へ

自分の中の「鉄分」がまだ覚醒していなかった頃から、大阪出身のワタシにとって、特急といえば「サンダーバード」です。雷鳥→スーパー雷鳥→そして特急サンダーバードが誕生したのが1997年、ワタシが地元大阪から東京に拠点を移した頃でした。

サンダーバード

個人的にこのライトの配置とまさに鳥の顔先を思わせる形も好みです♪

金沢駅からサンダーバードに乗って目指すのは、芦原温泉駅。乗車時間は……、35分しかありません(笑)。

サンダーバードの車窓

少しの時間も無駄にしない勤勉っぷり! せっかく田んぼの稲穂もキレイだし、少しは車窓も楽しもうよ~という親のホンネは飲み込んでおきましょう……。

芦原温泉駅に到着したら、目指すは「越前松島水族館」。駅前のバス乗り場で京福バスの「東尋坊2日フリーきっぷ」を購入して向かいます。

このフリーきっぷなら大人1500円・子ども750円で芦原温泉から雄島・東尋坊・三国港など海岸エリアの観光スポットを繋ぐバスが2日間乗り降り自由。また、周辺施設での特典も受けられます。もちろん越前松島水族館も提携施設、入館料が20%割引に♪ ただ今回は、このフリーきっぷの特典ではなく、越前松島水族館のHPのアンケートを持参することで受けられる割引&特典を利用しました。こちらは入館料10%割引ですが、あるプレゼントがもらえます。先ほどのサンダーバード内でしっかり記入済み♪

越前松島水族館のアンケート

越前松島水族館

生命の歴史に触れる旅で、歴史ある水族館へ♪

越前松島水族館

芦原温泉駅から30分ほどで越前松島水族館に到着します!

2019年で開館60年という歴史ある水族館。現在はふたつのドルフィンプールやぺんぎん館、カメやカエルやアザラシ、いろんな種類の生き物と触れ合えるタッチプールなど、大小合わせて20を超える施設・エリアで楽しめます。

各建物が順々に増えていったこともあり、ひとつひとつはコンパクトな造りではありますが、海を見ながらエリア内を歩くのも楽しく、とにかくホントにいろんな生き物との距離が近くて、触れ合いまくれるのがうれしい水族館です♪

受付を入るといきなりマンボウさんのお出迎え!

マンボウ

バンドウイルカのショー

30歳のベテランパパ&子どもの親子バンドウイルカのショー。

なんと大きなミズダコにも触ることができます!

ミズダコ

冷たい水の中にいたミズダコさん、吸盤に指をチュッとされると気持ちいい♪

じゃぶじゃぶ海水プール

夏は中に入って魚と一緒に遊べる「じゃぶじゃぶ海水プール」。息子は数の多さにおののき足を入れられずエサやりのみ(笑)

いまや貴重になった、列車の窓を思わせる小さめの水槽が並ぶ「汽車窓展示」の水槽が大切に引き継がれていました。

汽車窓展示

もうひとつ、絶対に外せないのが海洋館の中にある「さんごの海」! ガラス張りの床の下を美しい魚たちが泳いでいて、まるで海の中にいるみたい!

さんごの海

想像以上に楽しくて、気がついたらいい時間! どうしても食べたいものがあったのに~。間に合うかな?? 大急ぎで展望レストランに駆け込みました。

 ダイオウグソクムシオムライス

ダイオウグソクムシ オムライス!!!!!!
卵4個を使って丁寧に手作りされるグソクムシくんの大きさたるや……。

ダイオウグソクムシオムライス

かる~く大人3人前でしょうか

お腹もすいていたので大喜びでがっつく母子♪ ひとまわり小さくなるくらいは食べたかな? と思ったところで中から出てきたのは……。

ダイオウグソクムシオムライス

まさかのゆでたまご!!!! このグソクムシはお母さんだったようです(苦笑) 。いやいやいや、息子とワタシでは完食は無理ですから~!(笑) 。甘めのケチャップライスがやさしく懐かしいオムライス。
お値段は税込み1800円。

※編集部注:毎日限定2食(予約不可)

そうそう!
越前松原水族館のHPのアンケートで入館料10%割引を受けたわたしたち、この特典が目当てでもありました。

フウセンカズラの種

フウセンカズラの種をいただきました~♪ これで帰宅後の楽しみ&あらたな植物観察ミッションをゲットです!

水族館を満喫し、再び京福バスに乗車。向かうは約15分、あわら湯のまち駅。駅前にある無料の足湯施設「芦湯」で足の疲れをとります。

芦湯

宿泊は福井駅近くなので、えちぜん鉄道三国芦原線で40分ほど、トコトコ向かいましょう。

えちぜん鉄道

寝る前に本日のラストミッション。自分なりの観察レポートを残すことでメモリー焼き付け完了♪

就寝前の復習

あしたはいよいよ恐竜たちに会えるぞ~! 化石掘るぞ~!!

福井駅

いざ!恐竜ワールドへ!!

2日目はいよいよ恐竜三昧で参りますよ~♪ 福井駅に着いた瞬間から、もうそこは恐竜ワールド!

福井駅

壁からはトリケラトプスやフクイラプトルが飛び出し、ロータリーではフクイラプトルVSフクイサウルスが一触即発!

