星景写真家が厳選!冬の星空を満喫できるスポット8選 首都圏東海

星景写真家が厳選!冬の星空を満喫できるスポット8選

星空と風景を専門に撮影している星景写真家の北山輝泰と申します。今回は、日本全国を旅しながら星空撮影を行っている私が厳選した、星空観察におすすめの8スポットをご紹介します!

2019年12月14日(土)から15日(日)にかけては、三大流星群の一つであるふたご座流星群が見頃となります。今年は月明かりの影響を受けてあまり条件は良くないものの、夜空を眺めていればふたご座から流れる流星を見ることができるかも?

都内から比較的アクセスしやすいスポットをピックアップしたので、初めて星を観察するという方にもおすすめです。


【目次】


城ケ島公園(神奈川県)

公共交通機関で気軽に行ける星空スポット

神奈川県三浦半島の最南端に位置する三浦市の城ケ島公園は、京急線三崎口駅からバスでアクセスできる星空観察スポットです。

冬には暗くなってからすぐに星座が空高くに昇るため、夕方着のバスで現地に行き、最終バスの発車時刻までたっぷり星空を堪能するといいでしょう。

城ケ島

東端にある海を照らす灯台

城ケ島公園の中でも、特に星空が綺麗に見えるスポットはこちら。

馬の背洞門

城ケ島 馬の背洞門

海食によってできた特徴的な岩肌と星空

特に景観美で人気の観光スポットは「馬の背洞門」です。潮の満ち引きによって、長い年月をかけて岩肌が削られたことでできた穴は、近くで見るとより一層迫力があります。

穴は東の方角を向いているため、タイミングによっては、海岸線から昇る月を穴から見ることができるでしょう。

みはらし広場

展望台からの眺め

展望台より馬の背洞門を望む

私が特に好きな星景スポットは、馬の背洞門を上から見下ろすことができる「みはらし広場」です。

眼下に広がる太平洋の波の音を感じながら、星空をただ眺めているだけでも非日常感を味わうことができます。ここには腰を下ろせるスペースもあるため、休みながら楽しめるのがポイントです。

明るいうちの到着を心がけて暗くなる前に星空観察場所を決め、海岸線を歩くときは、ゴツゴツした岩で足を滑らせないように気をつけましょう。暖かい服装や飲み物を用意して、城ケ島公園の夜を楽しんでくださいね!

スポット情報:
城ケ島公園
アクセス方法:京急線三崎口駅より城ケ島行きバスで20分の「白秋碑前」で下車し、徒歩7分
URL:https://www.pref.kanagawa.jp/docs/wk7/cnt/f11539/p35617.html

伊豆半島(静岡県)

ジオパークに認定された海や山の雄大な景色と星空

2つ目は伊豆半島にあるスポットです。2018年にジオパークに認定された伊豆半島は、海や山の雄大な景色とともに星空を観察することができるスポットが多数あります。中でも、特におすすめのだるま山高原レストハウス龍宮窟をご紹介します。

だるま山高原レストハウス(伊豆市)

だるま山高原レストハウス

だるま山高原レストハウスから富士山を望む。

伊豆箱根鉄道修善寺駅より出ている路線バスに約30分乗車すると、だるま山高原レストハウスに到着します。ここのおすすめポイントは、レストハウスの裏手にある展望台から望む、駿河湾越しに見る富士山でしょう!

さらには沼津市、三島市の美しい夜景も色鮮やかで綺麗です。展望台からは北西から北東にかけての星空を見ることができますので、北極星やカシオペア座、おおぐま座といった星々を見ることができます。駐車場も近いため、休みながらゆっくり星空を見たい方におすすめです。

龍宮窟(下田市)

龍宮窟

龍宮窟から見上げる星空

伊豆半島の南、下田市にある龍宮窟は、波によって崖の軟らかい地層が削られてできた、海食洞と呼ばれる大きな洞窟です。

特徴は何といっても頭上にぽっかりと空いたハート形の穴! 龍宮窟の中に入り、ここから見上げる星空は言葉にできないほど神秘的です。ちょっと変わった場所で星空を見てみたいという方におすすめです!

伊豆半島は、南に行けば行くほど市街地の明かりの影響を受けにくく、より綺麗な星空を見ることができます。絶景とともに星空を楽しみたい方はぜひ行ってみましょう!

スポット情報:

だるま山高原レストハウス
アクセス方法: 修善寺駅より戸田行きバスに乗車。「だるま山高原レストハウス」で下車し、徒歩1分
URL:http://kanko.city.izu.shizuoka.jp/form1.html?c1=2&c2=1&pid=2909

 

龍宮窟
アクセス方法:伊豆急下田駅より田牛行きバスに乗車。「龍宮窟」で下車し、徒歩3分
URL:https://www.shimoda-city.info/shimoda/ryugukutsu.html

房総半島(千葉県)

美しい海岸線の風景とともに星空を楽しむ

最後のおすすめスポットは、千葉県房総半島の南東、外房線沿いに位置するいすみ市・御宿町・勝浦市エリアです。

このエリアは、太平洋の眺望はもちろんですが、海岸線のユニークな風景とともに星空を楽しめるところです。打ち寄せる波の音を感じながら、静かに星空を楽しみたい方におすすめです!

