銭湯好きは今すぐ甲府へ!源泉かけ流しの温泉銭湯が最高すぎた 甲信越

温泉銭湯の天国・甲府。山梨の「草津温泉」、太宰治ゆかりの湯をハシゴ

2019.11.29 甲信越山梨
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POINT

今回の列車旅ポイント

  1. JR新宿駅のNEWoManで朝食を購入
  2. JR甲府駅を基点に湯めぐりができる
  3. 駅の近くでレンタサイクルできる

こんにちは。温泉と山を愛する女子旅ブロガー、月山ももです。
暇さえあれば温泉&登山を絡めた旅をしている私ですが、今回は山梨県の県庁所在地でもある甲府市で、地元グルメを楽しみつつ、知る人ぞ知る名湯をめぐる旅をすることにしました。

新宿駅

駅直結NEWoManで朝食を購入!

旅の始まりは新宿駅から!
駅直結の「NEWoMan(ニュウマン)」で朝食を買い、「特急あずさ」に乗車します。新宿駅から甲府駅までは、約1時間30分。

サンドイッチ

NEWoManで購入したサンドイッチ

朝8時から営業している「Wa’s sandwich(ワズ サンドイッチ)」で購入した「かぼちゃ胡桃6色サラダ&煮たまごサンド」を頬張りつつ、車窓からの景色を眺めていると、気がつけば甲府駅に到着。新宿駅から甲府駅まで、あっという間に感じました。

甲府駅

甲府駅

甲府駅に着いたら、さっそく湯めぐりを開始します!

喜久乃湯温泉

太宰治も通ったレトロな温泉銭湯へ

最初に立ち寄ったのは、昭和元年創業の歴史ある温泉銭湯、「喜久乃湯温泉」です。甲府駅北口から徒歩13分ほどで着きました。

喜久乃湯温泉

喜久乃湯温泉

喜久乃湯温泉は、あの文豪・太宰治も甲府滞在中に通っていたとのこと。

喜久乃湯温泉

鍵付きのロッカーは創業当時から使われているもの

昭和の面影が色濃く残り、壁にかかる看板や、鍵付きのロッカーも昭和の風情を残しています。ですが館内はけっして古びてはおらず、床や番台もピカピカに磨き上げられています。

喜久乃湯温泉

タイルが美しい浴室

浴室にはモザイク模様のような丸いタイルが敷きつめられており、レトロ感たっぷり。
そして、雰囲気が良いだけでなく、お湯もすばらしいのです!

喜久乃湯温泉

かけ流し浴槽はぬるめで長湯も楽しめる

浴室の奥にある小さめの二つの浴槽は共に源泉かけ流し。下段(写真左側)の浴槽は38度ほどのややぬるめの温度に加温されていますが、上段(写真右側)の浴槽は28度の「非加熱源泉のかけ流し」浴槽なのです! もちろん飲泉も可能です!
また、壁際に並んでいるシャワーとカラン(洗い場)のお湯にも源泉が使われています。

喜久乃湯温泉では、大人430円でサウナも利用可能ですから、非加熱の源泉浴槽を、クールダウン用の水風呂代わりに利用することもできます。430円でこれほど楽しめてしまうなんて、近所に住んでいる方がうらやましくなってしまいますね。

六曜館珈琲店

蔦の絡まる、昭和の香り漂う純喫茶

喜久乃湯温泉でひと風呂浴びたあとは、再び徒歩で甲府駅方面に戻ります。この後は宿泊する宿に向かうのですが、温泉に入って少し喉が渇いたので、駅前で冷たいものでもいただくことにします。

六曜館珈琲店

蔦の絡まる喫茶店

甲府駅南口から徒歩3分ほど、喜久乃湯温泉から徒歩18分ほどのところにある「六曜館珈琲店」へ。蔦の絡まる外観が特徴的で、遠目からでもすぐに見つけることができました。