福井すごい! 恐竜パラダイス!! しかも日常の風景にフツーに恐竜。

福井駅前

恐竜博士

誰も恐竜博士を気にする様子なし……

この恐竜博士、福井駅はもちろん、いろんなところでお見掛けしました。いったい何カ所で会えるのか? 今回は、福井駅、芦原温泉駅、博物館で博士との記念撮影に成功。

駅前の恐竜のみなさまへのご挨拶をひと通り終えたら、えちぜん鉄道の改札へ。えちぜん鉄道勝山永平寺線で終点の勝山駅まで1時間ほど。

勝山駅ホーム

改札に向かう恐竜の足跡。どうやら親子ですね?

ホームに降りたらそこはすでに恐竜ワールドの入り口! ここからコミュニティバスに乗って15分ほどで福井県立恐竜博物館に到着です!

福井県立恐竜博物館

福井県立恐竜博物館

ただ見るだけじゃない、化石発掘も体験できる博物館

日本有数の恐竜化石発掘エリアとして知られる福井県勝山エリア。2017年には「勝山恐竜化石群及び産地」が恐竜化石としては初の国の天然記念物に指定されました。

福井県立恐竜博物館には、専用バスで実際の発掘現場に行き、その現場と展示施設を見学し、さらに化石の発掘体験もできるという「野外恐竜博物館ツアー」があります。2日前までの予約が基本ですが、空きがある場合は当日の飛び込み参加も可能。わたしたちもラッキーなことに飛び込みで参加できました!

発掘ツアー

後ろに見えているのが発掘現場。コシサウルスやフクイティタン、フクイベナートル……。実際に化石が出た場所にプレートが置かれていました。興奮する!!!

発掘ツアー

写真提供:福井県立恐竜博物館

そしてわたしと息子が発掘した化石がこちら。

化石

手前は、長細い二枚貝がほぼそのまま残っています。1億2000万年前の貝かも……ドキドキ……。黒いほうには植物が炭化したものと思われる化石が入っていました。体験中に恐竜やワニなどの骨が見つかることもあるそうで、気軽に参加できる体験とはいえ、れっきとした研究員作業。ということで、ツアー終了後は発掘証明書も発行していただけます。

化石発掘証明書

約2時間の野外恐竜博物館ツアーの料金は、一般1300円、高校・大学生1100円、小・中学生650円(すべて税込)です。冬季は休業となるので要注意!(2019年は11月4日まで)

さて、いよいよ博物館に足を踏み入れます。

福井県立恐竜博物館

ティラノサウルスロボット、大きい!

福井県立恐竜博物館

どこをみても恐竜! もう「すごい!」の言葉しか出てきません(笑)。

全身骨格だけでも44体(うち10体は実物)が展示されており、復元模型やジオラマなど、とにかく見所だらけです!
息子が見たがっていた、白亜紀後期に存在したとされるアーケロンもいました!

アーケロン

前ヒレを広げた状態で約5メートル、姿はウミガメに似ているらしい。

そして、やっと会えました! これがフクイラプトルです!!

フクイラプトル

カ、カッコイイ……。
大きさは4メートルほど、鋭いカギヅメを持ちとても素早く動けたと考えられていますが、まだまだ研究中。ティラノサウルスの仲間なのではないか? という説も議論されているそうです。

こちらは全身の約70%の骨格化石が揃ったというフクイベナートル。

フクイベナートル

途中あまりにもエキサイトしすぎて急に糖分を欲したため、館内のカフェで恐竜アイスココア(税込500円)を飲んでみました♪

恐竜アイスココア

ココアパウダーの絵柄を選べます。

展示内容は、子どもでも分かりやすいカジュアルな話から地質学に至るまで非常に多様で興味深く、「子どもが喜ぶから」と思ってプランしたら親がハマった、となることは間違いありません(笑)。ワタシももっと時間をかけてすべての展示をじっくり見たかった!(涙)。

息子と再訪を固く決意して、後ろ髪を引かれながら帰りの列車の時間となりました……。
往路同様、勝山駅を経由して福井駅まで戻り、特急サンダーバードで金沢駅まで行き、新幹線で帰京します。

フウセンカズラを植える

後日、越前松島水族館でいただいたフウセンカズラの種をちゃんと植えて、今回の旅は終了。1週間ほどで無事に芽が出てきました! 次に水族館に行ったら「咲きました!」って報告できるようにしたいね♪

目的地の予習、移動、体験、すべてを親子で分け合い共有できる福井旅。みなさまもぜひいかがですか?

 

掲載情報は2019年11月6日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

今回の旅の行程

【1日目】東京駅→金沢駅→芦原温泉駅→越前松島水族館→あわら湯のまち駅(足湯施設・芦湯)→福井駅(宿泊)

【2日目】宿→福井駅→勝山駅→福井県立恐竜博物館→勝山駅→福井駅→金沢駅→東京駅

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福井市内JR+宿泊 福井マンテンホテル駅前

1泊2日/東京駅⇒芦原温泉駅・福井駅⇒東京駅

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この記事を書いた人

玉川美沙

ラジオパーソナリティ。バイク乗りで酒飲み、家族+猫3匹。男児出産をきっかけに鉄道好きに。現在8歳の息子はすでに脱鉄の方向へ、リスナーや友人との街歩きや野鳥観察を楽しむ「たま鉄同好会・鳥鉄部」での活動、生産者に会いに行く「縁束(えんそく)」の主催、息子と年に数回行く鉄旅活動での鉄分補給に勤しむアラフィフ(!) 流域人プロジェクト代表としても少しずつ活動を始めたばかり。「コミュニケーションにおけるユニバーサル化」を自らのライフワークとすることを決心、手話勉強中。
「たまにはちゃんと(オフィシャルブログ)」:https://ameblo.jp/tama-ch/
「tama-ch(LINE LIVE)」:https://live.line.me/channels/2566185

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