今回の列車旅ポイント
みなさん、こんにちは! SNSで東北旅行を発信している、千葉県在住のりゅうです。旅行会社などで勤務した経験を活かし、2023年2月から活動しています。
今回、東北大好きな僕が、絶景と紅葉を求めて岩手県を旅してきました。紅葉スポットで有名な猊鼻渓(げいびけい)や厳美渓(げんびけい)、空飛ぶだんご、温泉、旬の料理など……、癒やされながらのんびり観光できるモデルコースを紹介します。
岩手への旅のスタートはJR東京駅から。東北新幹線「はやぶさ」に乗車して北へ!
新幹線を使った旅行は、「JR東日本びゅうダイナミックレールパック」がおすすめ。新幹線と宿がセットでお得に申込みできました。1日目の宿は、できるだけ観光スポットの近くにすると疲れを軽減しやすいですよ。
東京駅から約2時間弱で、JR一ノ関駅に到着
一ノ関駅に到着したら、大船渡線に乗り換えです。乗客の多くは、紅葉を楽しむ観光客のようでした。
大船渡線は2025年で開業100周年。線形が竜の形に見えることから、愛称「ドラゴンレール大船渡線」と呼ばれています。
一ノ関駅を出ると、すぐに山間部へ。列車は森林のトンネルを縫うように走ります。
橋梁を何回か渡り、ダイナミックな景観を楽しめました。
一ノ関駅から約30分でJR猊鼻渓駅に到着。
猊鼻渓駅から徒歩5分ほどで、「猊鼻渓舟下り」乗り場に到着しました。
猊鼻渓は、長い年月にわたり岩が削られてできた渓谷。高さ100メートルを超える絶壁、奇岩、洞窟、滝などが連なり、迫力ある景色が広がります。
5月中旬の藤の花、5月下旬~6月上旬の新緑、10月下旬~11月上旬の紅葉の時期には、例年多くの観光客が訪れるそう。冬には、長い歴史がある「こたつ舟」も運航され、1年中違った景色が楽しめるのも、猊鼻渓の魅力です。
舟下りは365日運航(大雨・台風の日を除く)。船頭さんは17名ほどで、そのうち1名は女性の方だそうです。
舟に乗り込むと、船頭さんが1本の棹(さお)だけで舟を操り始めました。
舟がゆっくりと進むにつれ、高い岩壁と色づき始めた紅葉が目に飛び込んできました。例年より10日ほど紅葉が遅く、この日は6〜7割ほどの色づき具合(2025年10月末取材)。
舟下りの最中は、船頭さんが名所を案内してくれます。5月中旬~6月中旬には、猊鼻渓の少婦岩だけに咲く「ゲイビゼキショウ」という貴重な花が見られるそうです。
折り返し地点には大猊鼻岩という大きな岩があります。岩に空いた穴は「願掛けの穴」と呼ばれ、対岸から「運玉」を投げて穴に入れば願いが叶うという運試しスポット。
運玉は2個100円。「運・寿・福・縁・願・恋・愛・絆・禄・財」の10種類から選べます。
私も挑戦してみました。大猊鼻岩に空いている穴が大変小さいので、参加者は誰も入りませんでしたが、願いを込めて思いっきり投げる瞬間が楽しく、終わったあとはスッキリした気持ちになりました。
復路では、船頭さんが「げいび追分」という民謡を披露。渓谷に響き渡る歌声に、思わず聞き入ります。往復約90分の舟下りは、あっという間でした。
舟下りを終えたあとは、「げいびレストハウス」で昼食をいただくことに。
注文したのは「げいびそば」と「鮎の塩焼き」。
げいびそばは、岩手南部の名物である十割そば。この日のそばには、山菜・卵・なめこ・えび・天かす・ねぎ・かつお節・もずく・めかぶがのっていました。具材は日替わりで、海鮮も日によって変わるそうです。具をかき混ぜて「まぜそば」にして食べるのがおすすめ。
鮎の塩焼きは、身がぎっしり詰まっていて食べ応え抜群。香ばしくジューシーで、大満足できる味わいでした。
売店で、「げいび りんごジュース」と猊鼻渓名勝指定100周年記念グッズの缶バッジを購入。完売している限定販売グッズも多く、観光客に愛されているのが伺えました。
猊鼻渓駅から再び一ノ関駅に戻り、宿の送迎バス(事前予約制)で「亀の井ホテル 一関」へ。ホテルは、8階建ての大きな建物で、少し小高い丘の上に立っています。
亀の井ホテル 一関
エントランスを入ると、開放的で広々としたロビーが迎えてくれました。
ロビーの一角にはウェルカムドリンクが並んでおり、いつでも自由に飲めるのがうれしい。また、浴衣はロビーで好きなサイズや色を選べます。特大サイズもあり、身体の大きい僕は助かりました。
