今回の列車旅ポイント
毎度ご乗車ありがとうございます。鉄道大好き芸人ダーリンハニー吉川正洋です。今回は、東北の極上ローカル線・五能線を旅してきました。五能線には「リゾートしらかみ」という素晴らしい観光列車が走っていますが、今回は普通列車の「新型車両」に会う旅です。それではさっそくJR東京駅から出発しましょう!!
7:32発の秋田新幹線「こまち」に乗って、JR秋田駅に向かいます。まず体感したいのが、2021年3月のダイヤ改正で実現したスピードアップ! JR上野駅〜JR大宮駅間の最高時速は時速110kmでしたが、防音設備強化の完成により130kmに。埼玉県内に入るとたしかに速い!
時刻表を見るとダイヤ改正前と比べて、大宮駅到着が1分早くなってる!
え? 1分だけ? いえいえ、高速運転の新幹線が1分縮まるというのはすごいことです! そのすごさをこれから……と思いましたが、とんでもない文字数になりそうなので自重いたします。
進化し続ける新幹線のすごさにあらためて感服です!
JR盛岡駅で、連結していた東北新幹線「はやぶさ」とお別れし、雪景色を眺めていたらあっという間に秋田駅。
到着時刻は11時25分。
秋田ですもの。もちろん秋田名物を食べたい!!
秋田駅から徒歩約3分、稲庭うどんのお店「無限堂 秋田駅前店」さんへ。
外観から察するに店内は和風なのかな? と思って入ると、中はなんとオランダ商館風! 「ハイカラな店内」と「稲庭うどん」というギャップにびっくりしながら、私は人気No.1の「比内地鶏つけ麺」を頼みました。
比内地鶏と稲庭うどんとは、これぞまさに秋田×秋田の掛け算メニュー!
麺はピンとハリがあり、なめらかでつるんつるん。2019年まで、ここ秋田と新潟間を走っていた「きらきらうえつ」のようなキラキラ感。そして比内地鶏がまた美味しい! 旨味が出まくったおつゆは「Maxとき」のような力強ささえ感じます(いちいち鉄分多めですみません)。
小麦と水と塩と職人さんに感謝です。ごちそうさまでした!
秋田駅に戻り「五能線フリーパス」を買いました。
五能線フリーパスは税込3,880円で2日間有効。秋田駅から五能線エリア、その先のJR弘前駅、JR新青森駅やJR青森駅まで行けるのでとても便利なきっぷです。
秋田駅13:33発の奥羽本線に乗って五能線の起点・JR東能代駅に向かいましょう。
この区間の見所は田園地帯、複線と単線を繰り返す線路配線の面白さ、そして人名っぽい駅名の「井川さくら駅」。
奥羽本線に揺られながら、全国の人名っぽい駅を思い出していました。「吉川美南」「中山香」「近江舞子」「飯山満」「岩城みなと」「安中榛名」「長泉なめり」……。どなたかに一度でいいからお会いしてみたいものです。最後の方はいないか。
14:34東能代駅に到着です。五能線の起点の駅に着きましたが、次の列車は……16:42発! なんとまだ2時間以上ありますね。
しかしここのホームには列車を待つのにちょうどいい待合室があります!
五能線を走る観光列車「リゾートしらかみくまげら編成」風の待合室。鉄道ファンにはたまらない待合室です。
これは2時間余裕です。
くれぐれも譲り合いながら、そして運転ごっこをしすぎてお乗り遅れのないようご注意ください!
五能線には「キハ40・48形」という昔ながらの気動車が走っていましたが、2021年3月のダイヤ改正で引退し、すべて「GV-E400系」になりました。引退したキハ40・48形おつかれさまでした。そしてGV-E400系、これからの五能線をよろしくお願いします!
GV-E400系はJR東日本で初採用された「電気式気動車」。ピッチャーもできればバッターもできちゃう大谷翔平選手のような存在かもしれません。これまでの気動車よりも加速が良く、走りも滑らか。「ブルルルルーー!」というエンジンの音はいかにもパワーがありそうです。また「電車」と共通の機器を搭載することでメンテナンス作業も効率的になるそうです。
五能線といえば私の中では「荒れた日本海」と「演歌」のイメージなのですが、その中を現代的な車両が疾走する姿も非常に感慨深いものがあります。
ピッカピカのGV-E400系は16:42に東能代駅を出発。しばらくは内陸を進みますが、JR八森駅を過ぎると五能線名物「日本海ゾーン」に突入!