六曜館珈琲店

古き良き昭和の純喫茶の雰囲気

中に入り席に着くと、外観の印象を裏切らない、昭和の純喫茶という風情の店内。時間の流れが緩やかになるような感覚を覚えます。

栗のパフェと六曜館ブレンド

栗のパフェと六曜館ブレンド

秋限定の栗のパフェと、六曜館ブレンドコーヒーをいただきました。
パフェは、たっぷりのアイスクリームと栗のクリーム、てっぺんには大きな栗の甘煮がまるごとのっており、酸味少なめの深煎りのコーヒーとよく合います。

湯村温泉 楽水園

窓からは富士山が!甲府市内の温泉旅館

甲府駅南口まで3分ほど歩いて戻り、甲府駅バスターミナルから湯村温泉郷を経由するバスに乗ります。15分ほどの乗車の後「湯村温泉入口」バス停で下車し、そこから徒歩3分ほどで本日のお宿「湯志摩の郷 楽水園」に着きました。

湯志摩の郷 楽水園

湯志摩の郷 楽水園

湯村温泉郷にあるこちらの宿では、湯村温泉のすばらしい源泉と、地酒や地元の食材を使ったおいしい料理が楽しめます。窓から富士山が眺められるお部屋もあり、人気のようです。

湯志摩の郷 楽水園

窓から富士山が眺められる

この日はやや曇りがちなお天気でしたが、ラッキーなことに富士山はくっきりと、その姿を見せてくれました。

露天風呂

露天風呂

食事をいただく前にまずはお風呂へ!
男女別の大浴場には露天風呂もあり、ほんのりと硫黄の香りのする、湯村温泉のお湯を楽しみました。

食前酒

食前酒は山梨県産の白ワイン

夕食は食事処でいただきます。
なんと、食前酒は山梨県産の白ワイン! 量もたっぷりありました。料理に合う辛口ワインで、食欲が湧いてきました。食前酒は、お酒が飲めない方用にぶどうジュースも用意しているそうです。

甲州ワインビーフ

甲州ワインビーフのステーキ

料理は「甲州ワインビーフのステーキ」をはじめ、山梨県産の食材を使った皿が次々と並びます。

夕食

利き酒セット

利き酒セット

食前酒がなくなったところで、大好きな日本酒を注文することにしました。左から「七賢(しちけん)」「春鶯囀(しゅんのうてん)」「太冠(たいかん)」と、いずれも山梨県を代表する酒造メーカー(山梨銘醸、萬屋醸造店、太冠酒造)のお酒です。もちろん、山梨県産のワインを注文することもできます。

お蕎麦

〆の冷たいお蕎麦

どの料理もおいしかったのですが、中でも印象に残ったのが、〆に出てきた冷たいお蕎麦です。麺はモチモチとした歯ごたえがあって香りもよく、旅館のコース料理の一品とは思えないおいしさに驚いていたら……、こちらのお宿「生そば処 らくすい」なるお蕎麦屋さんも併設しているのですね! それは、おいしいわけだわ……!
飲んで食べて、少し酔いを覚ましてからまたお風呂に入り、明日の湯めぐりに備えて早めに休むことにします。

草津温泉

山梨なのに草津温泉!?その由来とは…?

翌朝は朝食をいただいてからチェックアウトし、再びバスで甲府駅に戻って、駅近くでレンタサイクルを借りました。2日目は、レンタサイクルを使って湯めぐりを楽しみます!

草津温泉

草津温泉

最初の行き先は、温泉銭湯の「草津温泉」です。自転車で、甲府駅から15分ほどで着きました。草津温泉と言えば群馬県の温泉地を思い出す方が多いと思いますが、こちらの草津温泉はもともと、群馬県の草津から移り住んだ方が始めた「草津湯」という銭湯だったとのこと。当初は温泉銭湯ではなかったそうですが、ボーリングして源泉を掘り当て、名実共に「草津温泉」になったという歴史があるんだとか。

草津温泉

浴室には、47度の熱い源泉をそのままかけ流した高温浴槽、42度ぐらいまで冷ましてかけ流している中温浴槽と露天風呂もあります。どの浴槽も温泉らしいぬるつきがあり、飲泉も可能です。口に含むとほんのりと硫黄の香りもする、本当にいいお湯でした。
草津温泉は、早朝6時から営業しているので、早起きして朝風呂に入るのにぴったりな温泉銭湯ですね。

