今回の列車旅ポイント
ご乗車ありがとうございます。鉄道大好き芸人、ダーリンハニー吉川正洋です。今回は北海道に行ってきました。目的は……日本一の秘境駅といわれるJR小幌駅に行くため。そしてJR函館駅も堪能してきましたよ。それでは行きましょう、出発進行!
JR東京駅から9時36分発の東北・北海道新幹線「はやぶさ」11号に乗りJR新函館北斗駅へ。13時33分に到着です。3時間57分の乗車時間で北海道に鉄路で行けちゃうわけですから、本当に速いです。
道中のお楽しみは1988年に開業した「青函トンネル」。長さは53.85kmあり、日本で最も長い鉄道トンネルです。この海底トンネルの存在がなければ、列車で本州から北海道に渡ることはできません。
青函トンネルには竜飛定点と吉岡定点という保守や避難用の施設があり、昔は海底駅として見学用に営業している時代もありました。今でもよく見ていると、車窓からその姿を目撃することができます。
そして最大の見どころは、青函トンネルを出る瞬間。
北の大地が目に入ったタイミングで、「皆さまようこそ北海道へお越しくださいました」というアナウンスが流れるところが泣けるんですよねー!
青函トンネルを出る瞬間を動画でどうぞ!
JR木古内駅を過ぎて函館山が見えると、もうそこは終点の新函館北斗駅。この駅で13時50分発の特急「北斗」に乗り換えます。
この先の函館本線が極上の絶景ゾーン。大沼、駒ヶ岳、内浦湾と最高の景色が続いていきます。きっと「私はいま北海道にいるんだ!」と実感できることでしょう。
15時4分にJR長万部駅に到着。その後、室蘭本線15時30分発の普通列車に乗り換えると、いよいよあの小幌駅が近づいてきます。
到着は15時46分。東京駅を出て約6時間。974.4kmの道のり。まずは無事に着いたことにホッとすると同時に、秘境駅タイムが始まる程よい緊張感を感じました。
「JR東日本びゅうダイナミックレールパック」を利用すると、新幹線と特急のきっぷ、宿をお得なセットで申込みできます。
降りたのは、私のほかにもうお一方。
ちょっと心強いです(笑)。
次の上り列車が17時38分発。約2時間滞在できます。
よし、小幌駅を堪能しようじゃないか!
小幌駅は元々信号場として開設されましたが、信号を扱う職員やわずかにいたという住民のために駅になりました。現在、周囲に家は一軒も存在しません。
道路もありません。当然車も入れません。
とにかくこのシチュエーションこそが、小幌駅がキングオブ秘境駅と呼ばれる理由なのです。
ホームの両側をトンネルに挟まれている小幌駅。トンネル側からざわざわとした冷気がやってくると通過列車の合図。警告音とともにザーッと一気に過ぎ去っていきます。
逆に通過列車からの目線はどうでしょう。以前私が特急で小幌駅を通り過ぎた際に撮影した、スローモーション映像をご覧ください。
特急側からの通過シーンです。
特急で通過すると本当に一瞬。こんなところに駅があるだなんて、信じてもらえないかもしれませんね。
さて、次なるお楽しみは……周辺の散策です。
たしか「文太郎浜」の方は近かったはず。さてどうしようかな……と考えていたところ、先ほど駅で降りた方が浜から帰ってきたところでした。「道はどうですか?」とお聞きしたところ、「難しくはないですよ。5分くらいで着きます」と教えてくれました。
道も見えているし、行ってみるとするか!
この日はたまたま道が見えていたので良かったですが、草で道が見えなかったり、雪が積もったりしている冬などはまったく行けませんのでくれぐれもお気をつけください。
再び駅に戻り、駅ノートにメッセージを書いたり、ただただ自然を眺めたりしているうちに列車の時間がきました。
ありがとう、小幌駅。また来ます。
まだいたいような、街に戻りたいような。
でも列車の灯りが見えた時はなんだかうれしかったです。
※編集部注:記事で紹介しているダイヤは2025年6月時点のものです。小幌駅へは、帰りの列車時刻も調べた上で向かうようにしましょう。また安全にも十分気をつけるようにしてください
今夜はJR函館駅で1泊。長万部駅に戻り、18時4分発の特急北斗で函館駅に向かいました。
今夜の宿は函館駅直結の「JRイン函館」。
さぁ、ゆっくりと寝ましょう……とはいきません(笑)。
函館を走っていた列車のヘッドマークがお出迎え。
フロントの横に、函館駅で実際に使っていた駅名標&キハ40の座席! いきなり鉄分が高い!
引き込み線の跡地に建ったホテルということで、入り口からレールを模した絵柄があり、線路幅は実際の1,067mmを再現。さらに正面の壁には「DE10(ディーゼル機関車)」が描かれていてこちらも実物サイズ!
ラウンジには鉄道本がずらり。しかも取り揃えがマニアック。さすがJRグループのホテルです。
この日は長旅の疲れを癒やしつつ、ホテルで本を読んだりお部屋からの眺めを満喫したりしました。
そして翌朝。
そうなんです! お部屋からの眺めが抜群なんです! 昨日の夜も見ていましたが、朝はバッチリ見えていいですね!
ん? あれはまさか……
これもトレインビューホテルのおかげ!
存分に鉄分補給ができました。まさに鉄道ファンにはもってこいのお宿。また泊まりに来ます!
函館駅にはまだまだ見所が。それが2階にある「いるか文庫」です。
店内にはたくさんの本があり、その場で読むことができます。青函連絡船の本、鉄道の本、そして函館の本。
さらにはグッズも充実。そうだ、お土産を買いましょう。
クリアファイル、タオルハンカチ、一筆箋、れんらく箋を買いました。
最後は普通列車に乗り、新函館北斗駅へ。
2階の通路を歩いていくと……「BENTO CAFÉ 41°GARDEN」を発見。
待ち合わせや休憩にも便利なこのお店では、北海道の駅弁や青森県の八戸で有名な老舗「吉田屋」さんの駅弁を買うこともできます。
これぞ北海道と青森の連結。駅弁は具だくさんで贅沢な海鮮弁当。ハスカップソーダも甘酸っぱくっておいしかった。「青函トンネルセット」と名付けましょう!
今回は新幹線と絶景と秘境駅とトレインビューホテルをバッチリ味わいました。北海道の大自然に触れてリフレッシュもできましたし、最高の列車旅でした。皆さまご乗車ありがとうございました!
掲載情報は2025年9月16日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
今回の旅の行程
【1日目】JR東京駅→JR新函館北斗駅→JR長万部駅→JR小幌駅→JR長万部駅→JR函館駅→JRイン函館
【2日目】JRイン函館→JR函館駅/いるか文庫→JR新函館北斗駅/BENTO CAFÉ 41°GARDEN→JR東京駅
1泊2日/東京駅⇒長万部駅・新函館北斗駅⇒東京駅
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