今回宿泊するお部屋は10畳に広縁が付いている和室。
お部屋から栗駒山が一望できる
高台にあるため、窓からの眺めがすばらしい。遠くの山々を見ると、なんと初雪が降ったようで、山頂が白くなっていました。
こちらの温泉は、天然保湿成分「メタケイ酸」が豊富な宝竜温泉。「宝竜」という名前は、雨乞い祈願のあと、竜が昇天し慈雨を降らせたという伝説に由来します。
内湯からも紅葉を楽しめました
メタケイ酸は美肌の湯の証しともいわれる成分で、肌の新陳代謝を促し保湿効果が期待できます。お湯はしっとりとした肌触りで、無味無臭。
内湯には寝湯があり、全身で温泉を感じられ、とても快適でした。
露天風呂から眺める景色は最高で、遠くには紅葉で有名な栗駒山が一望できます。個人的には、温泉は3回入るのがオススメ! 1回目で日頃の疲れが出て、2回目でその疲れがとれ、3回目でスッキリとした気持ちになります。いつも3回以上温泉に浸かります。
夕食は季節の会席(秋メニュー)。
彩り豊かな料理が並びます。このほかに、ご飯、お吸い物、デザート(アップルパイ)も付く贅沢な内容です。
お刺身は本マグロ、炙りサーモン、メカジキの3種盛り。
鍋は「秋刀魚つみれ鍋」で、焼き物は「いわいどり白金豚陶板焼き」です。
いわいどり白金豚陶板焼き
白金豚は、岩手県で有名なブランド豚。ジューシーで柔らかく、噛むたびに旨みが広がります。一番おいしかったのは「里芋宝楽蒸し」。ちょうど良い味付けで、ねっとりとした里芋が優しい味わいでした。
夕食のあとは、再び温泉へ。明日に備えて、少し早めに就寝。
2日目。チェックアウトのあとは、ホテルの最寄りのバス停から路線バスに乗り15分ほどの厳美渓へ直行。厳美渓は、栗駒山を源とする磐井川が巨岩を削ってできた渓谷であり、名勝・天然記念物にも指定されています。
エメラルドグリーンの川と、色づき始めた紅葉のコントラストが美しかったです。
遊歩道を歩いてぐるっと1周すると、だいたい30分ほど。途中、観光客がまったくいない穴場スポットもあり、静かに渓谷美を独り占めできました。
橋の上は少し揺れますが、人が少なく、ゆっくりと景色を眺められます。
厳美渓といえば、絶対に外せないのが「郭公(かっこう)だんご」。1907年(明治40年)創業の老舗で、「空飛ぶだんご」として全国的に有名です。観光客が多いので、待ち時間に注意。今回(平日)は30分ほどでした。(※)
※編集部注:売り切れ次第で営業終了、また冬季は休業。詳しくは公式Instagram等をご確認ください
注文方法がとてもユニーク。カゴにお金を入れて木の板を叩くと、上にいるスタッフが、手動でカゴをロープで引っ張り上げてくれます。
1分もしないうちに、だんご3本とお茶2杯の入ったカゴが戻ってきました。お茶がこぼれずに届くのが驚き!
カゴに入っていただんごとお茶
だんごは、あん、黒ゴマ、みたらしの3種。あんは、たっぷり塗られていて甘さ控えめ。これだけでもお腹が膨れるボリュームです。黒ゴマは、黒ゴマ本来の香ばしさが鼻に抜けておいしい。みたらしは、少し薄味で醤油の風味が利いています。何本でも食べられそうな味わい。
手づくりならではの味付けで、3本とも、とてもおいしい! 個人的には、あん→みたらし→黒ゴマの順に食べると、味をより堪能できると感じました。厳美渓と紅葉を眺めながら食べるだんごは格別。地べたに座っても、少し離れた腰掛けでも楽しめます。
気付けばあっという間の2日間の旅でした! 行った先でしか味わえないグルメや温泉、歴史を知るとさらに楽しさに深みが出るスポット巡り……癒やしになったのはもちろんですが、人生の学びにもなりました。次は季節をかえて、また違った表情を見に来たいと思います。
掲載情報は2025年12月25日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
今回の旅の行程
【1日目】JR東京駅→JR一ノ関駅→JR猊鼻渓駅→猊鼻渓舟下り→げいびレストハウス→JR猊鼻渓駅→JR一ノ関駅→亀の井ホテル 一関
【2日目】亀の井ホテル 一関→厳美渓/郭公だんご→JR一ノ関駅→JR東京駅