ずんちゃんパン

地元の人に愛される、昔ながらの惣菜パン

ゆっくりお風呂に入ったので、少し小腹が空いてきました。
草津温泉から自転車でほんの2~3分のところに「ずんちゃんパン」という昔ながらのお惣菜パンがおいしいパン屋さんがあると聞き、向かってみることにします。

ずんちゃんパン

ずんちゃんパン

外観も懐かしい雰囲気のパン屋さんです。甲府駅からはやや遠い住宅街の中にあるのですが、地元の方に非常に人気があるということで、ひっきりなしにお客さんが訪れていました。まだ午前中だというのに、ショーケースのパンが残り少なくなっていることにびっくり!

お惣菜パン

昔ながらのお惣菜パン

購入したのは「ハッシュ卵サンド」と、「プリンクリームパン」です。トロトロの玉子サラダと、カリッと揚がったハッシュドポテトをコッペパンに挟んだハッシュ卵サンドは、ボリュームたっぷりだけど優しい味わいで軽くいただけてしまいます。プリン味のクリームがたっぷり詰まった「プリンクリームパン」はデザート感覚でつまむのにぴったり。
値段もリーズナブルで、人気なのも頷けるおいしいパン屋さんでした。

国母(こくぼ)温泉

琥珀色のモール泉を露天風呂で楽しめる!

おいしいパンをいただいた後はまたお風呂へ! 今回の旅を締めくくる最後の温泉銭湯は、「国母温泉」です。ずんちゃんパンからは自転車で10分ほどの距離です。

国母温泉

国母温泉

国母温泉は、琥珀色をしたモール泉と呼ばれる46℃の源泉で、 高・中・低温の浴槽に掛流しされています。「ナトリウム塩化物−炭酸水素塩泉」というつるつる感のある泉質で、美肌効果があるといわれています。

国母温泉

脱衣所(写真提供:国母温泉)

国母温泉

内湯(写真提供:国母温泉)

内湯のほかに露天風呂もあり、源泉がどんどんかけ流されています。

国母温泉

露天風呂(写真提供:国母温泉)

露天風呂は、街中の銭湯でありながら開放感があるのが特徴です。秋の爽やかな風を感じながら、この旅最後の湯あみを楽しみました。

国母温泉からは甲府駅に、自転車で15分ほどかけて戻ります。レンタサイクルを返却し、「特急かいじ」に乗って再び新宿駅に戻ります。

「特急あずさ」や「特急かいじ」に乗れば東京からあっという間の甲府が、リーズナブルに湯めぐりを楽しめる温泉天国だということは、まだあまり知られていないのではないでしょうか。天気のいい休日に、ふらっと甲府で湯めぐり、かなりおすすめです。

新宿駅

掲載情報は2019年11月29日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

スポット情報

六曜館珈琲店

〒400-0031 山梨県甲府市丸の内2丁目15−15
営業時間:9:00-22:00
定休日:日曜

今回の旅の行程

【1日目】新宿駅→甲府駅→喜久乃湯温泉→六曜館珈琲店→湯村温泉楽水園

【2日目】湯村温泉楽水園→甲府駅→甲府駅→ずんちゃんパン→国母温泉→甲府駅→新宿駅

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この記事を書いた人

月山もも

山と温泉を愛する女一人旅ブロガー。 大学時代から、仕事あがりの風呂目当てに日帰り温泉でバイトしていた温泉好き。山麓の温泉宿を一人で巡るうちに「歩いてしか行けない温泉宿」に憧れを抱き、2011年から登山を始める。生来の単独行動好きのため山も一人で歩くことが多く、安全登山を心がけながら、試行錯誤しつつ登っている。ゆるハイクから雪山登山まで、テントも一人で担ぐ単独登山女子。 ブログ「山と温泉のきろく」に、温泉と登山のすばらしさを綴っている。山と温泉に魅せられる人を増やすことが、人生のよろこび。
山と温泉のきろく:http://www.yamaonsen.com/

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