夫婦岩(雀島)(いすみ市)

夫婦岩

大小の岩がまるで夫婦のように見える夫婦岩

JR千葉駅から外房線で50分ほど。内陸部を走る列車が海に近づき始めると到着するのが、いすみ市にあるJR太東(たいとう)駅です。国際的なサーフィン大会の会場が近いことから、少しずつ盛り上がりを見せている注目のエリアです。

その太東駅から徒歩約45分で到着するのが、人気の観光スポット、夫婦岩(雀島)です。太平洋にそびえ立つ大小の岩はかなりの迫力です。

冬の星座を代表するオリオン座は、ちょうどこの夫婦岩の間から昇ってきます。巨大な夫婦岩と比べても、さらに大きく見えるオリオン座に驚くことでしょう。

列車から車に乗り換えて行く場合は、JR茂原駅で下車し、レンタカーを借りるのがおすすめ。外房線沿いに走って、約35分の距離です。

大波月海岸(御宿町)

大波月海岸の満月

大波月海岸の満月

JR御宿駅周辺にも星空スポットが多数あります。最初にご紹介したいのが、駅から徒歩約35分のところにある大波月(おおはづき)海岸です。道路から海岸までは、茂みの中を5分ほど下らなければならないため、しっかりとした靴が必須です。

海岸からは北東から南にかけての星空を望むことができるため、地平線から昇る月や天の川を見ることができます。地平線まで見渡せる、空気が澄んだ日にぜひお出かけしてみてはいかがでしょうか?

列車から車に乗り換えて行く場合は、JR勝浦駅でレンタカーを借りましょう。外房黒潮ラインを走れば、約17分で到着します。

月の沙漠記念公園(御宿町)

月の沙漠記念公園

ラクダに乗った王子と姫の像

続いてご紹介したいのが、御宿駅から徒歩約7分と気軽に行ける月の沙漠記念公園です。近くには月の沙漠記念館もあります。名前の通り、月が出ている時に行って異国ムードを味わってみては?

おせんころがし(勝浦市)

おせんころがし

おせんころがし

最後にご紹介をするのは、勝浦市の南、外房線のJR行川(なめがわ)アイランド駅周辺です。秘境駅として知られるこの駅の周辺は、森で囲まれているため街明かりの影響を受けにくく、夜には満天の星を見ることができます。

駅から10分ほど歩けば、おせんころがしと呼ばれている場所まで行くことができます。ちょっと変わったこの地名は、その昔「おせん」という女性がこの崖から身を投げたという民話に由来するもの。

そんな悲しい由来のある場所ですが、周囲に高い丘があり谷間となっている地形のため、街明かりの影響を受けにくく、頭上には満天の星空が輝きます。太平洋側は、南から西の展望が開けているので、地平線に沈んでいく星々を見ることができますよ!

スポット情報:

夫婦岩 (雀島)
アクセス:外房線 太東駅から徒歩約45分
茂原駅から車で約35分

 

大波月海岸
アクセス:外房線 御宿駅から徒歩約35分
勝浦駅から車で約17分

URL:https://maruchiba.jp/sys/data/index/page/id/5685

 

月の砂漠記念公園
アクセス:外房線 御宿駅から徒歩約7分
URL:http://maruchiba.jp/sys/data/index/page/id/5686/

 

おせんころがし
アクセス:外房線 行川アイランド駅から徒歩約10分
URL:https://www.city.katsuura.lg.jp/forms/info/info.aspx?info_id=29180

満天の星を眺めよう

今回は、列車と車を使って行く星空スポットをご紹介させていただきました! 冬は大気が澄んでいるため、星空を見るにはおすすめの季節となります。暖かい服や飲み物を用意して、キラキラ輝く冬の星空を楽しんでみてください。

掲載情報は2019年12月5日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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この記事を書いた人

北山輝泰

1986年12月1日、東京生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。
在学中、授業で天体望遠鏡を使った撮影を行なったことがきっかけで、宇宙への興味関心が強まる。
卒業後、福島県鮫川村に移住し、村営の天文台で星空のインストラクターをしながら、本格的に天体写真と星景写真を撮り始める。
その後、天体望遠鏡メーカーに就職。2017年に星景写真家として独立をし、国内、海外問わず、各地で星空の撮影を行っている。
また、天文雑誌「星ナビ」のライターとして、定期的に執筆活動も行なっている。
オーロラ、皆既月食、皆既日食など様々な天文現象を見て行く中で、この感動をより多くの人と共有していきたいという想いを持ち、2018年に「NIGHT PHOTO TOURS」を立ち上げる。
自身が代表を務める傍ら、講師として、夜をテーマにした様々な撮影ワークショップを企画・運営している。
[星景写真家 北山輝泰 公式HP]

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