動画は列車から見える日本海。こんな風景が「延々と」続くところが五能線のすごさです。淡々と走り、普段使いしている学生さんが降りていく。観光列車のリゾートしらかみももちろん良いですが、コツコツ駅に止まる普通列車もまた贅沢。この路線では特にそう感じます。
あらためて思いました。
五能線はやっぱり特別だ。
この日は途中のJRウェスパ椿山駅で下車。あたりは真っ暗。18:01到着です。
今夜のお宿は駅から送迎バス(要予約)で約5分にある青森で大人気の温泉旅館「不老ふ死温泉」!!
こちらは海と一体化した「海辺の露天風呂」が有名で、「一生に一度は入りたい」という声も上がるほど人気の温泉。日帰りでの利用も可能です。
さぁ入るぞ〜!! と思ったのですが、着いたのは夜。海に面した露天風呂に入れるのは日没までで、もう終了していました……。
よしここは気分をスイッチバックし、お食事に行きましょう。お風呂は明日あらためて!
地元の網元から仕入れた海の幸をこれでもかといただきました。深浦サーモン、ホタテの浜焼き、海鮮鍋など美味の相互直通運転。お食事だけでも不老ふ死になれそうです。さすがお食事も自慢のお宿! ごちそうさまでした!!
翌日は6時に起床。いざ、波打ち際にある海辺の露天風呂に入ります!
海が近い! 手を伸ばせば波に触れられそうな近さ! 一見「ぬるいのかな?」と思いましたが、お湯はかなり熱めです。色は赤褐色で鉄分豊富。五能線で鉄分補給し、温泉も鉄分たっぷりときたら、もう元気湧きまくりです!
今度は夕方に入って、お風呂の中で夕日を見よう!
ウェスパ椿山駅8:54発の普通列車で、五能線をさらに北上していきましょう。
日本海のキワキワをひた走るGV-E400系。とにかく素晴らしい景色の連続です。
動画のような景色が惜しげも無く続くのです。
途中のJR深浦駅で21分停車しました。
2021年1月に新しくなったJR北金ケ沢駅には4分停車。
JR鰺ヶ沢駅の少し先まで、停車時間も含めて1時間半ほど「海区間」を堪能しました。JR驫木駅の昔ながらの木造駅舎、千畳敷の景色など、見所だらけです。
海区間が終わると思わず「おつかれさまでした!」と言いたくなりますが、私には最後にどうしても降りたい駅がありました。
土偶の駅舎、JR木造(きづくり)駅に到着!
「海→土偶」というギャップに腰が抜けそうになります。木造駅は遮光器土偶が出土した亀ヶ岡石器時代遺跡が近くにあり、1992年に土偶型駅舎になりました。この土偶には「しゃこちゃん」という名前がついています。
そしてこのしゃこちゃん、なんと目が光るのです!
しかも七色に!!
しゃこちゃんの目は列車到着の3分前から光りだし、出発後少し経つと消えます。駅員さんにお願いしても光らせてくれます。元々は白い電球で光っていたのですが、2020年4月から七色のLEDになりました。
写真だとちょっとわかりづらいですかね?
それでは動画をご覧ください!
目を光らせて列車の接近を教えてくれています。レインボーしゃこちゃんに会うのは初めてだったので、会えてよかったです!
しゃこちゃん、やっぱり五能線はいいねぇ。新型車両と豪快な温泉ととびきりの車窓があるもんね。また遊びにくるね! お元気で!!
しゃこちゃんとお別れした後は五能線と奥羽本線を乗り継いで新青森駅へ。新幹線で東京へ戻ります。充実した1泊2日の東北ぐるり旅でした。次は3泊して、逆回りコースもいいかもなぁ。北海道から来ちゃうのもいいかも。いろいろとコースは思い浮かびますが、しゃこちゃんは必ず入ります。もう虜です。また土偶ビームを浴びに行くぞー!
2021年4月28日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
今回の旅の行程
【1日目】JR東京駅→JR秋田駅→無限堂 秋田駅前店→JR秋田駅→JR東能代駅→JRウェスパ椿山駅→不老ふ死温泉
【2日目】不老ふ死温泉→JRウェスパ椿山駅→JR木造駅→JR新青森駅→JR東京駅
1泊2日/東京駅⇒秋田駅・新青森駅⇒東京駅/夕朝食付き
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